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【詩】廃墟の夢

見上げれば 変わらぬ 空の碧 地上には 楽園の跡 輝かんばかりの笑顔 あふれんばかりの闘志 繰り返すかなしみ 泣き 笑い 死に 生まれ 廻り廻り 幸 不幸 生まれ 死に 廻り 廻り 愛 別離 めぐり めぐり めぐり 廻り めぐり 廻り 廻り 廻り 廻り 廻り 生まれ 死に 生まれ 死に 生き 死に 絶へ・・・ 銀の匙

    • 【詩】さみし時の旅

      曇天の彼方に嵐の幻を見て 多重写しの未来は不安に照準をさだめ 黄金と、セピアの日々の臨場感に驚かされ ため息さえ押し込めて 白い蛍光灯の眩しさに眩暈を覚える 騒音から逃げて 雑多な現実を横目に 逃げて 逃げて でも何かを求めたくて いま、さびしい さみしい 過去に眠る宝物を探してください 今をただ、つみかさねてください 未来を、せめて真っ白に塗り替えて いつのまにか、遠くの雲間に光が差して それを天使の梯子と呼んで、 希望の予感は、もうすぐそ

      • 【詩】薔薇神殿

        深い夜の静寂 大海原をあてどなく流れる 一艘の小舟 沈黙の調べが とつとつと流れ 孤独なひとつの魂が 今、じっと見据える 薔薇は散らされ 海に撒かれる 陰鬱な目をして 伏せられた漆黒の睫毛 薔薇は散らされ 海に撒かれる 虚ろな眼差しで 渇いた頬にひとすじの風 薔薇は散らされ 海に撒かれる 浮かぶ薔薇の花びらは 海と空を薄桃色に染め上げ やがて夜は明ける 小舟は岸に漂着し 神殿の扉が開かれる 祈れ 朝日を 踊れ 永遠の薔薇の舞 朝焼けの旋律に 身をゆだ

        • 【詩】花 堕 鳥 啼

          桜 密やかに 生足のみ 花びら堕ちて 白銀の水面 幽かに揺れる 朧月夜 忘らるる小路に 手向けよ 奥の小路より ひっと 啼きそめく 柔い 春告鳥

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        【詩】廃墟の夢

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          【詩】空に溶ける

          疲れた体を 心のなかで 横たえて 遠い目をして 夕闇へ 私の脳は、あの薄藍色へ 溶け出して やがて私は 夕闇となる もう何も考えず ただ空を見つめて 昔を感じて 悠久を旅して 太古を思って

          【詩】空に溶ける

          【詩】君とあなたへ

          どれほど綺麗な色で塗り重ねても、 一本の髪の毛が塗り固められ、浮き出て、 それはより存在を放つだろう 君の罪は、そういうもの あなたはがんじがらめに縛られる 一滴の雫を人質に あなたの外にいた黒い笑みは、 やがてあなたの内部に鎖として生息する 抗うも、懺悔も、 強靭な鋏となれ あなたの鍵となれ 支配から逃れ、解放され あなたはあなたを取り戻す あなたは夜を乗り越える

          【詩】君とあなたへ

          【詩】snow

          降り込められた雪の街 凍える吹雪の中をぽっと灯してくれるような あたたかな光を求めて 血塗られた歴史を越えて 一瞬の平和をつかまえて、そのまま 今ここに確かにある、あなたの手 どうかこの偽りの幸せを、許して下さい もう私たち、存在してなくても 後戻りできなくたって、足踏みさせて 胸痛めて、心に蓋をして 困った笑みで、私に微笑んで

          【詩】snow

          【詩】もてあまし

          こちらの目線と あちらの目線と なぞり、思い 青空と、雪と 野菜と、靴と 曲はかけない、方が良い このまま低空飛行の、方が良い これ以上は、 上がらず 下がらず どうか、低空飛行で青空を駆け抜けるままで

          【詩】もてあまし

          【詩】こんな生き方しか

          慈愛と悲劇の、経験の雨に濡れそぼる大地を 木の下にうずくまりながらじっと見つめて 晴れた空に、木の下で僅かな木漏れ日を感じながら まぶしさに目を閉じて こんな生き方しか出来ない、あなただから 私だから

          【詩】こんな生き方しか

          【詩】私の世界

          私は私のために、シュークリームを焼く 香ばしい匂いが家の中に充満する ここはかつて、誰かの家だった家 古びた写真立てに、知らない人 でも、懐かしい人 広場に出て、ピアノを弾こう どこまでも突き抜けた青空のもと そこここに散らばる瓦礫の小道 気ままに弾こう からっぽの旋律 ピアノの音は、ポロポロとこぼれ落ち やがて雫となり、辺り一面、海となる 海の上を飛ぼう 海面すれすれを駆け抜ける、 トビウオと共に 水面をのぞきこめば、 海に沈んだ街 ひっそ

          【詩】私の世界

          【詩】影へ

          天まで斜めに、そびえたつ集合団地 うっすら覆う雲たちから 太陽は気怠げに主張する どこまでも伸びる団地の影 しんと静かな、鈍色の大地 タタン……とひとつ、足音が駆け抜ける 遠くに人影が立ち、あなたに手を振る あなたはそれに応え、手を振り返す そして人影は優しい笑みを浮かべる 薄灰青の空から、やわらかな光がいっそう強まる 人影は団地をどこまでも駆け昇ってゆく あなたはそれを、追いかける どこまでも、 どこまでも 団地を天高く、駆け登って・・・ あな

          【詩】影へ

          【詩】宇宙の輪廻

          あなたの爪から宇宙は広がり、 宇宙はあなたの爪へと収束する。 丸底フラスコが割れ、 こぼれ落ちた液体はやがて気化する。 その時、あなたの太古が甦る。 太陽は昇り、鳥達がはためき、 草に埋もれた闇と、沈み輝く夕日と、 木漏れ日に目を細め、 月夜の草原に一陣の風が渡る。 あなたは意識の中で、 まぶたを閉じて、 再びまぶたを開く。 あなたの魂はなぐさめられるだろう、 そしてあなたは再び宇宙へ迎えられる。

          【詩】宇宙の輪廻

          【詩】物語を

          彼女は欲する 流れる風を 澱む水を さざめく波を 灼熱の大地を 虚ろな瞳で 移ろう喧騒に身を任せて 腐った種子を胸にうずめて その手は空を切り裂くだけで

          【詩】物語を

          【短編小説】赤月夜の薔薇

          月は銀緑色に輝くのが普通であろうが、燃えるように赤く輝く月の頃は、凍てつく砂漠の夜を、襤褸をまとった白い人影が果ての果てまで一人歩くという噂が旅人達の間に行き交う。 紅黒くガサガサと蠢くサソリをブーツで捻り潰し、ターバンで口元を覆い直し、砂避けのマントをかき合わせて俯くと、男は足を早めた───次のオアシスまでもう少し─── さて、噂の白い人影であるが、月が赤く燃える夜、必ず一人の時にそれは現れるそうだ。そして必ず後ろ姿で現れ、こちらを振り返る事もなく、ただ目の前を歩くのみ

          【短編小説】赤月夜の薔薇

          【詩】秋風に惑う

          夏の輝きを諦めて なでる秋風に惑い、高揚と一抹の不安を覚え 控えめに魅惑の色づきをなす楓の木よ 時に強く吹き付ける秋風に更なる高揚を重ね はらはらとあなたは陥落するだろう 色づいた楓の葉は水面に広がり 無数の手の平さながら 愛撫を重ね、静かに水面を揺らす 夏を諦め、冬に怯え・・・ 色狂いの、高揚の秋

          【詩】秋風に惑う

          『命にふさわしい』amazarashi

          先ほどこの記事書いてたら、この曲もセットで思い出したので語ります。 朝日が昇ってきたような爽やかなイントロ。そして冒頭の『好きな人が出来た』というフレーズ。初めてここまで聴いた時は、「恋の歌……?」と思いました。 しかしさらに聴いていくと、恋に限らない事がわかってくる。むしろ人間愛だ。いつの間にか、イントロの爽やかさは静かな喪失感が増してくる。 そこからのサビ!この曲は歌詞もさる事ながら、サビの音色が素晴らしい!このボーカルのほとばしる感情と共に絞り出す様は、本当に胸が

          『命にふさわしい』amazarashi