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【超日記?】暗い光

くらった。それは鈍器でガツンとぶたれるのではなく、ピアスを開けた後にじんわりと広がる痛みのような、火をつけた煙草の火種がだんだんとフィルター部分に近付いてくるような、ゆっくりと、重く、深く、そういう類のくらい方だった。渋谷駅から青山方面へ徒歩十分のアパートの四階に構えられたギャラリーには、駅から遠のくにつれ人影の減る道とは裏腹に多くの人で賑わっており、楽しそうな人々の笑顔が私の気持ちをざわつかせた。壁に並ぶ温かい文章も、見覚えのある可愛いらしい絵画も、思い切り息を吸い込みたく

    • 全然上手に好きができなくて、全然素直に好きを伝えられなくて、全然ちゃんと好きになれない。私の気持ちはいつも空回りで、ださくて、きもくて、死にたくなんの。ま死なないけどね。もしもボックスがあったら世界で1番かわいい女になってみせるのに。とか考えても変わんねー世の中でしぶとく生きるわ

      • 桜を見ると思い出す記憶。この桜はここで幾人もの思い出を見てきたんだろう。上手に愛せなかった幼い私。 愛しかった貴方へ。私は今とても幸せです。貴方も幸せでいてね。

        • 私のものに絶対にならないあなたがすき。あなたのものに絶対ならない私が好きよ。一生交じりあわないをしようね。

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        【超日記?】暗い光

        • 全然上手に好きができなくて、全然素直に好きを伝えられなくて、全然ちゃんと好きになれない。私の気持ちはいつも空回りで、ださくて、きもくて、死にたくなんの。ま死なないけどね。もしもボックスがあったら世界で1番かわいい女になってみせるのに。とか考えても変わんねー世の中でしぶとく生きるわ

        • 桜を見ると思い出す記憶。この桜はここで幾人もの思い出を見てきたんだろう。上手に愛せなかった幼い私。 愛しかった貴方へ。私は今とても幸せです。貴方も幸せでいてね。

        • 私のものに絶対にならないあなたがすき。あなたのものに絶対ならない私が好きよ。一生交じりあわないをしようね。

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          センチメンタル音楽

          たしかあれは十七歳の夏だった。 日中は太陽の明るさに頼り電気をつけずに過ごしていた私は、だんだんと日が暮れてきてオレンジ色に染まり出した自分の部屋を見て、そろそろ電気をつけようかなと考えていた。締め切っていた窓を少し開け、クーラーでがんがんに冷えきった部屋に蒸し暑い空気とヒグラシの鳴き声が混ざり合うのを心地よく感じながら、大宮にでも出掛けようと思い立ち電気をつけて準備を始めた。お酒も飲めない年齢で、夜の街に一体なにをしに出掛けようとしていたのか全く覚えていない。けれど、メイク

          センチメンタル音楽

          【超日記】ゆめ

          セックス。それは新たな生命を生み出す神聖な行為。他人同士が1つになれるその神聖な行為を、私は今眺めている。不思議なことといえば、目の前でそれを繰り出す彼らが同一人物ということだ。同じ顔、同じ体型をした彼らは生命を生み出す音を奏でる。自分自身と向き合い、愛し合うとはまた違う、新たな生命を生み出そうとしている。私は興味があった。同じ個体同士からできるその生命は、果たして彼らのクローンとなり得るのか。はたまた隔世遺伝のような、別の生命が誕生するのか。彼らは眺めている私に気付くでもな

          【超日記】ゆめ

          物心ついた頃から、私は毎日夢を見る。 大半の夢は生活していく中で忘れていくのだが、そんな中忘れられない不思議な夢も多く存在していて、幼い頃に見た夢で印象深いものは今でもしっかりと話せるほど鮮明に覚えている。それはまるで実際に現実世界で体験したことだと錯覚してしまうほどに、はっきりと情景が見えるのだ。 私の夢は決まって全て物語のようになっており、必ず現実世界の自分が体験している。違う誰かになったりとか、自分を俯瞰して見ていたりとか、そういった夢ではない。そしてそれらの夢に共通

          かがやき

          11月から年末感が出始めて、今年も残すところあと1ヶ月ちょっとか〜と各所で話していたのも束の間、楽しみにしていたクリスマスも呆気なく終わり、知り合いの中には既に仕事納めをした者まで出始めた。職場近くの街路樹には12月からイルミネーションが施されていて、クリスマスも終わったというのに恋人や家族連れがこんなにクソ寒い空気の中、自分達の幸福になんの疑問も抱かぬような顔して歩いている。イルミネーションは綺麗だとは思うけれど、道に施されただけの電球を見るためだけに、こんな狭い道に溜まっ

          かがやき

          燃える感情と生まれる世界

          クソみたいな世の中。私は私の首を、自分の手でしっかりと締めていく。いつだって私の道を邪魔するのは、私自身だ。 一度疑われてしまったことは、それがどんなに白くても、相手の疑心が消えない限り白にはならない。相手の疑心がどんな事実もグレーにする。だから冤罪はなくならない。私自身の行動も軽薄で、周囲に誤解もされやすく、多分黒に見えてしまう行いだった。過去の私は未来の自分なんて考えていなくて、今が楽しければオッケーで、けれど今がこんなに苦しくなるくらいなら、その頃の楽しみなんていらな

          燃える感情と生まれる世界

          また私を襲う。深く落ちていく感覚。これは私が過去に引きづり込まれる合図。決まって思い出すのは楽しかった記憶で、時間と共に変わっていく人との関係に、今は繋がりのないあの人に、思いを馳せて寂しくなる。大好きだった、みんな、みんな。時間が止まればいいと本気で思っていた。どうかお元気で。

          また私を襲う。深く落ちていく感覚。これは私が過去に引きづり込まれる合図。決まって思い出すのは楽しかった記憶で、時間と共に変わっていく人との関係に、今は繋がりのないあの人に、思いを馳せて寂しくなる。大好きだった、みんな、みんな。時間が止まればいいと本気で思っていた。どうかお元気で。

          はーーちょっと本当に最高すぎたから呟かせて、私中学生の時吹奏楽部でホルンを演奏してたんだけど、ウエスト・サイド・ストーリーのメドレーを死ぬほど練習してから大好きな映画で、そのミュージカルを今日中学時代共に死ぬほど練習した友達と観に行って、もう色んな感情を思い出して感じて本当に最高

          はーーちょっと本当に最高すぎたから呟かせて、私中学生の時吹奏楽部でホルンを演奏してたんだけど、ウエスト・サイド・ストーリーのメドレーを死ぬほど練習してから大好きな映画で、そのミュージカルを今日中学時代共に死ぬほど練習した友達と観に行って、もう色んな感情を思い出して感じて本当に最高

          子供の頃よりも大人になった今の方がディズニーに夢を見てドキドキワクワク楽しくなるのはきっと自分がこの世界での生き方を知ってしまったから。何も知らない方が想像も広がって世界に信じられないほどの夢を見るんだけど、いろんな経験をしながらいろんな感情を知った今はリアルな夢を現実に変えれる

          子供の頃よりも大人になった今の方がディズニーに夢を見てドキドキワクワク楽しくなるのはきっと自分がこの世界での生き方を知ってしまったから。何も知らない方が想像も広がって世界に信じられないほどの夢を見るんだけど、いろんな経験をしながらいろんな感情を知った今はリアルな夢を現実に変えれる

          通り雨

          ああ、全て思い出せる。こんなに淀んだ空気の日には、あの日の惨めで孤独な自分も、困り顔の目の奥に見える私を憐れむ貴方の顔も、痛みを痛感しながらそれでも好きだと縋ってしまう幼い私の気持ちも、全部が狭い空間で行き場をなくしてくゆる煙草の煙のように、私の頭にずっと佇んでいる。 もうすぐここには雨が降るだろう。そうしたらこの鬱憤も洗い流されるだろうか。雨が止んで太陽が地を照らしたら、この憂鬱も蒸発して消えてくれるのだろうか。貴方はもういないというのに、私の世界には貴方がいる。もう幾度

          通り雨

          【泥酔文学】

          ほろ酔い文学ってあるけど、泥酔文学ってないよなーとかクソ意味ないこと考えながら死ぬほど酔っ払ってる頭でこちらを綴っています。私はアパレル勤務だからシフト制で土日祝日関係なく明日も仕事なわけなんだけど、なんだか眠れないからコンビニで買ったストロングのロング缶を手にリビングのソファに座っています。あーーーー明日も仕事かーーー。仕事にやりがいを感じて生きていけたらどんなに素晴らしいのだろうかー。私にも最初はあったんだよ、接客が大好きだーとかもっと頑張ろう顧客たくさん作ろうーとかそう

          【泥酔文学】

          わたしのせかい

          私の好きが溢れる世界。 好きに触れると生きているこの世が愛しく思える。 太陽の光が反射した水面。 ビニール傘に落ちる雨の雫の形。 窓をあけると聞こえる近くの家の掃除機の音。 誰かの家のベランダで綺麗に干された洋服達。 その洋服達をそよぐ風と強い日差し。 お土産でもらった甘いお菓子。 東京では売っていない地元の特産品。 友人が贈ってくれた苺のグラス。 彼の体温を感じながら眠りに落ちる瞬間。 季節が変わる匂い。 これから梅雨が始まり夏がくる。 その一瞬の好きを見逃さな

          わたしのせかい

          わたしのせかい

          過去と現在と未来があるとしたら、私は間違いなく過去に生き続けている気がする。未来など見ず、現在で過去を大量に生産して、その作られていく過去に思いを馳せて生活をしている。1秒ずつ確かに時が進んでいくこの世界で、むしろ大半の人は過去に住んでいるのではないかと錯覚する。こうして文字を打っていても、色んなことを考えていても、その瞬間は刹那に過去となる。そうして私は過去を懐かしみ、憂い、思いふける。思い出させる過去は、眠る私に夢としても甦らされ、私を生かす。この日まで忘れていた過去さえ

          わたしのせかい