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障碍から無碍へ(電動車椅子でGO!ほか)

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障碍と無碍について考えてきたこと。 電動車椅子ユーザーとなって、見えてきたこと。
運営しているクリエイター

#バリアフリー

一緒につくるバリアフリー

バリアフリーなどが施設的にも整っておらず、対応にも慣れてないところでは、担当者がやたらつっけんどんな時がある。
実はそれは、本当に冷たい場合もあるにはあるが、罪悪感に苛まれて「うちはできないのに来てもらっても、できないものはできない」と言って、クレームに対して身構えているだけの場合もある。
こっちの方が場数を踏んでいるんだから、そんなときはこの目で状況を観て、じゃあ、車椅子をどこに置いとけば一番そ

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バリアフリーから無碍へ

 (仏教を勉強したことのある私は)バリアフリーという言葉は、無碍、サンスクリット語のamitta、漢訳(音訳)経典の阿弥陀を英語にしたものではなく、福祉用語としてまったく別のルーツを持つものであることについて、改めて意識しようと思った。バリアフリーを漢訳仏典の無碍のことだと思うのは、この英語からの外来語にサービスしすぎだ。
 無碍というのはすべてに染み渡るように浸透して何物も妨げにならない融通無碍

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バリアフリー後進国 日本

バリアフリー後進国 日本

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41772850W9A220C1CC1000/

発車30秒前だから、スロープなどの準備が無理だとして乗車拒否した事件。

他の乗客に遅延などの迷惑をかけるなという意見もあるらしい。

しかし、障碍者差別解消法の趣旨からすると、普通の客が30秒前に来たら乗れるなら、

車椅子も乗れるよう、合理的配慮をするべき。

その解決法

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電動車椅子でGO!(10)バリアフリー

 バリアフリー自体をテーマにしたイベントには、なるべく行かないようにしている。なぜなら、そこに障碍者が集まることがバリアフリー ゃないと思うからだ。自分の行きたい所へ行き、そこでバリアを感じずに過ごせたら、それこそがバリアフリーだろう。
 先日は、台湾日本交流会に参加した。以前は会場についてあらかじめ間い合わせることも多かったが、最近は行ってしまえば何とかなると感じるようになった。この日の会場も階

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車椅子ひとり旅 韓国編

車椅子ひとり旅 韓国編

 電動車椅子単独で海外旅行。これこそ僕がこの夏にやってみたいチャレンジだった。行き先に韓国の釜山を選んだ。理由は釜山地下鉄は完全バリアフリーと聞いたからだ。
 大阪港を船で十五時に出航。ディナーを食べてショーを見て眠る。 翌朝十時には釜山に着いた。フェリーターミナルから電動車椅子で十分で釜山駅。近くの安いモーテルにチェックインした。ここから地下鉄でどこへでも単独で行くことができた。八日間滞在した。

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