【詩】無言の夢を抱えて


淡々と  ただ  淡々と

生きて、眠って、夢を見る

無言の夢を抱えて

欲に振り回されるは人の性

それも一興、人生これ欲の足跡なり

枝葉が幹を覆い隠す

葉は繁れども、花が咲くとは限らない

木の葉はやがて散り、顕になるは細い幹

もう眠ってしまおう

無言の夢を抱えて

枯れ葉を踏みしめる音

金に照り輝く川

金木犀の香り

もう名前も思い出せない、誰かの笑顔

なんだかんだ連れ添った横顔

少しずつ薄れて

朽ちて

忘れて

黄金の蜜は凝縮されゆく

もう、目を閉じてしまおう

無言の夢を抱えて









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