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事業計画~成長戦略

こんにちは、公認会計士の三上光徳です。

前々回から「事業計画及び成長可能性に関する事項」について取り扱っています。


本日はそれに関連して“成長戦略”について触れたいと思います。



成長戦略に関する具体的な記載事項


「事業計画及び成長可能性に関する事項」の中の“成長戦略”については、以下の事項を記載することが求められています。


まず「経営方針と成長戦略」ですが、これは大前提として企業の

・ビジネスモデル
・市場環境
・競争力の源泉
を踏まえておく必要があります。その上で、「経営方針と成長戦略」を実現するための具体的な施策の記載が求められます。

具体的施策とは、例えば、
・研究開発計画
・設備投資計画
・マーケティング計画
・人員計画
・資金計画
などです。



投資者やアナリストなどの声を踏まえた開示のポイント


JPX(日本取引所グループ)では、投資者やアナリストの声を踏まえて、成長戦略に関する“開示のポイント”を公表しています。ここでは、その内容を簡単に紹介しておきます。これは会社の事業計画、特に成長戦略の部分を作成するにあたり、とても参考になります。


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ビジョンと成長ストーリー
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投資家は、中長期でのありたい姿(ビジョン)や目標、それに向けた成長ストーリーに関心を持っています。つまり、企業の成長に対するイメージを共有することが非常に重要となります。そのためには、そのビジョンや成長ストーリーを実現するための具体的施策を示したり、進捗を確認できるような定量的な記載をすることがポイントとなります。


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具体化と情報の充実
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抽象的な成長イメージだけでは足りません。現状の課題、それを踏まえた具体的な施策、見込んでいる効果などの十分な情報を提供する必要があります。


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リスクとシナリオ分析
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中長期目標達成に関して、そこに関連するリスクやシナリオの分析があると、なお有用な情報となります。


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経営上最も重視している点を明示
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例えばですが、“売上成長によるキャッシュフロー最大化”を経営上最も重視している等の説明をすることで、投資家と会社と間のミスコミュニケーションが減少するのではという意見もあります。
ここに、成長の具体的施策や数年先の目標値などが関連して記載されるとなお良いでしょう。


三上光徳

アガットイノベーション



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