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子どもへの声のかけ方(コーチング編)

前回は子どもへの声のかけ方(絵本編)で就学前の子供に対する声のかけ方として、絵本の読み聞かせの重要性を書きました。
今回はコーチング編です。

以前、目標と現実とのギャップについて書きましたので、こちらの本文をお読みになる前に、ぜひこちらもご覧になってみてください。

目標を持ちそれに向かっていくために
子ども自身が自らを客観視するための質問例
・今、どんな状態かな?
・どこまでできてると思う?
・目標達成が100点だとすれば、今は何点くらい?

このような質問をお勧めしました。
実践された方もいらっしゃるようです。ありがとうございます。

ただ、一方で、実践してみたけど結局子どもからは回答を得られなかった、という声も聞こえました。そうですよね、実際、どう思う?どうすればいい?と言われても、何をやったらいいのかわからない、否定されそうだから言わないでいる、という子もいます。

そんな時には、このスキルが役立つかもしれません。

「提案・リクエスト・許可」のスキル

提案のスキル


質問だけでは、なかなか子どもから答えを引き出せず、お互い辛くなることもあります。そんな時は「提案」という形で、答えの一案を見せてみましょう。「提案」はこちらの案を示すだけ。それを選ぶのは子ども自身です。「自ら選んだ」という体験が、自発性を引き出します。
ただし、「提案」は十分に質問をして、それでも答えが出ない場合に最後に使うスキルです。最初から提案してしまうと、子どもは自分で答えを出すことをやめてしまいます。

選択肢を示して「提案」する
提案と指示命令の違いを把握しましょう。
子どもに自己選択、自己決定してもらうことが決め手です。

提案の場合
(投げかけ)〇〇してみたら?/あなたはどう思う?
(子どもの選択)やる、やらないは自分で決めてOK
➡自己選択・自己決定

指示
(命令する)〇〇しなさい
(子どもの選択)選択肢なし、やることは決まっている
➡自分で考えなくなる

結論
求められるのは「子どもが自分で考えるにはどうすればいいか」というコーチ(親)の視点です。

「リクエスト」と「許可」

リクエストのスキルについて

目標に向けての行動を自分で決めたけど、まだその一歩を踏み出せないでいる子どもの背中を押したい、そんなときには「リクエスト」のスキルを使いましょう。例えば、期限や区切りを設けて、子どもたちの行動をより明確にします。
➡言葉かけの例
「今週中に書いてみようか」
「試しに一回やってみて、結果を教えてよ!」
リクエストと指示命令の大きな違いは、行動の主体は子どもであるということです。子どもに「強制的」にやらせるのではなく、「あなたが決めたことを応援してるよ!」という気持ち、態度で接しましょう。

提案とリクエストの違い

提案とリクエストは似ていますが、コーチ(親)の子どもに対する関わり方に違いがあります。

提案➡こんな方法もあるけどどうかな?
※子どもの目の前に答えを置くイメージ
リクエスト➡こんな方法もあるから試してみて!
※子どもの手の中に答えを渡すイメージ

比べてみるとリクエストの方がやや一方的に聞こえますが、信頼関係ができていれば、子どもは好意的に取ってくれるはずです。

許可のスキルについて

提案とリクエストには、指示命令と受け取られかねない要素が含まれます。そこで、子ども尊重する意味を込めて、許可を得るための言葉をかけてみましょう。
➡言葉かけの例
「ひとつ提案があるんだけど」
「ひとつお願いがあるんだけどいい?」
余程関係性が悪くない限り、子どもは「いいよ」と言ってくれます。ここで「いいよ」と言ってくれる関係を築けていることが大前提です。

許可のスキルを起点にして

提案やリクエストをしたいときには、まず子どもの許可を取ると効果的です。子どもが「提案やリクエストを聞こう」という気持ちにならなくては提案しても受け入れてもらえないからです。
子どもの存在を尊重して、言葉をかけられる関係性を構築しましょう。

手順➀ 許可を取る 「伝えてもいい?」
手順② 「いいよ」子どもが提案やリクエストを受け入れる準備ができている
手順➂ コーチングを継続

以上がコーチング的子どもへの声のかけ方でした。
どうしても子どもの反応が薄かったり、親が求める反応が無かったりすると、イライラが募ります。
親子ともに話を受け入れやすい関係を築くのが先。
子どもにたいして上から目線すぎると答えにくさを増幅させるので、許可取りには慣れておくといいかもしれませんね。

今日はココまで。
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いつもありがとうございます。
次回は「思春期の子どもを持つお父さん、お母さんへ」というドロシー・ロー・ノルト氏の一節から考えをまとめていきたいと思います。
引き続きよろしくお願いいたします。

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