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膵臓がんの新常識。たんぱく質「リグネース1」が少ない人ほど、がんが悪化。大阪大学発表。

こんにちは、翼祈(たすき)です。

以前、膵臓がんに関するこんな記事を書きました↓

最近これとは違う、研究成果が発表されました。

治療が特に難しいとされる膵臓がんが膵炎から進むメカニズムを突き止めたと、大阪大学などの研究グループが明らかにしました。炎症を抑え込むたんぱく質「リグネース1」が減っていくと、膵炎が膵臓がんになるスピードが急速に進行することをマウスの実験で確認できたといいます

新しい膵臓がんの治療法の開発に結び付くことに期待が持たれ、その研究論文が国際学術誌で発表されました。

今回は膵臓がん✕たんぱく質「リグネース1」についてお話します。

膵臓がん✕たんぱく質「リグネース1」の因果関係

膵臓がんは、日本では新規に年間およそ4万人の患者さんが発見されていますが、膵臓がんを見つけた時には既にかなり進行している事例が多く、2023年3月に公表された5年生存率は12.7%と極めて低い傾向です。

大阪大学の消化器内科が専門の竹原徹郎教授など研究グループは、患者の膵臓から手術で摘出したがん化した組織を解析しました。炎症を抑え込むたんぱく質「リグネース1」が少ない人になればなるほど、膵臓がんが悪化しやすい傾向であることに着目しました。

膵臓がんを発症しているマウスで、たんぱく質「リグネース1」を作れない様にすると、膵臓がんの発症や進行が急激に早まって、元々、がん細胞へ攻撃を行うはずの免疫細胞が、逆にがんを守って悪化を促進させていることが判明しました。

その上で、膵臓がん細胞内で、たんぱく質「リグネース1」が分解されて炎症が進行すると、別のたんぱく質が大量に作られ、この免疫細胞を膵臓に送り込むことも分かりました。たんぱく質「リグネース1」の分解を抑制する新しい治療薬の候補は複数あることで、大阪大学などの研究グループは今後、動物実験で新しい治療薬の効果がいかほどか確認したいといいます。

参考:治療難しい「膵臓がん」進行の仕組み解明…大阪大などチーム発表、カギは「炎症を抑えるたんぱく質」 読売新聞(2023年)

免疫学が専門の京都男性教授の男性は、「膵臓がんと、たんぱく質『リグネース1』の因果関係を証明した大変興味深い研究成果です。臨床応用は簡単にはいきませんが、膵臓がんの早期発見することや新しい治療薬の開発へと結び付く可能性を秘めています」と述べました。

医療関係を書く時に気を付けていること

新しい治療法や研究などが発表された時に気を付けていることは、それが以前書いたものではないか?ということです。

治療法や研究といったものは、時々今知ったものが、別の媒体で、それより先に紹介しているものもあって、既に書いたものかもしれないと、確認します。

この膵臓がんの研究も、前noteで膵臓がんのテーマを取り扱って、以前書いたものを見返しました。

同じメインテーマであっても、大学によって、着目する物質が違うので、同じテーマでも、取り上げる物質で、記事の中身が随分変わって来ます。

今まで余り知られず、聞いたことがない、違う物質に着目するので、人それぞれに対応する治療法や研究があって、それが医療系の記事を書く時しか得られない感情です。

またこの間とは違う原因たんぱく質が特定されたことで、異なる治療法の確立ができそうですね。いつかどの病気なども治せる時代が早く来て欲しいですね。


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