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清一郎の母はとても美しかった。幼い彼の目から見ても、他所の子のお母さんとは違う、という…
(チャイムの音) 「はい」 「ぼく」 「衛か。どうした」 「ご飯、もう食べた?」 「これから…
「リョウ先生、いいものあげる。手え出して」 「なんだ」 「当ててみて」 「うーん、彫刻かな…
「木下さんは日本酒が苦手だから、泡盛を持ってきたんですけど」 「気を遣わんでいいよ。みん…
「すみません、こんなことを相談して」 「そんなのは別にいいよ。困ったことになったね」 「困…
「奈津子が惣一とつき合ってることを、おまえは知ってたのか」 「会ってることは知ってました…
「こんなことになって、どうすればいいんだろう」 「起きてしまったことは仕方がないですよ」 「棠野があんなに怒ったのははじめてなんだよ。玲二にはよく怒るけど、あれは注意してるだけだし、感情が激する奴じゃないから」 「怒るのも無理はないですけれど」 「同意の上とはいえ、奈津子ちゃんはまだ十五才だからな。あの娘が幼稚園に上がる前から結婚しようと思ってたなんて、惣一は何を考えてるんだ」 「おとなしい子だと思っていたんですけど、情熱的だったんですね」 「情熱も何も、変態に近いじゃないか
父は非常に真面目で実直な人間なのだが、バイクを乗り廻し、高校時代からバンド活動をしてい…
車折、二十九才の時。 「禎君、新谷さんとこの幹子ちゃんと結婚したんだって?」 「ええ、…
子供が出来た時、棠野さんは戸惑っているようだった。生理が来なくて体調も悪かったので彼に…
「ちょっとギター、走り過ぎだろ」 「……ごめんなさい」 「いや、そんな怯えた顔しなくても……
三十二才で結婚し、その翌年に妻の秋子が妊娠した。バンドのメンバーである車折に子供が出来…
棠野さんと一緒に暮らしだしてから一年が経った。彼の三十二才の誕生日にとうとうプロポーズ…
これはホームページを開設していた頃に書いたもので、ブログにも転載した。カバー曲のリストには、此処では未公開の文章に出てくるものもある。そんなのばかりで申し訳ない。 ブログでは、わたしが適当に作った替え歌も幾つか載せ、カバーを練習するナナシの会話も多く書いた。が、練習の方は歌詞をすべて書き写してあるので、此処で公開するのは躊躇している。会話そのものは本編にも関わりがあるので、没にするのは惜しいのだが。 昨日公開した『モデルガンを握りしめて』は、やはりホームページ時代の文章