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たとえ「厄介な人」と思われても良い。本質に向き合うことを諦めなかった、アドウェイズのシニアクリエイティブディレクター

アドウェイズで働く従業員の、これまでのキャリアを振り返るインタビュー。

今回は、サービスデベロップメントグループ・クリエイティブディビジョン Game AD Direction ユニット において、シニアクリエイティブディレクターを務める高木達生さんにお話を伺います。

2021年10月にシニアクリエイティブディレクターに昇格した高木さんは、昇格後の現在も自身に求められた役割を深く理解し、自ら行動を起こし、結果を出し続けています。

高木さんが仕事をする上で大切にしている価値観、自らの姿勢とは。記事内にてさまざまなことを深掘りしていきます。

Profile
日本大学芸術学部卒業。卒業後は映像制作会社などで経験を積み、2016年にアドウェイズに入社。当時、ゲーム領域において初のディレクターとして従事する。同年全社MVP受賞。現在はサービスデベロップメントグループ クリエイティブディビジョン Game AD Direction ユニットに所属し、2021年10月、シニアクリエイティブディレクターに昇格。趣味はロードバイクと、お酒を飲みながら漫画を読むこと。

“はみ出しもの”みたいな生活をしていたけれど


——まずは、高木さんの現在の仕事について教えてください

主に、スマートフォンゲームアプリの動画広告のディレクションを担当しています。

広告運用、営業、そして同じ部署で働くデザイナーと連携し、広告効果を踏まえたゲームアプリ広告の提案を行なっている。つまり、“デザイン面も含めた広告の本質的な価値と品質を担保する役割”と言えばわかりやすいでしょうか。

その他にも、状況によっては動画部門担当としてクライアントとの会議にも同席させていただくなど、幅広い形で業務に携わらせてもらっています。

気がつけば、アドウェイズに転職をしてから、もう5年が経ちました。本当にあっという間でしたね。先日はありがたいことに昇格もさせていただいて……。少しは自分の働きが会社の成長に貢献できたのかと思うと、とても嬉しく思いますね。

——入社前はどんな仕事をしていたのか

アドウェイズ入社前は、自分はいわゆる“はみ出しもの”みたいな生活をしていました。大学卒業後は、小さな映像制作会社で動画制作の仕事を行なっていたのですが、数年ごとに退職を繰り返していて……。

元々は、CMやドラマ、映画など、そういったマス向けの映像媒体を制作したかったのですが、そう上手くいかなかったんです。結果的に、自分のやりたいことではない仕事を続けることに嫌気が差し、業界から離れることとなりました。

その後は、映像業界とは全く異なるジャンルの仕事を始めたり、仕事も何もしないでフラフラと過ごしていた時期があったり、アルバイトを掛け持ちして一日18時間働く日々を続けたりなど、人生のレールから外れたような生活を約10年ほど過ごすことになります。

しかしある時、自分のキャリアを見つめ直した時、ふと思ったんです。もう一度改めて「映像の仕事に携わりたいな」と。

30代を越えた自分がまさかもう一度、そんな気持ちになるなんて考えもしませんでした。でも、人間っていうのは、本心に抗えない生き物なのでしょう。そして思い立ったが吉日。「挑戦しないより、挑戦をしてから考えよう」と考え、求人サイトで見つけたアドウェイズの面接を受けることになったんです。

気づかないうちに溜まっていた、社会人としての経験値


——アドウェイズ入社後は、どのように仕事に向き合っていったのか

10年ほど業界からは離れていたため、入社してからは不安なことばかりでした。まさか、本当に入社できるとは思っていなかったので……(笑)。

当初は自分の仕事に対して全く自信がなく、出来上がった成果物に対しても「これが正解なのか否か」がわからなかった状態でした。とはいえ、だからこそやるしかないとも思ったんです。マイナスの状態からのスタートなので、かけ上がるしかなかったんですよ。

そして、そんな気持ちを持って仕事に向き合っているうちに、自分なりのアドバンテージを見つけることができました。それは、社会人経験です。

いくらフラフラ過ごしていたと言えども、この10年間、何もせずに暮らしていたわけではありませんでした。人がやりたくない仕事も行なったし、たくさんの修羅場も乗り越えました。つまり自分では気づかないうちに、社会人としての経験値が溜まっていたんです。

例えば、案件に対してモチベーションが高くても、経験が少ないうちは、視野が狭くなってしまったり自分の気持ちだけで企画を通そうとしてしまうことがあります。一つの案件に向き合いすぎて、熱が入りすぎたり、視点が偏ってしまいそうになったり……。結果、そういった流れが続くと、チームの熱量と結果が比例せず、時には客観性を欠くことにも繋がりかねません。この状況では、クライアントにもユーザーに対しても、本質的な価値を届けることはできないんです。ましてや、会社の利益にもなり得ませんよね。

とはいえ、そんな状況に陥りそうな案件やタイミングに対してこそ、自分が培ってきた経験や価値観は役に立つかもしれない。スキルだけでなく、自分だからこそ提案できる意見や視点があるのではないか、と考えられるようになったんです。

スタンスを変えてからは、仕事への向き合い方がよりクリアになったことを覚えています。取り組んでいる案件に対して、仮に意見がまとまりかけた雰囲気の中でも、目的と手段が逆になっている、ロジックが無く本質が見えていない、アドウェイズとしてのバリューを発揮できていない……などと、言うべきことをきちんと伝えられるようになりました。

時には、忖度や気遣いによって発言しにくいことをあえて口に出すこともあり、それを自分の役割と捉えていたこともあります。そのため自分は「厄介な人」と思われていたかもしれませんね(笑)。当時そんなことを伝える人は、社内にも数少なかったので。

ただ、こういったことは、やはり自分だからこそできる仕事だと思っているんです。これまで別の仕事をしてきて、たくさんの経験を積んできたからこそ、客観性を持って伝えることができる。それは自分の一つの強みだと自負しています。

その結果、営業・運用チームのみんなから「アドバイスのおかげでコンペが通りました」「施策がうまくいきました」などと言われると、やっぱり僕も嬉しいんですよね。

クリエイティブディレクターとして、どのように価値を生み出していくべきか


——高木さんは、ご自身の強みを理解して働かれている

いやいや。さっきから偉そうなことをたくさん言っているかもしれませんが、自分は結構雑な人間なんですよ。

例えば、クリエイティブチームのディレクターの中では、自分は一番動画編集ソフトを使えません。つまり、編集の技術が人より長けていないんです。だからと言って、これ以上技術を伸ばしたいともあまり思わないんですよね。

なぜなら、技術は日進月歩するからです。例えば、僕が当時1〜2年をかけて学んだ新しい技術は、プラグインが入ることで誰でも簡単に取り扱えるようになることがある。仮に今から映像制作を学び始めた人でも、やる気があれば僕のスキルを1年ほどで追い抜くことだってできるでしょう。

もちろん、それでも学ぶことはとても大切なことなのですが……僕は、技術だけを追いかけ続けるのが辛いんです。ただそれは決して、技術を追うスタイルに否定的というわけではありません。アップデートだけを追い続けるよりも、自分自身の広告クリエイティブを極めていきたい。そして、その向こうにいるユーザーに対しても、本質的なアプローチを続けていきたいんです。先ほど述べたように、僕は自分にしかできない仕事をやり遂げるべきだと思っていて。もちろんそれは先ほども述べたように、クリエイティブディレクターとして、客観的視点と社会的価値を提供することが前提です。それが実現できれば、結果的に自分の“バリュー”として確立されていくのではないでしょうか。

加えて、デザイナーへの依頼の仕方も、他のディレクターとは少し変わっているかもしれません。自分はあまり、細かい指定をした依頼は、極力行わないようにしているんです。それは単純に面倒だから、雑だからという理由だけではないですよ。

僕の考えで全てを明示するより、デザイナーの意見も取り入れた方が、より良い結果が生まれる気がするんです。現にこれまで、僕が思いつかなかったような素晴らしい成果物ができあがることは多々ありました。僕の仕事は、それらをきちんと世の中に価値としてアウトプットできるかを判断し、調整を行うこと。それも自分の責任だと考えて仕事をしています。そのコンビネーションが決まった時はディレクター冥利に尽き、仕事として楽しい瞬間ですね。

楽しく仕事をしながら、利益をきちんと出していく


——高木さんのこれからの目標を教えてください

先ほどもお話しをした通り、自分はこれまでたくさんの業界でさまざまな仕事に取り組んできました。“はみ出しもの”として生活をしていた10年間。ここで得た経験は、今は良い結果に繋がったと思えることもありますが「少し遠回りをしてしまった」とも感じているんです。

そのため、遠回りをした年月が、より自分の糧になっていると感じることができるように、今以上に仕事に向き合っていきたい。その上で、自分を拾ってくれた会社にはきちんとコミットをして、恩返しができればと考えています。

なお、自分の信念として、あくまで「仕事は仕事」と割り切ってもいるんです。仕事とは、決して楽しいものではないと思っていて……。趣味のロードバイクに乗っている時の方が、格段に楽しいですからね。とはいえ、楽しくはないけれど、楽しくすることはできると思うんですよ。

つまり、セルフコントロールが大事だということです。自分が楽しくしようと思わないと、どんな仕事だってキツい時はありますから。僕は新しい依頼や案件があると、まずは楽しくなる「スイッチ」を見つけることが、なによりも優先順位の上なんです。

もちろん、仕事として利益をきちんと出していくことは大前提で。綺麗事をいくら並べたって、会社に利益をもたらさないと自分の価値はありませんから。

なので今後は、そういったバランスを見極めながら、自分のやるべきことに真摯に向き合っていきたいと思っています。これから10年後に「良い10年を過ごせたなあ」と思うことができたら、それは最高ですね。

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