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中国旅行を短期間で楽しむための手引書

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行くと「思っていたよりも全然面白い!」と感じる人が多い不思議な国・中国。短期間で楽しめる中国とはいかに!?
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3泊4日5万円で中国を楽しむススメ10~客家料理の存在を知る

3泊4日5万円で中国を楽しむススメ10~客家料理の存在を知る

What's 客家??

ざっくり言います。華北、主に中原に居を構えていた漢民族が、北方の異民族の侵攻により長江を越え南遷したことで生まれた元華北の漢民族。ということ。

そもそも客家という言葉は、“外部からやってきた人々”という意味を持つくらいなのね。やがてこの人たちが、漢民族以外の少数民族が暮らす四川省や雲南省などにも渡り、果ては東南アジアや台湾に移住したりするようになる……言うなれば、華僑の

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3泊4日5万円で中国を楽しむススメ9~四川料理は辛いのか?

3泊4日5万円で中国を楽しむススメ9~四川料理は辛いのか?

 四川省というと、麻婆豆腐を筆頭とした四川料理を思い浮かべる人も多いはず。そんなわけで今回は、俺が本場四川の地で食した四川料理についてつらづらと書いていこうと思います。

 そもそも四川料理は、現地・四川省では「四川料理」と銘打たれる他、「天府飯店」(天府が四川を意味する)、「川菜」と記述されることはあまり知られていない。四川省のみならず、「天府飯店」「川菜」と看板に掲げられているお店も四川料理を

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3泊4日5万円で中国を楽しむススメ8~なぜ日本では夜市ができないのか問題

3泊4日5万円で中国を楽しむススメ8~なぜ日本では夜市ができないのか問題



帰る途中、ずっと錦里での光景を思い出していた。日本人もああやって楽しんいたはずだよなぁと。過去形にしたのは、今は“楽しむ姿”が期間限定的なような気がするから。例えばそれは、夏祭りやお正月。季節の風物詩と言えば聞こえはいいけど、逆に考えれば、季節の折々以外はあまり見かけないのではないか!?

 たしかに、毎夜飲んでいる人は大勢いる。でもね、せいぜい居酒屋で飲むか、ビアガーデンで暑気払い、小洒落た

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3泊4日5万円で中国を楽しむススメ7~全身でポーズを取る中国の人々

3泊4日5万円で中国を楽しむススメ7~全身でポーズを取る中国の人々

三国志ファンには御馴染みだろう巴蜀の都・成都。まず街を歩いてみて感じたことは、重慶に比べると俄然バイク文化が根付いているなぁということ。四川省の南は雲南省。その下はベトナム、ラオスといった東南アジア諸国となる。東南アジアに行ったことがある人はご存知だと思いますが、幹線道路ともなれば原付&バイクが稠密している。その過剰なバイク文化の兆しが、すでに四川省・成都では顕著だったりする。タイやベトナムでよく

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3泊4日5万円で中国を楽しむススメ6~逆側に行けばスイスイ

3泊4日5万円で中国を楽しむススメ6~逆側に行けばスイスイ

 成都東駅から事前に宿泊した宿の近くまではメトロが走っている。中国では、北京・香港・天津・上海・広州・武漢・深圳・重慶・南京・成都・西安など多くの都市で地下鉄や都市鉄道(モノレール)が整備されている。

 改札を出ると、高速鉄道を降車したばかりの多くの利用者が、限られた台数の地下鉄自動販売機の前に長蛇の列を成していた。だけどね、重慶の街を散策していたときから気になっていたことがあるんですよ。地下鉄

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3泊4日5万円で中国を楽しむススメ5~噂の高速鉄道に乗る

3泊4日5万円で中国を楽しむススメ5~噂の高速鉄道に乗る

 出発時刻の14時に余裕を持って到着するために、重慶北駅へは13時少し前に向かった。宿のオーナーには、成都から戻って来た際に「再びお世話になります」と伝え、気持ちよくサヨナラ。懇切丁寧で人柄も良く、英語が堪能なので本当にありがたい存在だった。重慶のニューロマンサーな夜を体験する際は、ぜひvol2で紹介したこちらの宿をチェックしてみてほしい。

 別れ際、「高速鉄道へのアクセスなら重慶北駅の次の龙头

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3泊4日5万円で中国を楽しむススメ4~無料で楽しめる博物館

3泊4日5万円で中国を楽しむススメ4~無料で楽しめる博物館

 とにかく蒸し暑い。少し歩くだけで、だらだらと大量の汗が噴き出てくる。宿のマネージャーから、「地元民が足繁く通う、このエリア一番の店があるから食べてきなよ」と渡された手書きの地図を握りしめながら、重慶の朝を歩く。「車のクラクションが目覚ましのように鳴り響く。この街はアラームが鳴りっぱなしだ。頭にクるぜ。Bloody Hell……」とか、ハードでボイルドな言葉の一つや二つでも言ってみたかったが、実際

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3泊4日5万円で中国を楽しむススメ3~中国でのネット対策

3泊4日5万円で中国を楽しむススメ3~中国でのネット対策

 中国におけるネット環境は独特だ。中国政府によるネット検閲システム「金盾(グレートファイアウォール)」により、Google、Facebook、Twitter、instagramなどの欧米系サービスがことごとく使用できない環境下に置かれてしまう。無料Wi-Fiはいたるところに飛んでおり、空港、駅構内など公的機関はもちろんのこと、宿や飲食店ですらほぼほぼ完備している状況となっている。ところが、グーグル

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3泊4日5万円で中国を楽しむススメ2~高速鉄道のチケットを買う

3泊4日5万円で中国を楽しむススメ2~高速鉄道のチケットを買う

 重慶に無事到着することができたわけだが、一連の投稿内容に関して改めて説明しておこうと思う。1年半ほど出かけていなかった反動もあり、今回の中国旅行は(気の早い)夏休みという気持ちで出かけている。そのため、少し長めの9泊10日の日程を組んでいる。9日を使って重慶・成都(その周辺)を巡ることで、身をもって体験した中からいくつかの3泊4日で収まるコースを提唱しようと思っている。これから綴る内容は、その一

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3泊4日5万円で中国を楽しむススメ1~3000円の航空券で飛ぶ

3泊4日5万円で中国を楽しむススメ1~3000円の航空券で飛ぶ

 拙書『週末バックパッカー』(星海社新書)をリリースしたのが、昨年の8月。発売前の執筆期と発売後の繁忙期に忙殺され、1年半ほど旅行に出かけることを控えていたのだが、仕事が一段落した間隙をぬって、つい先日、中国旅行に出かけてきた。

 そもそも「なぜ中国なのか?」ということだが、単に中国への関心が高かったという点に尽きる。それに加えて、主なアジア諸国別の長所と短所について触れている本書第三章のなかで

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