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【第8回】今日、何ひろう?~新しい知覚のフレーム~ コラム:高知
第一章 世界の拾い方
第二節 自分の切り分け方(見えているもの・感じるもの)
1.高地にあるアフォーダンス
22年の7月、高知県に行きました。室戸岬、仁淀川、四万十川...人のいない大自然を巡り、夜には天の川や流れ星を楽しみました。
高層ビルや一面を埋め尽くす人が行き交う都心と異なり、高知県は開かれた視界とその奥に山がそびえたっていました。それはまさしく、ミーディアム・サブスタンス・サーフェ
【第7回】今日、何ひろう?~新しい知覚のフレーム~ 知覚と入れ子構造
第一章 世界の拾い方第二節 自分の切り分け方(見えているもの・感じるもの)
1.知覚システム
遮蔽や光によって外部環境を獲得したり、音や匂いで周囲の情報を得たりするように、我々は複数の「知覚」を持っています。
それらの「知覚」がシステムのように連動したり、組み合わさったりすることで、脊椎動物は周囲の情報をピックアップして運動につなげています。
本投稿では、「知覚システム」を紹介したいと思います
【第6回】今日、何ひろう?~新しい知覚のフレーム~ コラム:水族館
第一章 世界の拾い方第一節 世界の切り分け方(見えているもの・感じるもの)
コラム:水族館
〇水族館
我々人間は普段、固い地面に支えられ、自由に動くことができる空気の中に生きている。水族館に行くと、媒質の違い・包囲光の違いが生物の形を定義していることを強く意識させられる。我々が当たり前だと思っている固い地面はなく、空気よりも抵抗があり光も減衰する水の中で水中生物は生きている。その構造が、生物
【第5回】今日、何ひろう?~新しい知覚のフレーム~ 包囲光とは?
第一章 世界の拾い方第一節 世界の切り分け方(見えているもの・感じるもの)
2.包囲光
世界は3つの要素で作られ、それらを見て、触って、感じてあらゆる情報を手に入れていることが分かりました。
ここでは、情報を手に入れるための土台となる光について話します。
5.6歳のころ、両親の寝室でよく怖い思いをしていました。部屋の電気を消すと、別の部屋に瞬間移動したかのように、ぼんやりとした暗い空間が広
【第4回】今日、何ひろう?~新しい知覚のフレーム~ コラム:赤ちゃん
第一章 世界の拾い方第一節 世界の切り分け方(見えているもの・感じるもの)
コラム:赤ちゃん
〇生まれた瞬間から、未知のものばかり
あかちゃんは、お母さんのおなかの中からでたその瞬間から、特殊な重力の力で地面のほうに引っ張られる力を感じます。地面に産み落とされる生物全般、左も右もわからず、目からは光を感じる状態です。この状態はまだなにも世界が切り分けられていないでしょう。
あくまで想像です
【第3回】今日、何ひろう?~新しい知覚のフレーム~ アフォーダンスとは?
第一章 世界の拾い方第一節 世界の切り分け方(見えているもの・感じるもの)
1.アフォーダンス
序章では、環世界がどのようなものか話しました。
第一章からは、私たちの世界の捉え方をより詳しく紐解き、そこから生まれる人間の行動・運動にも触れていきたいと思います。
「アフォーダンス」という概念を生み出した、アメリカの心理学者ジェームズ・ギブソンによると、知覚世界は3つの要素から成り立っているそう
【第1回】今日、何ひろう?~新しい知覚のフレーム~ あなたの環世界
序章 あなたの環世界1.はじめに
ペン回しを繰り返すのはどうしてだろう、iPhoneのスワイプはなんで心地よいのだろう…。このような人間の「体感」について調べる仕事をした際に、アフォーダンスという考え方に出会いました。
アフォーダンスとは、「環境がそこに生活する動物に対してアフォード(提供)する価値や意味のこと」という意味で、よく分からない説明です。実際、アフォーダンスの概念を完全に理解するのは