2022年の映画作品振り返り
とうに新年が明けてはおりますが、恒例として2022年の映画作品振り返りをしておきたいと思います。昨年は、50本の映画作品に触れることが出来て、全て感想書きをすることが出来ました。何のためにやっているか、自分でもよくわかりませんが、読み返すと感動が蘇ったり、新たな発見に気付いたりすることもあるので、自分のためにはなっているのかとも思います。
2022年の各作品はこちらから↓
前年2021年の映画振り返りはこちらから↓
読み返してみて、印象的だった5作品を改めてご紹介。いつも通り順不同です。どーぞ。
『スパークス・ブラザーズ』
2021年にも『アメリカン・ユートピア』という傑作音楽ドキュメント映画を挙げさせていただきましたが、あちらはライブをそのまま撮影した作品だったので、今作の方がインタビューをメインとしたスタンダードなドキュメンタリー作品ですね。
とにかくスパークスという兄弟ユニットが音楽として偉大であるか、いかに面白い存在であるかを余すことなく伝えてくれています。そして、その源泉がどこから来たものなのかについては、皆目見当がつかないというのも、魅力的に感じられます。この兄弟のことを理解出来ないのに、好きになってしまうという、音楽とドキュメンタリーの魔法がある作品だと思います。
『マイスモールランド』
同じ年に公開された『ブルー・バイユー』も同じテーマで甲乙付け難い傑作なんですけど、日本を舞台にしているという点でこちらを選びました。やはり、移民問題をより身近に、向き合わなければいけないものと感じさせてくれた作品ですし、何よりも、哀しくも美しい青春物語として素晴らしい作品でした。そして、その哀しさに勇気づけられる、強さをもらえるという、プラスに感じられる作品であるという点も、他にない魅力です。落ち込んだ時にまた観て励ましてもらえる、友達のような存在の作品です。
『女神の継承』
いやー、久々映画観て、死ぬかと思うほど恐怖を感じました。2022年はホラー映画が粒揃いだったようなんですけど、タイミングが合わず、結果として個人的にはそれほど観ていなかったんですよね。けれども、この作品一発キメただけで「今年のホラー凄かったな」という気持ちになっています。こんな惨い物語観て、何でテンションがアガってるのか、意味わかりませんが、何か興奮するんだからしょうがない。軽く漏らすかと危惧するほどの恐怖を味わうのは、フィクションだから堪能できるものですね(現実はマジ勘弁)。2023年にはアリ・アスター監督の新作公開もあるので、期待でアゲていきます。
『窓辺にて』
2021年のベストにも『街の上で』を挙げさせていただきましたが、今泉力哉監督作品の質の高さを証明することになっていますね。個人的に好きな映画監督というのを超えて、ベスト候補に入る映画体験を味わえた作品でした。恋愛を描きつつ、そこにのめり込めない距離感を持つ人々を描くのが絶妙過ぎて毎回悶絶してしまいます。登場するヒロインが全員魅力的に撮影されているのも素晴らしい。それでいて、テーマやメッセージは重層的に描くという映画表現の日本トップに立つ現役の監督だと思います。
『THE FIRST SLAM DUNK』
もう、言うことないです。アニメ作品が「サブカル」ではなく、「ポップカルチャー」となった現代で、ここまでわかりやすく面白さを表現しておきながら、本当のメッセージは説明することなく映像だけで表現するという映画表現としても素晴らしい作品。原作ファン、未読の新規客、アニメ好き、映画好きと、全方位にもアピール出来る作りなのに、ただの八方美人にならず、きっちりとそれぞれの方面で極めている隙の無さ。また作品レベルのハードルが上がってしまったと嘆くアニメ制作者は多いのでは? そんな余計な心配までしてしまうレベルの傑作です。
年々、観る作品は増えてきていますが、それでも「これ観ときゃよかった」と思う作品はどうしても出てきてしまいますね。そろそろサブスク配信利用も考えなければならないと思うので、マジで仕事とかしてる場合じゃなくなってきてます。
2023年も、健康で映画を堪能し続けられるよう、日々精進したいと思います。ふらっと読みに来てくれたら幸いです。
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