アンガーマネジメント〜自分の感情は自分で決める〜
日常生活でイライラすることは誰しもあります。
でも、その感情に支配されては自分の為になりません。
「怒らない人は得をする」といいますが、その通りかもしれません。
ある日の出来事
ある日の仕事中、同僚が怒っているのを見かけました。
彼女は普段からおとなしく物音ひとつ立てないような身のこなしをしますが、その日は大きな音を立てて扉を閉めたり、乱暴に物を扱ったりしていました。
なにが原因かわかりませんが、会社の物に八つ当たりをして、いかにも怒っている様子でした。
私も普段との違いに驚きましたし、周囲のスタッフも気を遣い、何とも言えない空気が流れていました。
そんな彼女を見たときに、「もったいないなぁ。。今の彼女は怒りの感情に振り回されてしまっている。」と、私は思いました。
もともと機嫌が悪かったのかもしれませんし、もしかしたら体調が悪かったのかもしれません。
でも、その感情を表に出しては周囲の人に迷惑をかけてしまいます。
大人げない人だと思われてしまうかもしれませんし、信用を失ってしまうかもしれません。
その一時的な感情と行動で、彼女は損をしてしまうことになります。
かつての自分
そして同時に、かつての自分を振り返りました。
私も以前は怒りっぽく、自分の感情に振り回されていて、よく不機嫌になっていました。
物に当たることはしませんでしたが、誰も声をかけられない様な雰囲気をかもし出し、いかにも怒っている様子を見せていたと思います。
今考えると、なんてつまらない行動をとっていたんだろうと反省します。
自分の日頃の行いにも気を付けようと思いました。
「人の振り見て我が振り直せ」と言いますが、その通りですね。
アンガーマネジメントとは
しかし、誰にだってイライラする日はあるし、怒りっぽい時もあります。
そんな時に使ってほしいのが、アンガーマネジメントです。
言葉の通り、怒り(アンガー)の感情を自分で管理(マネージメント)する方法です。
1970年代にアメリカで生まれたもので、今では企業など様々な場所で活用されているそうです。
方法は難しくありません。
怒りの感情は6秒しか持続しないらしく、その6秒間我慢するか、その怒りを忘れるように自分でコントロールするんです。
私も日頃からやっています。
私のやり方は、全く違うことを考える方法です。その時に使う言葉があって、それは
「一方そのころ、サバンナでは。」
という言葉です。これはアンガーマネジメントでよく使われる言葉だと思います。
笑う人もいるかもしれませんが、イライラしたときにこの言葉をつぶやきます。ふと冷静になり、想像してみるんです。
広大な自然界とその中で生きる動物たちを。その中には弱肉強食の世界や、生命の誕生などの神秘的なものまで果てのない光景です。
その想像をしているうちに、自分の怒りの感情がとても小さなものに感じてきます。
なによりも、あっという間に6秒過ぎています。気が付けば先程までのイライラは感じなくなっています。
単純だけど以外に効くんですよ。
アンガーマネジメントを始めて徐々に考え方自体が変わり、小さな怒りだけではなく、今まででは決して耐えられなかったであろう怒りにも対処できるようになってきました。
その時は自分にこう自問自答しています。
「この怒りは損をしている感情ではないか?こっちはこんなにイライラしているのに、もしかしたら相手は気にしていないかもしれない。私が悩んでいる間に、相手は幸せそうに大笑いしているかもしれない。免疫力も下がるし血圧も上がるし良くない事ばかり。そんな無駄なことはやめてしまおう」と。
怒ってるときにそんなこと出来るわけがない!と、私も始めは思っていましたが、案外出来るものです。
だって、自分の思考も感情も自分の物ですから。管理するのは他の誰でもなく自分自身です。
色んな本を読んでいると中には、自分以外をゴリラだと思うとイライラもしないなんて書いてありました。
つまり、思考は自由だということです。どう思おうが他人には分からないし、自分なりにいくらでも工夫できるということです。
日常のささいなイライラで損をするより、感情をコントロールしながら楽しく生きる方がいいに決まってます。
偉大な人や成功している人たちには、「怒りの感情がない」と言う人や「その感情は無駄だ」と言う人が多くいます。
怒りの感情で正しい判断が出来なかったり、物事がスムーズに進まなくなり、無駄な時間を過ごすことになるからだそうです。
確かに、怒りに支配されている自分を想像すると、人の話をちゃんと聞けなかったり、冷静な判断が出来ず普段できていることに時間がかかったりします。
眉間にしわを寄せたり、足を揺すったりしていては、見かけも美しくありません。
それに、冷静になることで、自分の考え方やパターンがわかるようになります。こういう出来事が起きたらイライラするということがわかれば、事前に心を整えておいたり対処する思考を準備できます。
そしてさらに、イライラすることが減ると、他人の考え方も受け入れられるようになります。イライラしていると自分の感情と考えだけにとらわれていまいますが、他人がこんな風に思っているだとか、こんな考え方もあるということに気づくことが出来ます。
価値観や視野も広がりますね。
人は変われると思います。
そのためには、普段の考え方や行動を変えなければいけません。
少しの変化は目に見えにくいですが、その努力の積み重ねはいつかきっと、とても大きなプラスのものとなって自分に返ってきます。
自分の為に、初めの一歩を踏み出してみてください。
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