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"テレポートする感覚" について。


ADHD_noteです。


今回は、"テレポートする感覚" について書きたいと思います。


私が時々感じる感覚として、テレポートする感覚があります。

『あれ、なんでココに居るんだ?』

『あ、もうココか。』というような感覚です。

精神医学・病理的な話は分からないんですが、
気がついたら、”いつの間にか、その場所に居る” という感覚です。


寝ているわけでも、記憶喪失でもないです。
きちんと自分の意志で、歩いて移動をしています。



たとえば、通学・通勤時などでは、いつも通る道があります。

通い初めは慣れないため、何度か道順を確認をしながら目的地まで行くこととなります。

○○線の○○駅南口で降りて、改札を出たら右側に進む。
バス乗り場に下りる階段を下りて、そのまま直進。
ゆるやかに右に曲がる道を道沿いに進む。
一つ目の信号のある交差点から、3つ先の△△小学校前の信号を左折して
次のY字路を右に進む。
100mほど先の左側に見える商店のすぐ先の十字路を右に曲がって、
200mほど直進した、左側5F建ての◇◇ビルの3F。
(ビル正面を入って、奥に3基あるエレベーターを使う。)
【○○駅南口から徒歩約12分】

初めはこのような感じで、(学校・会社からも)案内があると思います。

※私の場合、一つの目的地(学校や職場)に通う経路でも、
複数のパターン(少なくとも3パターン程度)を”開拓”することが多く、上記の例の他に、個人的に複数パターンの経路を探します。
(同じルートで通うこと自体に飽きたり、周囲の店舗など新たな発見のためです。)


案内された道を何日間か通い、
1週間~1ヶ月もすれば徐々に経路にも慣れ、
数か月~半年経てば、”半ば無意識に通っている” という感覚になると思います。

私の場合、”その感覚” が強すぎるイメージです。

たとえば、先程挙げたような通勤経路を家から辿るケースでは、

家→最寄駅(ここでは△線の◎駅とします)まで歩く。
(家を出て気づいたら◎駅の駅前に居て、改札に入るところだった。)

(一本目の電車で)◎駅から、■駅まで進む。

■駅で○○線に乗り換え、○○駅(目的地の最寄駅)まで進む。
(気づいたら、○○駅に着いていた)

南口で降りて、改札を出たら右側に進む。
(ここはハッキリと覚えている。)

・・・・・
階段を下りて、そのまま直進。
ゆるやかに右に曲がる道を道沿いに進む。
この先の3つ先の△△小学校前の信号を左折して
次のY字路を右に
・・・・・
(→この部分がごっそり抜けているw)

で、気づいたら・・・Y字路を進んでいて、
左側に見える商店のすぐ先の十字路を右に曲がるところだったりする。。

【しかも○○駅南口から徒歩での経過時間を一切把握していない…。】

少しわかりにくいかもしれませんが、
私の場合、幼少のころからこのような形で、
”自分が目的を持って、意識して移動しているにもかかわらず”、
所々で断片的に記憶が飛んでいる(という感覚に近い?)ことがあります。

個人的にこれは、
ADHDの特性である、
”モノを失くす(モノを落としても気づかない)” とか、
”待ち合わせや予定時刻に遅刻しがち”という特性と、何か密接な関係があるんじゃないかなぁ・・・とも思います。

あるとき、『もしかすると、認知機能の衰えではないか?』
とも思ったこともありましたが、どうやらそれが原因でもなさそうです。

加藤:いえいえ、全くの正常です。健康な脳の人であれば、誰でも自然にそうなります。極めて単純化して説明しますと、人間は便利なもので、同じ作業を習慣的にこなしていると、脳の中に「自動化システム」が形作られる仕組みになっています。そして、ひとたびシステムが出来上がると、無意識にその行動が出来るようになる。出社前に鍵を掛けるのも、エアコンを消すのも、ガスの元栓を閉めるのも、すべて習慣化された行動ですよね。だから、しばらく同じ所に住んでいれば、出勤前の多くの行動は自動化される。ただ、それらはいずれも、脳が“自動的”にやったことですから、家を出た10分、20分後に、ふと気になって思い出そうとしても、なかなか思い出せないんです。

なぜいつも「鍵を掛け忘れた」と思うのか~不幸を招く極度心配性~
株式会社「脳の学校」の加藤俊徳社長 医師・医学博士に聞く
日経ビジネス ネット記事 2019.6.20 より抜粋引用



私の経験上として、車やバイクの運転が分かりやすいですが、
たとえば教習所で免許を取るときだったり、
免許を取って間もない状態で運転するときの状態と似ていると思います。

周囲の安全を確認して、ドアを開け、運転席に乗る。
ハンドル、シートの位置を調整して、
各ミラーを調整して、
シートベルトをして、
ギアを確認して、
ブレーキを踏んで、
(MT車であればここからクラッチ操作も同時に加わる)
エンジンをかけて、
ギアを入れ替えて、
ミラー、目視で後方を確認して、
ウインカー(方向指示器)を出して、
再度ミラー、目視で後方を確認して、
ブレーキを徐々に離して、
ハンドルを右に回して、
アクセルを徐々に踏んで・・・

などと、運転には一連の流れを時間をかけて行います。

何度か運転するうちに、徐々に慣れてきて、
半年、1年もすれば、特に何も考えずに、ハンドル・シート、ミラーの位置を無意識にセッティングできるようになり、エンジンをかける時にもブレーキを”無意識に”踏みながら行っている(むしろ、そうしないと違和感を感じて気持ちが悪い)という状態になります。

まさに、この状態に近いかもしれません。


また、”脳の自動化”で調べたところ、おもしろい記事がありました。


脳の自動化は、”記憶力”や”注意力”ともかかわっているようです。


ADHDをはじめとする発達障害は、脳の発達に関わる障害ですが、
やはり、記憶力などと密接に関係があるのだなぁ・・・。

と今回記事を書いてみて、あらためて思いました。


ちなみに画像は、『あ、気づいたら渋谷に居た。』的な画像。

Sofia TerzoniによるPixabayからの画像

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