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3週間で4リットル!当たり前だべっ!!??

目の前にある現実を認知したくないからアルコールで別の世界に毎晩行かなければならないのだろうか?それとも、寒いから飲む?灯油代高いもんね。

60代の両親はショッピングセンターに付属したゲームセンターでコインゲームをする習慣がある。刺激の強い音と光に疲れてくれば引き上げる時間だ。
ソフトバンクに騙されてパソコンもないのに単体で買わされたために不自由な使い方しかできない東芝のタブレットで「無料ゲーム」と検索し、複数の色のついたブロックをひたすら消していくのが毎晩のルーティーンである。
コインが増える、画面上のブロックが消える、心地よい効果音が流れる、これと共に脳内の報酬系が活発に働いてドーパミンという快楽物質が放出される。
このホルモンが放出されているとき、人間は快感を感じるのだ。

大変なことが起こった。タブレットで無料ゲームをする前の15秒の広告を見ても、ゲームの画面に進めなくなった!大変なことだ。何度広告を見ても、その次に出てくる画面は真っ黒。大変なことが起こった。

「なーんだよこれ、つまんねえな」「いっやぁ〜!おもしぇぐねえ!」「おかしい!」「また始まったじゃあ!!はぁー」「北朝鮮か?」(サイバー攻撃を疑っているのだろうか…)
かれこれ2週間近く続いている、毎晩19:30分頃の恒例の悪態が今日も始まった。

何十年も毎晩続けている飲酒で脳機能が正常ではないため、物事を理解する力は非常に乏しい。『晩酌をしながらタブレットでゲームをしない』人生に、そういう選択肢もあるということには気がつかないのだ。
ゲームができないとストレスが溜まる。ストレスを消すにはお酒が一番。ごくごく。ステンレスタンブラーでキンキンに冷やした焼酎を流し込む。
歯は前歯しかないから冷たい飲み物も怖くない。知覚過敏に悩むのは、立派な歯があるバカだけだ!…そう思いながら今晩も酒が進む。(のだろう)

しかし大量に酒を飲むのは、精神的なストレスによるものだけではなく体にどこか痛いところがあるのかもしれない。アル中の親に育てられ、永久凍土のように凍てついた心を持つ(*1)冷酷な娘は心配している。

(*1)冷酷な:これは父親本人が断定した娘に対する形容詞


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