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#11 食卓に感謝をこめて

私は家の中でも夫を立てている。そのため、夫婦間の料理分担の割合は夫9:妻1だ。先日、そんな記事を書いた。

仕事から帰ってきた夫は、食卓を一目見て、手が込んでるとわかってくれた。
今日は、妻1割の日。いつもたくさんのご馳走をつくってもらっているお礼に、結構がんばった。

「この量だと、つくるの朝からかかったんじゃない?」

この一言には、ぐっと救われる。1日とはいかないけど、買い出しから計算すれば、たしかに午後いっぱいかかった。でも調理は4時頃からぼちぼちはじめただけ…。ごめん、あなたの仕込みほどちゃんとに時間はかけてません…。

「これだけの量を夕方からつくりあげたなら、かなり優秀だよ」

大したもの作れてないという気持ちと、私なりにがんばったという気持ち。私にうずまく二律背反な感情。料理人の夫にごはんを振舞うとき、私は厚かましさを発揮する。厚かましくないと、心の奥の自信のなさを隠せない。それでもやっぱり、「私がんばったんだよ」という気持ちを汲んでほしい。だから、がんばったアピールをしてしまう。まったくもって、女心はめんどくさい。

めんどくさいから、ここでも私のがんばったをアピールしちゃう。

■クリスマスカラーのキッシュ

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餃子の皮をマドレーヌの型にいれてつくる簡単バージョン。赤はパプリカ、ソーセージ、ミニトマト入り。緑はほうれん草と玉ねぎ。


■ローストチキン

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手羽元でミニサイズに。

プリンターの紙をチョキチョキ工作して持ち手を作り、それらしく。candoで赤いリボンを買ったつもりがピンクだったので、1つ巻いてやめた。全部に巻くとくどそうだったから。

なお、お皿が足りないのでルクレーゼを器に使う。

■カラフルサラダ

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炒めたパプリカと色つきマカロニをフレンチドレッシングで。ぷらら天満で安く手に入れたパセリを大量に投入した。そしたらパセリを入れすぎて、せっかくのカラフルが隠れてしまった。

夫が1ダース98円で買ってきたサラダ菜をふんだんに使用。

■生ハムとチーズ

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気持ちだけでも生ハムをバラ風に。不器用だから、うまくできない。


■ブッシュドノエル風ケーキ

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ホットケーキミックスで作るブッシュドノエル。神レシピ。いちごサンタでかわいらしく。ブッシュドノエルは切り株だ。この大義名分を掲げれば、生クリームはいびつな方がそれっぽくなる。これをロールケーキと名付ければ、そうはいくまい。ブッシュドノエル万歳。

本当は100円ショップで売ってそうなMerry Christmasとか書いてある飾りを刺したかった。だけど25日に買いに行ったので時すでに遅し。まだクリスマスは終わっていないというのに、早くもクリスマスコーナーは閉幕していた。かわりに正月が占拠する。せめて25日いっぱいは、クリスマス商品を置いていてくれてもいいのにと思う。大阪は気が早い。私はものぐさな自分を悔いた。そんなわけで、いちごサンタのシンプル乗せで仕上げることにした。

こうしてみてみると、どれも簡単レシピばかりだ。簡単レシピでそれっぽく見せるという発想が私の小賢しさを物語っている。

でもね、簡単レシピとはいえ、手抜きをしてるわけではないの。実際、買い出しや段取りを総合するとそれなりに手間はかかってる。狭い単身マンションのキッチンでできることと、自分の腕と、食材の手に入りやすさと、買う材料の総量を考えて組み立てたメニュー。そして何より、よろこんでくれたらいいなという気持ち。失敗したらどうしようという不安。いろんな気持ち。

だけどその不安は、夫の言葉で浄化した。夫は、つくる大変さを誰より知ってる。つくる大変さを知っている人だから、夫は人が作ったご飯に敬意を払ってる。そして私がかけたその手間によろこんでくれるのだ。

だから私は救われる。
与えてるつもりで、与えられている。

メリークリスマス、いつもありがとう。

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