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私、小学5年生やってないんだ。

こんにちは!Adelanteです。
私たちは日本で暮らす外国人の方が元々持っていたスキルを活かし、活躍できることを目指す SOL LUNA というブランドを運営しています。

弊社代表の堀口をはじめとする、Adelanteのメンバーはかつて外国にルーツを持つ子どもへの学習支援教室を開催していました。これまでに私たちが出会った外国ルーツの子どもたちや、その保護者とのエピソードを、このnoteでご紹介しています。

さて、今月3月は外国ルーツの子どもや保護者らに関する「教育」をテーマにエピソードをご紹介したいと思います。

外国ルーツの子どもたちあるある?学年を落として編入する

外国ルーツの子どもたちに関わってきた方なら、あるあると思うことの1つに学年を落として編入するというものがあると思います。

学年を落とす?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、

文部科学省によると、日本語レベルや学年相当の教育を受けることが適切ではないと判断される場合、下学年への入学を認めることが可能であるとあります。これらの判断は各校長にゆだねられ、学校ごとの対応となります。

例えば、実際は小学校3年生の年齢の子であっても、日本語力や学力等の面からみて、一学年したに編入した方がよいのではないかと判断された場合、
小学2年生として学校生活を過ごしていくことになります。

「わたし、小学校5年生やってない」という女の子との出会い

そんななか、私たちが出会ったのはブラジル出身の女の子。
当時小学校6年生の彼女は、夏休みに大阪の友だちのところに遊びに来ていました。その女の子の話を聞くと、シングルマザーのお母さんは派遣の仕事をしていて、大阪と愛知の工場を転々としていました。

大阪の小学校では、日本語力を考慮して学年を1つ落として小学4年の学年に編入することとなりました。しかし、その後、愛知に転校した際、外国人児童の多い学校だったこともあり、日本語力等の考慮がなく、実年齢の小学6年生として編入することに。

「だから、小学5年生やってない。5年生で習うはずの勉強していない。だから、勉強も全然わからないの。でも、わたしみたいな 外国人の子どもは多いよ」


転校を繰り返すなかで、彼女の学習過程は乱れ、勉強に対する積極性は失われていました。夏休みが終わり、愛知へ戻ってしまったその女の子。

彼女との出会いは、当時の私たちにとって衝撃的な出会いのひとつでした。日本で暮らす外国ルーツの子どもの置かれている環境の不安定さや、日本社会から見えない現状があることへの違和感を感じました。

彼女を育てるシングルマザーのお母さんは、少しでも高い賃金のために各地へ転職していました。
もし、お母さんを経済的に安定させることができれば、小学生だった彼女は転校を繰り返さずにすんだのではないか。それは彼女の学習を支えることにもつながるのではないか。

彼女をはじめとする、さまざまな外国ルーツの子どもたちと出会うなかで、保護者でもある外国人女性達をエンパワメントすることが、子どもたちのサポートにもつながるとわかりました。そこで、Adelnateではそうした子育て中の外国人女性らと共に、彼女たちの得意や好きを活かせる仕事を続けています。

3月22日より1週間、大阪駅前ルクアイーレさまにてPOP UP STOREを開催いたします。今回は新たな外国人スタッフもメンバーに加わり店頭に立ちます!代表の堀口も店頭におりますので、お近くにお越しの際はお越しいただけると嬉しいです。


起業のきっかけは?なぜデコレーションアイテムを販売?
代表・堀口へのインタビュー(前編)|Adelante Inc. (note.com)

コロンビア出身の母を持つ、弊社代表 堀口のエピソード
「なんでママが外国人なのに大学に行けたの?」|Adelante Inc. (note.com)

晩御飯を作り、夜遅くまでひとりで両親を待っていた女の子
【相談事業】寄り添い、見守る(2)|Adelante Inc. (note.com)


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