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gemini6rabbit
【詩】紫溢るる
いかに生き、いかに死ぬべきか。
自身の使命のために、今出来る事は何か。
書物の山を見つめ、こらえ、溜息をつきつつ
傍らに咲く桔梗をちらりと見やれば
その紫に貴方の夕暮れの眼差しをみ、
世のさだめ、真理など思い連ねども、
夕暮れの桔梗を手折り口付け丹念に咀嚼し、
噛めども噛めども
それは本物ではなく、
あの唇にこれを移してやろうなどと
穢らわしい劣情を必死に投げ捨て、
また溜め息をつき、
書き溜めたふみを送ることもなく
夕空仰ぐ 文月の頃
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