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母親の目を気にして好きな服を着られない男性 2023年7月【2】

母の好みに逆らえない

私は男性で、来月38歳になります。数年前からファッションに興味を持ち始めました。オシャレになりたいというより、自分の「好き」を追い求めています。

ファッションに対する関心の薄い人間でした。20代の頃の写真を見ると、どうしてここまで無頓着だったのかと不思議な気持ちになります。

その頃の私の服装からは、母の影響を強く感じます。30歳を過ぎた頃から、それが嫌になり始めました。

ファッションについて、母に否定されるのがとても嫌なのです。「おかしい」「似合わない」と言われたら、ショックでその服は着られなくなります。

このショックを避ける方法はふたつ。母が買ってきたものを着るか、それと同系統のものを着るかです。ひとりで服を買いに行っても、脳内に母がいるのです。母が気に入りそうな服しか買えないのです。

転機はスカート外出

35歳の時に転機が訪れました。スカートで外出を始めたのです。思春期の頃から憧れていたのですが、自分は男だからという理由であきらめていました。それが急に耐え難くなったのです。

街でスカート姿の女性を見るたびにイライラして、泣きたくなりました。妬ましくてたまらないのです。自分はああいう格好がしたいのにできないという不満が抑えられなくなったのでした。

そしてスカートを穿いて外出を始めました。親には内緒です。家を出る時にはメンズのズボン、外でスカートに着替えていました。

当初はスカート以外メンズファッションでした。ただそれを鏡で見ると、どうも不格好なのです。それでスカートに合うトップスを探すようになりました。靴下や靴にも注意するようになりました。こうして母親の好みとは関係なく、自分の着たい服を選べるようになったのです。

しばらくしてから、母にスカートで外出している話をしました。特に反対はされませんでした。

これ以降ずっとスカート外出を続けていますが、今でも母にスカート姿を見られることに抵抗があります。結局、今でも外のトイレで着替えています。

外で着替えたほうが心が自由

本当は家から着て出かけられたら一番いいのですが、親と同居している以上、外で着替えるほうが心が自由です。家で着替えると、母が受け入れてくれるかどうか気にしてしまうからです。

もし実家を出ることができたら、もっと自由に好きな格好ができるでしょう。ただそれは現実的ではありません。お金が稼げないからです。10代の頃からいくつもの労働を経験し、それが不得手であることは既に明らかです。

親と同居しながら、少しずつ依存度を減らしていくというのが現実的な落としどころと考えています。たとえば現在の月収は数千円ですが、これを数万円にできればいい。

お金があれば、自宅外で活動しやすくなります。家にいる時間が少なくなって、親への依存度も減ります。それは親の目を気にせず、好きな格好でいる時間が増えることでもあります。

男性も声を上げて

親の評価が気になって好きな服を着られないという話は、ありふれています。ネット上にもたくさんあります。ただ、どれも女性の体験談なのです。娘と母の話なのです。

しかし私のように、母親の評価を気にする男性も多いはずです。男性はもっとこの問題について発信してほしいです。あなたの体験談によって救われる人がいます。

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著者は1985年生まれの男性。 不登校、社会不適応、人付き合いが苦手。 内向型人間。HSP。エニアグラムタイプ4。 宗教・哲学(生き方)…

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