【植栽家の日常】20230407 Casa BRUTUS 2023年5月号に鶴岡邸が掲載されました!
ランチを買いに近所のコンビニに行きましたら、Casa BRUTUS 2023年5月号 「インドアグリーンの教科書」が発売されていました。
実はこの号の特集ページ「旅の目的にしたいボタニカルショップ。」に掲載依頼のオファーをいただいていたのですが、私の園芸店「ACID NATURE 乙庭」はオンラインショップのみの営業形態になっていて実店舗営業をお休みしているんですね(店舗となる1階部分の床着彩ができていないとか、来客用の駐車場が諸事情ありまだ確保できないため)。
そんなことから、今回の「旅の目的にしたいボタニカルショップ。」特集の主旨に営業形態がマッチしないと思い、泣く泣く😥取材を辞退させていただいていたんです。担当編集者さま、今回はお役に立てず申し訳ありませんでした🙇♂️
といった経緯もあり、「あ、この号発売されたのかぁ」と思い、「旅の目的にしたいボタニカルショップ。」どんなお店が掲載されたのかなという興味でペラペラっと立ち読みしたところ、なんと!別の特集「植物と一体化する家の作り方。」で、私が植栽設計を担当させていただいた「鶴岡邸」(建築設計:
武田清明建築設計事務所)が8ページにわたり大きく掲載されていました!
私はこの記事掲載については知らされていなかったので、たまたま立ち読みしていたら発見してビックリ!なパターンでしたが、たいへん詳しく掲載していただいてとてもよい記事にまとまっておりますので、ぜひ、ご興味ありましたら本誌でご覧いただけたら幸いです😊
武田さんと編集部で作成された鶴岡邸の植物一覧(植物名や写真の正誤などについては、私が監修・校正に携わっておりません)や、
私が考える「楽園」的な屋上の竣工時からの植物のドラスティックな変化など、他紙にはまだ掲載されていない情報も含め、たいへん詳しい特集になっています。
竣工時の屋上はほぼ全面土がむき出しの状態。ここには私がクローバーや牧草などの種をいろいろミックスして撒いて、「ゼロベース」からこの建築と植栽のストーリーが始まるようにしたんですね。
そして私が去った数日後から土むき出しだった地面に緑が芽生え、覆われていく。後からジワジワ効いてくる魔術のように植栽をしたいなぁといつも思っています。
言い換えると、竣工時に「カッコいい完成品」として植栽が出来上がっていると、その在り方が建築物と同じようになってしまい、時間軸の中での対比としては弱い表現になってしまいますよね。
むしろ、竣工時には建築がピュアな完成品でスタートし、そこから時間とともにエイジングが加わっていくのに対し、植栽は竣工時に幼児の状態で産み落とされて時間の経過とともに成長・醸成していく。
過ぎていく年月の中で建築と植栽のバランスの在り様が常に変化していく方が、人生における運命やドラマにも似た「いろんなエピソード」の展開があって面白いと思うんです。
たとえばペットにたとえていうなら、いきなり成犬を買いますか? 私だったら、子犬から大事に育て、成長ぶりを愛おしみながらいっしょに暮らしていく方が、楽しさや愛着や心が満たされる度合いが高いように思います。
植物もペットと同じように長くいっしょに暮らしていく生き物ですから、人との関係性の構図に大きな違いはないのではないでしょうか。
つまり、植物を雑貨やインテリア(=モノ)のように扱う精神性やアティテュードが、私は(とても😅)嫌いなんでしょうね。
なので、「ペットは買いたいけど世話はしたくない」的な「ノーメンテ or ローメンテな植栽を」というのは私があまり耳にしたくないフレーズのひとつです。
一般の方相手にハイメンテ過ぎる植栽を設計はもちろんしないですが、最初から「世話はしたくない。できないから。」といわれてしまうと、「植物を植えないのが一番楽でコスパがいいですよ。植栽って、なくても生きていけるものですし」といいたくなってしまう。
少しでもいいので愛情をもって日々植物を見て、少しの世話をするだけでもいい。それは自分の意思で植物という生命を受け入れた者の責任だとおもうんです。
それが人も植物も幸せに「共に暮らす」植栽の在り方なのではないでしょうか。
植物にも幸福に生きる尊厳と権利があると私は思います。
あっ、なんだか途中から説教ジジイのようになってしまいましたが😅、ともあれ自身が手がけた作品が長年愛読している素敵な雑誌に掲載されるって、夢のようでとても嬉しいです! 人生の記念、生きた証になりますね😊
今日の午後はピアノレッスンでしたが、それも併せて書くと長くなるので、レッスン記録は明日書きたいと思います。
ピアノ朝練備忘録
ウォーミングアップ
ミから始まる11種のアルペジオ
ツェルニー30番 6〜9
初見練習
バッハ = ケンプ編
「シチリアーノ」
楽曲練習
パスカル・ヒメノ
演奏会用リズムエチュード1-1、1-3
1番を弾き込み、3番をゆっくりなぞり通し
ベートーヴェン
創作主題による32の変奏曲
テーマから第27変奏まで
ラフマニノフ
楽興の時 第3第4番
3番を仕上げ練習、4番は左手練習を中心に
スクリャービン
エチュード op.2-1
内声とメロディの表現バランスを意識した仕上げ通し練習
バッハ
平均律第1巻 2番6番
2番を暗譜練習、6番を弾き込み