一緒につくるバリアフリー

バリアフリーなどが施設的にも整っておらず、対応にも慣れてないところでは、担当者がやたらつっけんどんな時がある。
実はそれは、本当に冷たい場合もあるにはあるが、罪悪感に苛まれて「うちはできないのに来てもらっても、できないものはできない」と言って、クレームに対して身構えているだけの場合もある。
こっちの方が場数を踏んでいるんだから、そんなときはこの目で状況を観て、じゃあ、車椅子をどこに置いとけば一番そっちにとっていいですか。あとは援助つきで歩けますので、そっちの一番都合のいい道筋を言ってください。などと余裕をもって提案する。
その場の状況の中でどうするのが互いに一番いいか、工夫するしかないので、同じ土俵に立ってもらうのだ。こっちも工夫するし、向こうのできることも聞く。整ってないのはぜんぶ施設側の責任だと責めたりしない。
すると、なんとかなることが存外多い。
そして帰りには相手の態度も変わっている。去っていくための通路確保のために、できることをしたり、そこに気をつけてと言ったり、ありがとうございました。また来てくださいとまで言うのである。

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