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ラチュレ【ミシュラングリーンスター食べ比べ①】

ミシュランには、持続可能性に配慮したレストランを認定する「グリーンスター」という制度があるのをご存じですか?

ミシュランで星を獲得するようなレストランに行くときは、ハレの日が多いです。
ハレの日には、自分にも地球にも優しいレストランでお祝いしたい♡
そんな気持ちから、「ミシュランガイド」をもとに食べ歩きレポします。

グリーンスターとは持続可能なガストロノミーに対し、積極的に活動しているレストランに光をあてるシンボル

そもそも、グリーンスターとは何でしょうか?
公式HPによると、

ミシュラングリーンスターとは、持続可能なガストロノミーに対し、積極的に活動しているレストランに光をあてるシンボルです。レストランセレクションでも注目を集めています。

公式HPより

グリーンスター認定の細かな条件はなく、周りに影響を与え模範的なサステナブルアクションである必要があるそうです。
対象はミシュランガイドに掲載されるすべての飲食店であり、星付き・ビブグルマンいずれも授与されます。
お店は公式HPで公開されています。現在、日本で26軒でした。(東京で12軒)

私自身はもともと外食が大好き。コロナショックを受けて気軽に外食できなくなった反動で(家庭で作れないような手の込んだ料理が食べたい欲)、フランス料理にハマりました。
2022年版ミシュランガイド購入をきっかけにグリーンスターを知り、この半年で都内3軒制覇しました。

※下戸ノミスト(アルコール飲まない)のでお酒に関する情報はほぼないです。

グリーンへの取り組みは多種多様

グリーンスターに細かい基準がないように、それぞれのレストランはそれぞれの料理の特性やシェフの考え方に則って工夫をこらしています。また価格も異なります。
従って、(あくまで客としてサービスを受けるだけでは)どこの取り組みが優れているかなどの優劣はつけ難く、あくまで個人の「共感」になるかなと思いました。


ラチュレ

最初にご紹介するのは、「ラチュレ」です。
ハンターであるシェフによる、ジビエ料理が有名なお店です。
鹿・イノシシはもちろん、アナグマまでいただいちゃいました。
ジビエは肉だけではなく、「血」「脂」「骨」など命の恵を余すところなく使い尽くしたお料理でした。

※実はあまりジビエ得意ではないのですが、問題なくいただけました!

  • 一つ星★

  • 場所:渋谷・表参道

  • お値段:ディナーコースは1万5000円~2万円程度

  • 訪問日:2022年11月

室田拓人シェフのもう一つの肩書はハンター。仕留めた時から調理が始まる。野兎の処理、熟成、煮込みの技術には二つの生業が生きる。説明を聞き食べ進むと、狩猟と料理がシンクロナイズし、生命の尊さも伝わってくる。古典の継承にも懸命、鮑のパイ包み焼きは現代風にした軽さが成功している。

ミシュランHPより

私たちのテーマは“自然との共存、共生”です。ジビエの尊い命は、料理へと昇華し無駄にしません。千葉で「ラチュレ農園」を始めました。環境へ負荷をかけずに栽培した野菜を余すことなく使います。料理を通じ持続可能性を伝えています。

ミシュランHPより

どんなメニュー?

特徴的だったお料理を載せていきます。

まず最初に提供されるのが、スペシャリテの「鹿の血のマカロン」。卵白の代わりに血を用いているそうです。中に挟まれているのも鹿の血を利用したもの。
食材を無駄にしないというシェフの考えが最初から伝わる一皿ですが、「鹿の血って食べられるの?!」と口に運ぶまではどきどきでした。臭みはあまりなく、ほんのり甘かったです。

鹿のコンソメスープ。骨を再利用。キッチンが見えるカウンター席だったので、骨を漉している様子などを拝見できました。
スープがとても良い香り。
下にはフランスの茶碗蒸し。なめこは天然のものです。

ジビエのテリーヌでは、真ん中はフォアグラで、主なピンクの部分は鹿・イノシシ・クマ・アナグマのお肉でした。アナグマって食べられるのですね。(調べたら北海道・沖縄を除いて日本各地に生息していました)
右下にあるイチジクのコンポートと合わせて食べると、イチジクの甘酸っぱさで独特の臭みが中和されておいしかったです。

鮑のパイ包み焼き(手前は本物の鮑)。位置づけ的には魚料理かな。鮑が肉厚で噛み応えたっぷり。
(後日調べたところ、この鮑の生産者?漁師さん?もこだわっているそう)
断面図(2枚目)の手前にある、鮑の肝も活用しています。

メインのお肉料理は「鴨」にしました。(その日は「鹿」か「ライチョウ」か選べました)
この鴨は罠猟で獲られたものです。銃だと出血を避けられないので、より臭みが少ないことが特徴とのこと。

お茶菓子にはイノシシの脂を利用しているそうです。甘くておいしかった。

全体の感想

メニューはなく、品数だけ。そのため、サスティナビリティ情報を知るにはサーブしていただいたときの説明が何より大事なのですが、さらっと流してしまったのが個人的な反省点です(笑)
後日ネットで調べたら、スペシャリテの背景などもっと詳しく知ることができました。

ジビエに焦点をあてて、「食材を使い切る」「無駄にしない」工夫はもちろん、個人的には和風の味付けが多くて「日本ならでは」という文化的な楽しみ方もできました。


以上、ご参考になれば幸いです。

ミシュラングリーンスターを巡ると、味はもちろん、ストーリーが詰まったお料理に出会います。
20代OLの等身大の目線で、SDGsの視点からレポートしていければと思います♪


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