地球温暖化の影響で、北海道・阿寒湖のマリモが35年前より1cm小さくなる！神戸大学が発表。
こんにちは、翼祈（たすき）です。
マリモとは糸状の細い藻が集合して球状に成長したもので、中心部に水分が溜まった空洞があります。表層の厚みは4～5cmで、阿寒湖の直径20cm以上の巨大マリモは現在、世界でも阿寒湖だけに唯一生息します。神戸大学などの研究で、マリモが直径5cmから20cmに成長するためには、14.2～18.5年ほどが必要なことも判明しました。
そんなマリモにも地球温暖化の影響が、静かに忍んでいました。近年は温暖化で水温が上昇し、マリモへの悪影響が危惧されてきました。
地球温暖化の影響を受けて、国の特別天然記念物「阿寒湖のマリモ」が痩せた可能性があると、神戸大学などのチームが明らかにしました。北海道釧路市にある阿寒湖の水温データをベースに試算した結果、およそ35年前より球体の外側の藻の厚みが1cm程度減少したとみられるとします。
神戸大学などの研究チームのメンバーは「寒い地域の希少種にも地球温暖化の影響が色濃く達しています」と指摘しました。
この研究下は、論文が国際科学誌に掲載されました。
今回は阿寒湖のマリモに迫った地球温暖化を考えたいと思います。
神戸大学と釧路市の共同調査で明らかになった、マリモにも達した地球温暖化の影響。
神戸大学の水環境工学が専門の中山恵介教授が釧路市教育委員会などと共同研究を行いました。2019年12月～2020年9月、水槽に入れたマリモを育て、MRIを使用して、マリモを壊さずに直径や成長速度、外側の厚み、これらの相互の関係を調査しました。
釧路市教育委員会マリモ研究室の尾山洋一次長によりますと、1988年の夏の阿寒湖の最高水温は23度程でしたが、ここ数年は27度に達する年もあって、夏が終わっても水温がなかなか下がらない事態となっています。
神戸大学などの研究チームは、マリモを暗所に置いて藻の密度と水温も観測を行いました。ヒトが脂肪を燃焼させる様に、マリモは光合成ができないと栄養を合成させるために分解しますが、その速度は水温が上がれば上がるほど分解が速まることを発見しました。
そして、水温が高くなればなるほど外側の藻が薄くなることも発見しました。高水温だとマリモが呼吸する時の消費エネルギーが増加し、藻の一部が分解されるためだと想定されています。
導き出された計算式を活用し、1988年7～9月の水温データ（平均18度）から直径20cmの巨大マリモの厚みを試算すると4.7cmでした。2021年の同じ時期の平均水温20.9度を入力すると、3.7cmとマリモの厚みが1cm薄くなっていました。
外側の藻は骨組みの役割を果たし、外側が薄くなると球状を維持できずに壊れやすくなります。これから先も水温が上昇すれば、マリモが壊れやすくなると推定されます。
厚さを維持するには夏の阿寒湖の最高水温が24度程になる環境が望ましいとの調査結果も出ました。釧路市教育委員会マリモ研究室の尾山次長は「理想の阿寒湖の水温を把握できたのはマリモの保護活動の観点で前進しました」としつつ、危険性を周知させる“炭鉱のカナリア”にマリモを例えて「急速な地球温暖化の危機を感じさせます」と述べました。
神戸大学の中山教授は「マリモの生息地には周辺の川から冷たい水が流れ込んでいて、水温と川の流れを管理するなどといった、マリモを保護する必要もあります」と声を上げました。
参考：阿寒湖マリモ痩せた？…地球温暖化で３５年前より厚み１センチ減 読売新聞（2023年）
神奈川大学の植物生理生態学が専門の特任研究員の男性は、「マリモが高水温に弱いという昔から理解されていたことを裏付けた研究成果で大変興味深い内容です。どの程度の水温ならばマリモが耐えられるか、生理機能の解明がこの先待たれます」と語りました。
マリモは、
私が小学生の頃から知っています。教科書でも習いましたし、あの当時飼育ブームがあったと思います。
後私が大好きで愛読していた、りぼんの［ケロケロちゃいむ］にも、ストーリー的に出て来た様な気がします。（読者だった頃から、だいぶ経っているので、きちんと覚えていなくてすみません...）
地球温暖化は、ヒトや動物などにはダイレクトに現れていましたが、植物は声を出さないので、目に見えない場所にあるものは、なかなかその影響を知ることができませんでした。
今回のマリモは、普段は藻類で湖の中にあって、普段はその実態を知れません。
それが神戸大学らの共同調査で、地球温暖化の影響が明らかになりました。こんなところにまで、地球温暖化の影響があることは、凄く悲しいです。
この共同調査も3年前なので、今年の地球沸騰化のことを踏まえると、さらに悪化しているのでは？と、心配が尽きません。
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