夕暮れに眠る星座

aiさんのお題は夕暮れに眠る星座です

ふかふかでもふもふのベッドに横たわる。まるでそこが雲の上の天空みたいで、高い位置と、高い空に、下をちょっと見やれば、すこし目がくらんだ。耳をすませば、音がきこえる。ノイズがきこえる。でも、もっとさらに高く高く、こっちへおいでよ、ほら。星のきらめく音がきこえる。はじけてきえてなくなる。赤子のねむるベビーベッドのように。星をみやれば、なにを伝えたとて、失礼にはならぬのだろうから。星が流れるように、水に流されるように、まるで星くずのキラメキとシャワーを浴びるかのように。

はて、ぼくはどうしてここまできたんだっけ。どうやってここまできたんだっけ。流れ流れ、ゆくままに。一度ぼくは死んでいるのだろうか。夕暮れに、朝と夜をくりかえすその間に、ねむったままで。それが、これがぼくだ。ほんとうはその実なんでもないのが真実なのだけど、この身体と実(精魂の果実)で生きることを選んでいる。はたして、ぼくの望みは叶ったのだろうか。また遠い空を、今では近くなった宇宙をながめ見渡しながら、きみに繋がろうとする。

~~星と星は、つながって。

はぐれ惑星というものを考えていた。それも遠い昔の......中学2年生ぐらいのこと。ぼくはそれを探すのがすきだった。いや、そうでもないかもしれない。ただ、そこにあることを確認しただけだった。はぐれたものがいるたびに、ぼくの存在を感じた。ただひとり、歌い続けるクジラ。それが人間にもいるとすれば、どうなるのだろうか。誰にも伝わらず、目視もできず、いや、ただ観測された地域がある。それだけだ。宇宙空間でさまよいつづけた惑星はどうなるのだろうか。いつかまた出会えるかな。周回軌道上にもどれるかな。暗闇のなかに、紛れた星たちがある。ただ、それだけ。それだけ。その瞳を閉じるだけ。いかに信じてもらえるか、もらえぬか。共感できるか、されえぬか。すべてがそれで決まってしまいそうな......いや、そんなことはないのだけど。うん、そんなことはないね。神とおなじ。ねむりにつく神とおなじ。その命がついえるのは、瞳を閉じた瞬間。信じるのをやめた瞬間。でも、また目覚めると信じた瞬間。天空のベッドで、ねむりにつく。

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