わたしのせかい
私の好きが溢れる世界。
好きに触れると生きているこの世が愛しく思える。
太陽の光が反射した水面。
ビニール傘に落ちる雨の雫の形。
窓をあけると聞こえる近くの家の掃除機の音。
誰かの家のベランダで綺麗に干された洋服達。
その洋服達をそよぐ風と強い日差し。
お土産でもらった甘いお菓子。
東京では売っていない地元の特産品。
友人が贈ってくれた苺のグラス。
彼の体温を感じながら眠りに落ちる瞬間。
季節が変わる匂い。
これから梅雨が始まり夏がくる。
その一瞬の好きを見逃さないよう、私は道を、街を、世界を見つめる。Googleじゃ到底検索できない私の幸せを、私は自分のレンズを通して見つけていく。
窓をあけると青い空に白い雲が浮かんでいた。全開にした窓から入り込む気持ちのいい風を浴びて、窓の前に寝転び雲を見つめる。まるで窓が大きな額縁で、部屋に大きな絵画を飾っているようだった。今、私の好きが更新される。また世界が少し愛しくなった。
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