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自己実現時代の結婚とは

紹介型マッチングアプリ「アーチャーズ」の創業者、杉江綾希子です。
私はかれこれ婚活業界に15年程いますが、これ程様々な価値観が入り組んでいる時代は珍しく、これからは「自己実現時代の結婚」に変わっていくと確信しております。

様々な価値観が入り組んでいる時代だからこそ、それぞれの価値観を持つに至るまでの背景を理解し、自分と価値観が合う相手との結婚を選択することが非常に重要です。

これが分からないと、「なんか違う」という抽象的な表現で上手くいかない出会いを繰り返したり、恋愛感情だけで結婚して離婚に至ってしまうことにも繋がりますので、是非最後まで読んでいただけますと幸いです。

一人ひとり違う価値観を持っているからこそ、あなたにとっての幸せな結婚を実現するためのヒントになればと思い、結婚に対する価値観の変化がどのように起こっているのか、これからの時代はどんな価値観を持っている人が増えていくのかについて、人間がもつ根本的な欲求「マズローの欲求5段階説」に沿って解説をいたします。

自己実現とは

マズローの欲求5段階説の「自己実現」とは、ありのままの状態であることです。自己が実現させたい未来という意味ではなく、自分らしい生き方が出来ている状態で、自分のコンプレックスも認め、受け入れることが出来ている生き方を意味します。

時代に伴う結婚する意味の変化

時代ごとの結婚の価値観

●男はつらいよ時代 ~社会的欲求時代の結婚~

明治から大正、昭和初期くらいまでは、女性の学問は花嫁修業のみで、今のように女性が社会で活躍することはなく、女性の生きる道が結婚しかなかった時代でした。
その後、高度経済成長期を迎え、1985年に男女雇用機会均等法ができ、就職をする女性が一般的になっていきました。
それでも実態は、女性は社内で25歳までに結婚相手をみつけ寿退社をするというコースが一般的で、コピーやお茶くみなど、男性をサポートする代わりが利く仕事をするというのがいわゆる”普通”でした。

そのため、男性が一家の大黒柱という価値観だけはそのまま残り、「男は家庭を持って一人前」という時代を迎え、結婚しない男性は社会的信用がなく、重要な仕事を任せられない、出世コースから外されるという時代がやってきたのが高度経済成長期の結婚です。

今もその名残は一部残っていて、古い体質の組織ではこの価値観がありますし、20代30代の親世代はいまだに男性が一家の大黒柱という価値観を持つ方が多くいます。
家族を養うことができない男性は社会から無能の烙印を押され、女性も結婚相手の条件には「3高」という高学歴・高収入・高身長を掲げていました。

●学歴至上主義時代 ~承認欲求時代の結婚~

社会的欲求時代の結婚の名残で、偏差値の高い大学に入って、大企業に就職し、結婚してマイホームを持つことが最大の幸せと多くの人が信じていた時代です。

学歴至上主義で、子供を良い大学に入れることが親の最重要ミッションになっていた結果、どうなったかというと、子供への愛情を持っていたとしても「成績」という表面的な部分で子供を評価する親が増え、自己肯定感の低い子供が沢山育っていきました。

承認欲求には二種類あり、
①他者から注目されたい、認められたい、ほめられたいと思う欲求
②自分へ自信を持ち、自分を高く評価したい欲求
に分けられます。
①の欲求を満たすことができて初めて、②の欲求を満たしたいと考えることが出来るようになりますが、親からの評価が「成績」だった子供で①の欲求が満たされないまま大人になると、親に認められるような相手と結婚しなければと考えるようになります。

①が満たされない人は、結婚相手を選ぶ際に年収・学歴などの条件を重視します。
また、第三者から羨ましがられるような人との結婚をしたいと考える事から、容姿の良い相手と結婚することで、「こんな素敵な相手と結婚できる自分」という形で承認欲求を満たそうとする人もいます。

①は満たされたけど②が満たされていない人は、自己肯定感を満たしてくれる相手を結婚相手に選びます。

こうして①が満たされない人が多い時代に条件で相手を選べる結婚相談所が誕生し、②が満たされない人が多い時代にマッチングアプリが誕生しました。

マッチングアプリはいいね数が可視化され、たくさんのいいねをもらうことが自己肯定感を満たすことにも繋がりました。

マッチングアプリで上手くいかず自己肯定感が削られていってしまう方もいますが、普通に生活をしていたらありえない人数の方からアプローチを受ける機会を作ることが出来たことが時代背景ともマッチし、急速に発展していきました。

●ありのままのあなた時代 ~自己実現時代の結婚~

しかし、学歴至上主義だった時代もバブル崩壊後は良い大学を出ても就職が出来ない人が増え、「学歴って本当に大事なんだっけ?」という疑問を持つ人も増えていきました。

平成の失われた30年で、良い大学を出ても就職が出来ない、運よく良い企業に就職が出来ても給料があまり上がらない、という経験をし、就職したら一つの会社で定年退職をするまで働き通すことが正しいという価値観に疑問が生まれていきます。

実際に高収入を得ているのは会社を辞めて独立をした人だったり、個人で活躍している人が増えてきて、そういう人に注目が集まるようになってきました。

家族の為に身を粉にして働いてきたお父さんが定年退職後、家庭での居場所を失い熟年離婚をするケースは30年間で倍増し、昭和60年の熟年離婚件数が20,434件なのに対して令和元年は40,395件となりました。

このように様々な社会背景から、令和を迎え、ようやく社会的欲求時代の結婚が終わりを迎えようとしています。

承認欲求は後天的に満たすことができますので、先に書いた2つの承認欲求が満たされていくと、いよいよ「自己実現時代の結婚」に時代は変わっていくでしょう。

自己実現時代の結婚は、他者から認められるための結婚や、自分のコンプレックスを埋めるための結婚ではなく、自分らしく生きていく事が最重要と考える結婚です。

自分らしさと向き合い、自分はどんな価値観を持っているのか、どんな時に喜びを感じて、どんな時に苦痛と感じるのか、自分自身を良く知ることが最初のステップとして重要になってきます。

マズローの欲求5段階説と結婚


自分らしい幸せを考えよう

これまでの時代の結婚は、みんなが「幸せ」の定義や「結婚」の形について同じ価値観を持ち、とても分かりやすかったですよね。

自分で考えなくても社会が差し出してくれた「これが幸せの正解です」という状態を目指せば良かったので、個性を持つ人々がそれぞれ一つの幸せを目指してきました。

これからの時代は幸せの定義を自分の中に持つ必要があります。
何が幸せかも十人十色、結婚の在り方、夫婦の在り方も十人十色になっていきます。

だからこそ、自分らしい幸せって何だろう?という答えを自分自身で見つけていく必要があり、自分の親や相手の親、近所の方や上司、様々な価値観を持つ人の背景を理解しながら、相手への理解も示しつつ自分らしさを一番大切にしていく事が大切です。


十人十色だからこそ、自分の価値観を明確にしていきながら、自分らしく過ごせる相手と結婚するすること、または結婚しない選択をすることや、結婚という従来の形ではない自分たちだけの新しいパートナーシップの形を模索することで、自分らしい幸せをみつけていただきたい想いで、このnoteをつづりました。

最後までお読みいただきありがとうございます。

自己実現時代の結婚に必要な婚活サービスを作った理由

これまで私は愛知県で結婚相談所を経営していました。
20歳で結婚相談所に就職をし、23歳で結婚相談所を起業したのですが、当時は20代~30代前半は「承認欲求時代の結婚」、30代中盤以上は「社会的欲求時代の結婚」の価値観んで生きている方が多く、田舎に住む親御さん世代は「安全の欲求時代の結婚」の価値観を持つ方も多くいらっしゃいました。

自分が当時若かったこともあり、「社会的欲求時代の結婚」の価値観や「安全の欲求時代の結婚」の価値観を持つ方の考え方に衝撃を受けたのをよく覚えています。

結婚相談所を起業した当初は、当然お客様は0からなので、電話帳から一軒一軒お電話をし、「独身の方はいらっしゃいますか?」と聞いて、見つけたらご訪問に行く営業から始まりました。

お話を聞いてくれるのは田舎に住む60代70代のお母さんが多かったので、会いに行ってお話をすると、だいたい独身の30代40代の長男がいるお母さんなんです。
そして、お母さんたちは「長男だから嫁が家に嫁いで来るのが当たり前」「墓守をする人がいなくなると困るから嫁を貰わなくては!」と本気で思っているんです。

「え!?奴隷か何かを探しているの?」と私は本当にびっくりして、あまりの価値観の違いに衝撃を受けました。
さらに、親御さんとの距離感が近い息子さんで、外部との関わりが少ない方は、30代でも親の価値観に近い価値観を持っている人が多いことも分かりました。

もし、恋愛で結婚した相手が、「嫁は姑よりも早起きをして家族全員分の朝食を作るのが当たり前」と思っていたり、「長男の嫁の務めを全うするのは当然のことだ」という価値観を持っていたら、私なら絶対に無理だし、価値観の合う相手とのマッチングを慎重に行わなければと強く思いました。

沁みついていて変えられない価値観と、後天的に変えられる価値観を見ながら人の手で丁寧にマッチングをしていった結果、創業から6年目には東海エリアNo.1の結婚相談所に成長し、多くのご夫婦やお子さんが生まれ、大変感謝をされました。

このノウハウをもっと多くの方に届けたくて全国展開を考えていましたが、令和に入り、人々の価値観が変わってゆく中で、「これからは自己実現時代の結婚になる」と強く感じました。

自己実現時代の結婚に向けて、本当にサポートが必要なのは20代~30代前半世代だったのですが、この世代は結婚相談所ではなくマッチングアプリを使っているんですよね。

それならちゃんと人の手でカウンセリングも行い、個々の変えられない価値観と変えられる価値観を慎重に見て、合う相手を紹介するマッチングアプリをつくろう!と考えて誕生したのがアーチャーズです。

自分らしく一緒にいられるお相手と結ばれるために、ご自身の価値観について知っていただくことからはじめて、人の手で丁寧にマッチングを行った相手を、毎週ご紹介をしています。

無料体験中にご紹介も出来ますので、自分らしく一緒にいられるお相手と出会いたい方に使っていただけましたら幸いです。

▼アーチャーズ



マズローの欲求5段階説とは

Diamond オンラインより引用

マズローは、人間は自己成長を求める動物であるという考えのもと、人間の欲求を5段階に分類し、低次元の欲求が満たされれば、さらに高次の欲求を求めて行動すると考えました。

生理的欲求
:生命を維持するための根源的な欲求。人間の最も原始的な欲求である、食欲や睡眠欲などが含まれます。

安全欲求:経済的な安定や健康の維持、治安の良さや事故リスクの低さなど、安全で豊かな生活を求める欲求です。日本をはじめとする先進国では、この欲求までは満たされていることが多いため、企業の担当者が施策を考える上ではあまり重要ではないとされています。

所属と愛の欲求:社会的欲求とも呼ばれます。自分が社会に求められていると感じることや、良き組織やコミュニティに属して心の安定を得たい、人とつながって孤独感を忌避したいという欲求です。近年、SNSなど「人とのつながり」を促進するサービスが増えていますが、これはまさにこの欲求に応えるものです。

承認欲求:他者から尊敬されたいという欲求です。承認欲求には2種類のものがあり、低次な承認欲求は、名声や注目といった表面的なものにとどまります。マズローは、より高次の承認欲求である、自己肯定感や自律性、自分自身の評価の高さが重要と考えました。

自己実現欲求:自己の存在意義を実現する欲求です。自分の持つ能力や可能性を最大限発揮し、なすべきことを成し遂げたいという欲求です。マズローは欲求5段階説の中でもこの欲求を最高次に位置づけ、この欲求を満たすことこそが人間を幸せに導くと考えました。

https://diamond.jp/articles/-/324325


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