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記事一覧

【詩】さみし時の旅

曇天の彼方に嵐の幻を見て 多重写しの未来は不安に照準をさだめ 黄金と、セピアの日々の臨場…

あづま
2年前
1

【詩】鎖

拒絶するかのように、貴方に近付く。 剣を突き付けながら、貴方を慈しむ。 数学を解くように…

あづま
4年前
7

【詩】仮面の夢

蒼い三日月が天頂に昇るころ 外套を静かにひるがえし、その姿を表す 綺羅びやかなヴェネチア…

あづま
4年前
4

【詩】廃墟の夢

見上げれば 変わらぬ 空の碧 地上には 楽園の跡 輝かんばかりの笑顔 あふれんばか…

あづま
4年前
9

【詩】紫溢るる

いかに生き、いかに死ぬべきか。 自身の使命のために、今出来る事は何か。 書物の山を見つめ、…

あづま
4年前
2

【詩】魔女の孤独

薄暗くぼんやりした部屋に明かりを灯し、 暖炉に薪をくべる。 ナツメグに、黒すぐりの実、鷹…

あづま
4年前
2

【詩】鳥とイチジクと黄色い搭

うだる空気。そよぐ熱風。伸びた影。 爛れたイチジクを頬張り、 極楽鳥の夢を見る。 揺らめくイエローの搭。 陽炎メランコリック。 ああ、私は私ではなく。 あの搭を飛び回る鳥だったかもしれない。 焼け焦げた肌に、一匹の蠅がとまる。 影はどんどん黒く伸びて、やがて逃げる。 逃げた影が、搭に集まり息をひそめる。 私はもはや私でなくなる。 生まれる前に戻ってしまおう。 まだやわらかい、羽毛にくるまれて。

【詩】白いハコ

大きな白いハコの中へ。 僕ら、いっせいに詰め込まれて。 青い空。白い壁。 遠くへ吸い込まれ…

あづま
4年前
2

【詩】くちびるに紅を

闇にぬらりと煌めく貴方の唇 丹念にあなた、紅を塗りましょう 私の指からその唇へ 丹念に …

あづま
4年前
5

【詩】まだ見ぬ桜

民家の小道をゆく、その並木道 早咲きの桜、いよいよ春の偲びを告ぐ そのひっそりと、堂々と…

あづま
4年前
2

【詩】無言の夢を抱えて

淡々と ただ 淡々と 生きて、眠って、夢を見る 無言の夢を抱えて 欲に振り回されるは人の…

あづま
4年前
3

【詩】砂の城

青空のもと、砂浜に夢を込めて 砂の城 水平線の彼方 ゆらめく蜃気楼 憧れ込めて 砂の城 …

あづま
4年前
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【詩】むきだし

ありがとうで終わらせたい あたたかなものだけ触れていたい あなたも あなたを苦しめたあの…

あづま
4年前

【詩】黄金の時

建物と車のガラスが反射し 白い光線を放つ 青草と枯草がめいめいにそよぎ、 世を奏でる 風がうなる 雲が流れる 樹々がざわめく 街路樹の先端は柔らかく 黄金に縁取られ やがてその光の粒は 貴方を廻ってゆく その時 青草と枯草は重なり 絡まり合うだろう 寂寥が光で満たされるまで