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親が「たくさん話しかける」と子どものIQが上がる??

- たとえまだ言葉を理解できなくても、赤ちゃんに話しかけることは重要です。

- もし子供の言語発達が遅れているようであれば、たくさん話しかけましょう。

- 研究によれば、親が子供に「たくさん話しかける」ことで、子供の知能指数(IQ)が向上することが示されています。

このような意見はよく耳にします。確かに真実であり、このような研究結果が存在することも事実です。
しかし、ただ子供にたくさん話しかけるだけでは十分ではありません。鍵となるのは「どのように子供と話し、会話に参加させるか」です。

話しかけが多すぎると処理できない

子供に対して絶え間なく話しかけると、情報の過剰になり、圧倒されてしまうかもしれません。
たまに保育や育児の現場で、大人は話しかけ続けているのですが、子供が無反応なままというケースを見かけることがあります。子供が反応しないので、大人はさらに話しかけ続けてしまいます。これは逆効果になる可能性もあるので注意が必要です。子供は情報を処理できずに、聞いたことを理解せずに聞き流す習慣が身についてしまうかもしれません。

「うちの子は親の言うことをちっとも聞きません」とこぼす保護者は多いのですが、聞き逃す癖がついてしまったのかもしれません。

話しかけではなくコミュニケーションが大切!

「話しかけ」は一方通行でも可能です。
しかしコミュニケーションは、相手との相互作用です。
単に子供にたくさん話しかけるだけではなく、子供との意味のある対話、お互いのやりとりが大切です。

子供があなたとの会話に積極的に参加し、反応できるようにするには、次のようなことが重要です:

1. 子供に興味を持ち、彼らの話に耳を傾けること

彼らの興味や関心に合わせて話題を選ぶことが大切です。言葉だけでなく表情やジェスチャーも使って相互のやり取りを続けましょう。ちょっと大袈裟すぎるくらいのジェスチャーや表情、声の抑揚をつけると効果的です。

2. 否定したり評価したりすることなく、子供の意見や感情を尊重すること

子供が自由に自分を表現できる雰囲気を作ることが大切です。道徳的にいけないことであっても、肯定も否定もせず、まずは耳を傾けること。子供の立場や気持ちを理解し、共感することが大切です。叱ったり、否定したりすると、子供は今後、あなたに本音を話さなくなるかもしれません。まずはすべてを受け入れ、共感を示すことから始め、その後あなたの意見を話しましょう。考えさせるような質問を要求し、道徳的に間違っていることに気づかせ、解決策を一緒に探すような対話をすると良いです。

3. 質問を通じて子供に対話を促すこと

子供に質問をすることで、自分の考えや感情を表現する機会を得ることができます。これによって、子供の関与が高まり、コミュニケーションが豊かになります。また、質問を通じて思考を深め、批判的思考を促すことで、子供の思考力が成長します。

これらの方法を通じて、子供とのコミュニケーションをより意味のあるものにし、彼らが積極的に参加し、反応できるようにすることができます。
コミュニケーションがうまくいくと、認知や言語的な成長だけでなく、相手とのつながりや相互理解が深まり、関係が強化されます。

効果的なコミュニケーション:まず子供の注意を引く

効果的なコミュニケーションを始めるには、子供の注意を引くことが大切です。遊びやおもちゃに夢中になっている子供と会話をしようとすると、あなたの言葉に注意を払わないかもしれません。子供に話しかける大人側も、携帯などを見ながら話すのではなく、子供に注意を向け、目を合わせて話すように心がけましょう。

言葉がまだ理解できない時のコミュニケーション

コミュニケーションは言葉による対話だけではありません。
音や表情を真似るなどの非言語的な合図は、言葉の理解が完全に発達する前であっても、有意義な交流を促進することができます。

こちらのビデオのように、お父さんは言葉というより、赤ちゃんの出す音を真似して、お互いにコミュニケーションをとっています。赤ちゃんは父親の顔を見つめ、笑顔で楽しんでいますね。大切なのはこのような相互のやり取りです。意味のある相互作用が子供の成長と自己表現能力を育み、周囲の世界と関わる能力を育てます。

まとめ

子供の発達の鍵は、単に話しかけを増やすのではなく、有意義な双方向コミュニケーションにあるということです。子供が参加し促される質の高い相互作用は、言語習得、認知の成長、社会性の発達の基礎を形成します。つまり、子供に話しかけることは不可欠ですが、子供の可能性を最大限に引き出すためには、効果的なコミュニケーションが最も重要なのです。

言語発達や相互のコミュニケーションの大切さをもう少し詳しく知りたい方は、こちらの過去の記事をご参照ください。


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