#5 「本日は、お日柄もよく」を読んで
みなさん、おはようございます。こんにちは。こんばんは。愛です!
今日は真夏日になる地点が全国的に見ても少なくなるようで、
だんだんと秋が近づいているような気がしますね。
半袖にショートパンツではさすがに肌寒いです。
はい、ということで今回は久しぶり?に本紹介です。
本文はいつもかっこづけたいので「だ・である」調になりますが、
ご了承くださいませ。
大学の授業ですすめられ読んでみた本。
この本を読んで「言葉」のもつ力を感じた。
私もこうして文章をよく綴っているが、
話すのと書くのでは言葉遣いも聞き手への届きかたも違うと思う。
この本は思いを寄せていた幼馴染みが結婚することとなり、気が滅入っていた主人公・こと葉が彼の結婚式で伝説のスピーチライター「久遠久美」に出会うことから始まる。
久美のスピーチに心打たれたこと葉は、
自分の友人の結婚式でのスピーチづくりを久美に依頼。
それをきっかけに「スピーチライター」という仕事に興味を持ち、
久美に弟子入り。その教えをもとにスピーチライターとして仕事を始める。
正直、この本は熱血的なお仕事小説だと思う。
話すことも書くことも得意ではないと言っていたこと葉は
久美と久美のスピーチとの出会いを通して、
「やりがい」を見つけたのだと思う。
私は今、大学4年生。
最初に希望していた業種には全面的にお断りされ、
そこから改めて就活!という遅めのスタートダッシュ+コロナ攻撃で、
決して簡単なものではなかった。
だが、今では無事に内定もきまり、来年からは社会人なる。
そこで「働く」ことを改めて考えてみると、
「やりがいのある仕事」と
「(自分を犠牲にしてでもやる)やりがいのある仕事」
とでは全く違うのだろうと考え始めた。
慣れない仕事に奮闘すること葉は、久美の無茶振りに振り回されつつも、
「無理です」「できません」などというマイナスな言葉をあまり使わない。
慣れないものだからこそ、そこには「やりがい」が生まれたのだろう。
そこには「犠牲がない」と言ってしまうと極端かもしれないが、
「思い通りの生活はできないかもしれない。だけど私はこれがやりたい」
と自分の意思がそこに存在していれば、辛くないのだろう。
働くことは大変なことだ。それはわかっている。だけど、
『それが「楽しめるようになる」まで仕事を知らないといけない』と思う。
最近数ヵ月で仕事をやめてしまう人がいるとニュースでよく見る。
でも数か月では何も分からないと私は思う。
確かに数か月そこにいて仕事をすれば、慣れてはくるだろう。
でも最初の数年はまだその人が「仕事を知る途中」にいるんだと思う。
まぁ、偉そうなことを言っているけれど
正直自分が働き始めたらどうなるかわからない。
でも短くても3年はそこで頑張らないと
その仕事が「自分に向いている」のか、
その仕事を「頑張りたいと思える」のか、
そしてその仕事が「楽しいのか」は判断できないと思う。
この「楽しさ」が「やりがい」に繋がれば
仕事をしている私は誰よりも輝けるんじゃないかと思う。
話は変わるが、本作品に
『スピーチの基本は「静」』
というアドバイスがあった。
①心を静めて冷静になること
②スピーチの目的と伝えたい相手を思い浮かべること
③聴衆が静かになるのを待つこと
スピーチ内容も無駄に目立つ必要はなく、
はじめは静かにはじめて徐々に盛り上げていく。
そうすることで人を夢中にさせるスピーチが出来上がるのである。
人が思わず聞いてしまうスピーチってなんだろうと考えたときに、
スピーチという形のものでなくても、
涙がででしまうような言葉ってこの世界にたくさんあるなと感じる。
突然だが、私は「ももいろクローバーZ」が好きだ。
中学生のことから追いかけている。早10年ほどか。
メンバーの脱退などの困難をのりこえ、現在は4人で活動している。
2018年に結成10周年記念ライブを東京ドームで行った。
ずっと応援してきたからかもしれないが、その時リーダーの言葉に涙した。
少し長くなってしまうのだが、
「なんだ。アイドルの話か」ってスルーせずに見てほしい。
彼女たちはアイドルだけどアイドルの枠に収まらない、
アイドル以前に1人の舞台に上がる人としての覚悟がある。
4人になるってわかったときに(目の前が)本当に真っ暗になっちゃって、正直どうやって進んでいったらいいのかわからなくなってしまいそうな自分がいて、どうしようって本気で思いました。
このまま続けていっていいのかなって。
みんなにたくさん笑顔を届けたいっていいながら、
すごく悲しい思いもたくさんさせてしまって申し訳ないなと思って。
少し道に迷いそうになってる自分がいました。
でもそんなときに、ほんとに5人で最後のライブをしたときに
みんなのこの景色を見て、
進んでいってもいいのかなっていう気持ちに少しなることができました。
あの日(5人で最後のライブをした日)、
れにちゃん(紫担当・最年長)がみんなについてこいっていってくれて、
すごくかっこいいなって私も言いたいけどなんか言えないなって思ったりもしたんですけど、でもこうして今日東京ドームのライブを4人で迎えて、今なら自信をもって言える気がします。
ちょっといい人ぶるとみんなの笑顔になる理由が私たちじゃなくても、
笑顔になってくれたらいいなと。いい人ぶると本気で。
でもちょっと欲をいうとその理由が私たちだったらいいなって思います。
正直に気持ちを吐露してくれていること、
しかもそれがやや後ろ向きな言葉から始まること、
彼女たちはもちろん私たちファンにとってもメンバー脱退は悲しくて、
その悲しみを彼女たちと「共有」している気分になる。
私たちはファンでしかないけれど、
彼女たちと同じ方向を見ている気がしたのだ。
そして彼女は問いかける。
わたしたちのこれからに興味あるよって人?
OK! おまえら全員ついてこーい!
ここに集まっている人たちはメンバーのこれからに期待と興味しかない。
きっとそれは彼女自身もわかっているはずだ。
そのはずなのに確かめている。
その姿勢が、
「伝えたい相手」というより、
いろんなものを共有したい相手が「メンバー」であり、
「ファン」であることを伝えようとしているのではないかと思えた。
そして決め言葉としての「ついてこい」
命令口調だし、普段に言われたら嫌な気持ちにもなるかもしれない。
でもいろんなものを背負った
彼女の、
そして彼女たちの決意と自信が感じられる一言
この一言だけで会場が1つになった気がした。
言葉の力ってとても偉大だ。
人を元気づけることも傷つけることもできる。
私は「誰かのために」言葉を紡げる存在でありたいと思う。
愛
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