ボルシチ
こんばんは。
読むこと、書くこと、食べることが大好きな
ひらさわあけみです。
私は和食派なので、それ以外の料理を家で作ることはほとんどありません。
ほとんど無意識で土鍋ご飯を炊き、おみそ汁を作っています。
では、和食以外の料理を食べないのかというと、そんなことはない。
食いしん坊ですから、色々なご飯を食べたいという欲望が人一倍あります。(いや、五倍かもしれない)
ですから、外食で思い切り楽しんでいます。
特に手がかかっているもの、材料を揃えるのが大変な料理は、プロにお任せするのが一番。
ワクワクやドキドキと一緒に、全身で味わいます。
思い出すたびに幸せな気持ちになり、感謝の気持ちで一杯になる。
時々、そういう「一品料理」に出会います。
数週間前に食べたスープが、まさにそれでした。
ロシア料理のボルシチです。
知人が車で連れて行ってくれたレストラン。
予約してくれていたので、個室でゆっくりとランチを取ることができました。
「ひらさわさん、ここのボルシチはめっちゃうまいですよ」
目をきらきらさせながら勧められたのです。
「私、ボルシチ大好きなんですよ。嬉しいなあ」
お腹が減って少し下がり気味だったテンションが、一気に上がりました。同時にお腹が鳴ってしまい笑われる始末。
私自身は一応、人目を気にしますが、胃袋は無頓着。どうやら別人格のようです。コントロールできないらしい。
そして、運ばれてきました。
長方形のトレイに並べられています。
スープの上に乗っているのはパクチー。
きれいな緑色です。
隣には、サワークリーム。
黒い容器に、白さが映えています。
カリカリに焼けたバゲットが2切れ。
見ただけで心が奪われました。
やや大きめのスプーンで、まずはスープだけを飲んでみます。
ビーツの力強さを感じさせる甘みが、口の中に広がりました。
今度は、サワークリームを落とします。
コクのある酸味が、爽やかさを連れてきました。
サイコロ状の牛肉がどっさり入っているのに、しつこさを感じません。
にんじんやじゃがいもが、食べやすく切り揃えてあります。赤いスープを滴らせながら、夢中になってどんどん口の中に運びました。
小さな角切りのビーツも、柔らかな食感。
夢中になってしまいました。
ボルシチを食べている間は、他のことが一切記憶に残っていません。
おそらく、スープ以外は目に入っていなかったのでしょう。
身も心も、全てがボルシチに集中していたのです。
私は集中力があまりない人間だと思っていたのですが、どうやら違うらしい。
素晴らしい美味しさでした。
感謝の言葉しか出てきません。
ありがとう。
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