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詩・作詞

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2024年6月の記事一覧

【詩】生き直し

【詩】生き直し

朝日が昇る
ゆっくりと
変わらずに
街の輪郭が
くっきりと
浮かんでく
まだ昨日から抜け出せず
まだ昨日すらひきずったまま
起きなきゃ
今日に乗り遅れぬよう
なのに時が止まる
生まれ変われるなら
生まれ変わりたい

でも
生まれ変われないから
わたしは生き直す
生き直すことならできるでしょう

月が顔を出す
ゆらりと
変わらずに
街の瞼が
ぼんやりと
霞んでく
まだ今日の真ん中で
まだ今夜に追い

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【詩】異国人

【詩】異国人

オーストラリアのトニーはどうしてメリーポピンズを例えに出して笑っていたのだろう
何を言っているのかなんとなくわかるのにどうしても言葉で答えられない
大きなスナック菓子の自動販売機がペプシブルーにてかっていた校舎の隅に
白塗りの道化師に扮した女子たちにいつの間にか囲まれて僕はとりあえず笑った
脂身のないステーキ肉が病みつきになるほど美味しくて生まれてはじめて3枚食べた
冬の空と雲と絵になる金髪の少年

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【作詞】君がいる

【作詞】君がいる

畳で眠る16の君がいる
腹をわずかに収縮させ
呼吸を確かめる夜
何年か前より少し小さくなって
今 君は生きている
僕の目の前に君がいる

君が生きている今
この気持ちを残しておきたくて
いなくなってしまったら
もう二度とこの気持ちは残せないから

僕が後悔から学んだことは
これまでそれは失ってから残したこと
悲しみは深く ただ一色で
無理に明るく強がった
空回りのことばが並んでいた

失ってからで

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【詞】ふたたび

【詞】ふたたび

今はわからなくていい
ただ聞いてくれるだけでいい
そして忘れるくらい時間が過ぎて
ふたたび思い出して

そのときなにを感じるか
考えて理解して動いて
自信はないけれど
伝えておきたい

眠る前 いつものように
反省するかもしれない
それでも生まれた素直な思いを
ことばで託したい

今はわからなくていい
わかるものではないから
自信はないけれど
伝えておきたい

このことばがあなたの中に
埋められて

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