四肢は引っ張られ、力は抜けて
地元のコンサートに行った。
のが、理由なのかわからないけど、ひどく頭が痛くなった。
疲れもある。
なんだか、様子の違う疲れ。
四肢の力が抜けていくような、そんな感じのは、よくあるけど。
昨日のそれは、まるで、下へ下へ、四肢を引っ張られているようだった。
そのくせ、痛んでいるのは頭のてっぺんだったから、そこだけ天井に吊り上げられかけているような。
スタンディングのライブなら、何度か行ったことはあるけど。
こんな、妙な疲れ方をしたことはない。
ちなみに、今回はシッティングで、なんなら休憩もあった。
よくわからない。
どうでもいいけど、「よくわからない」って、よく使うなぼくは。
でも、しょうがない。
わかることの方が少ない。自分のことでも。
コンサートはすばらしかった。
けど、帰宅するとすぐに、何ヶ月も前の出来事のように、遠い記憶になってしまった。
1日前のことも、1週間前だったように思いこんでしまうぼくのことだ。
自分が記憶しているもので、たしかだと言えるものが、少なすぎる。
それが、ときどき苦しくて、ときどき助かって。
だって、あやふやなままでいてくれた方がいい記憶も、中にはあるから。
一晩明けた今も、手足は引っ張られていながら、力も抜けていくような、つまるところ、あまり本調子じゃない。本調子じゃないときの方が多いけど。
そういえば、今日は月曜日だ。
週の始め。
ぼくには、あまり関係ない。
関係ないことは、幸か不幸か。
それも、わからない。
でも。
いつもより、とろくさくキーボードを打っている手を見ると、働いていない自分でよかった、と思う。
少なくとも今日は、だれにも迷惑をかけない日で。
本当に。
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