sakura

文学部生、日々のちょっとした記録。 うたも書いています。

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About me - 発達障害の私が生きる日々

はじめに  少し人見知り、好奇心旺盛。趣味は読書と音楽、カフェに行くこと。  誰かに自分のことを紹介するとき、私は大抵このように伝える。そして、いつも言いたくて、結局言えずにそっと心にしまう紹介がある。  「私は発達障害者です。」  今、私はここで、これまで叶わなかったたくさんの自己紹介を、思うままに届けたいと思う。  私は、現在某私立大学で文学を学んでいる。推奨されているカリキュラムのペースからは大幅にゆっくりペースなのだが、毎日楽しく講義を受けている。  私が発達

    • 厄介者

      最近、大学に行けなくなった。 今まで同様大学に通うことは私にとって、とてもハードルが高いのだが、今はさらに講義を受けることへのモチベーションが湧いてこない。 あと半年頑張れば、大学生活に一区切りつけ、彼との同棲準備期間に入れることは決まっている。残りの学生生活を満喫しようとかなり意気込んで新学期に臨んだのに、なかなか思うようにはいかない。 夜になれば、明日こそ行こうと心に決めるのだけれど、朝になったら布団から出れず起きれもしない。気づいたら昼過ぎで、薬を飲むためになんとか

      • 日々、好きになること

        正体がわからない焦燥感に駆られて、手当たり次第に行動して、なんか違う気がして、我に返って自分に嫌気がさすことがよくある。 そんな私を、丸ごと受け入れてくれる彼が凄く好き。 いつもと変わらない言葉の中に、愛情があるとわかる。 私は泣き虫なので、彼の優しさや大きな愛情に触れて、夜泣いてしまうことがある。これは彼には秘密。 明日は頼りないけれど、明日も、明後日も、ずっとその先も、日々私のことを好きになってほしい。私も朝起きる度に彼をまた、とてつもなく好きになるのだ。

        • フランス映画をみた日

          初めて映画館で洋画をみた。それも20年前に公開されたフランス映画だ。 この日は、友達とカフェでランチをする予定だけだったが、午後から降りだした雨を凌ぐ場所に映画館を選んだのがきっかけだった。 カフェから近くの小さな地下にある映画館。上映スケジュールを見ると、レイトショーの欄に「アメリ」とある。 私はこの映画を全く知らなかったのだが、友達が興奮して「これ見よう!」と誘ってくれた。もはや雨宿りにはならないのだが、レイトショーで昔のフランス映画をみるなんて、なんだか素敵だしお

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        About me - 発達障害の私が生きる日々

          本を読んで朝ごはんを食べた日

          夜更かしをして午前4時過ぎ。 火曜日。ごみ出しの日。 玄関を出ると、薄く青色になった空が目に入る。今日も暑くなりそうだ。 ごみ出しを終えて家に戻り、麦茶を飲む。 さて寝るぞとベッドに入ったものの、なんだか目が冴えて眠る気にならないので、本を読むことにした。 昨日本屋で買った、とっておきの3冊を枕元に待機させて、何から読もうかばらぱらページをめくる。 選ばれたのは、宮崎駿のインタビュー集「風の帰る場所」。 遠くで眠気を感じながら、文字を追う午前5時。窓の外がもう明る

          本を読んで朝ごはんを食べた日

          スープを煮込んだ日

          なんだか、なんとなく、特に理由はないけれど、ちょこっと気分が落ちたので、スープを煮込むことにした。 買ってあったカットサラダを、そのまま鍋に放り込んでスープの具材にする。 味はコンソメだけ。 あとは火にかけ、ぐつぐつ、ことこと。 色が変わり、少ししなしなになったキャベツ。 溶いた卵を回し入れる。 卵がふわふわ浮いてくる。 湯気からは美味しそうな匂い。 よかった。お腹は空いている。 お皿に移して、ふーふーしながらいただきます。 なんだか、いろんな緊張が溶けてほっと

          スープを煮込んだ日

          2023.6.3

          今日は久しぶりにたくさんの予定を入れた。 洗濯をする。 朝ごはんを食べる。 歯医者に行く。 薬局で薬を買う。 美味しいランチを食べる。 本屋に行く。 喫茶店で本を読む。 土曜日の予定としては申し分ない。 木曜から腫れている親知らずだけがネック。 来週抜くことになりそう。 そうすると美味しくごはんを食べられるまで時間がかかるから、そう思って今日はドリンクとデザートまで頼んじゃった。 あまり読み進められていなかった小説も、アイスコーヒーを飲みながら40ページほど読めた

          アボカドサラダチキン

          先日、両親が家に遊びにきた。 たくさんの食材を届けてくれたのだが、その中にアボカドとサラダチキンがあった。 アボカドもサラダチキンも、一人暮らしの私にとってはなかなか気軽に手が出せないので、とてもありがたい。 手の込んだ料理はできないので、アボカドはいつもただ切ってわさび醤油で食べるし、サラダチキンも切ってそのまま食べることが多い。 今回は珍しくそのふたつが一度に冷蔵庫にいるので、ふたつで一品作ってみることにした。 といっても、本当に簡単。 サラダチキンを1センチ角

          アボカドサラダチキン

          真夜中、春キャベツ

          布団に入って3時間。 時計の針が差すのは午前2時過ぎ。 一旦何もかも諦め、常夜灯のスイッチを切り替え、部屋を明るくする。 冷たい麦茶を飲んで、キッチンに立つ。 昨日、授業終わりにスーパーで買った春キャベツが冷蔵庫でお行儀よく待っているのを、おもむろに取り出す。 あとはまな板の上、包丁を右手に、思うままに切っていく。 真夜中、静かなキッチンで、ざく、ざくざくと音がする。 包丁から伝わる振動が心地いい。 ただ白紙のノートに文字を書いたり、キャベツを切ったり、トイレを

          真夜中、春キャベツ

          風をいれる

          昨日はなんだか上手く寝れなかった。 それなのに、今日は5時過ぎに目が覚めた。 一昨日の夜からずっと雨が降っていたので、丸一日窓を開けていない。 耳をすますと雨の音はせず、代わりに鳥の声がきこえる。 風をいれよう。 ベッドから出て、家の窓をすべて開ける。 雨上がりの少し冷たい風が入ってきて、とても気持ちいい。 このまま二度寝しようか、朝ごはんを食べようか、迷ったけれど、なんとなく寝たくもなく、活動したくもなく、今ベッドに座ってこれを書いている。 また今日から大学が

          風をいれる

          授業前ハンバーグ

          先日、お気に入りのカフェに、ひとりでごはんを食べに行った。 最近買ったばかりのトートバッグに、財布とハンカチ、文庫本を入れて出掛ける。 カウンター席で本を読んでいると、デミグラスソースがたっぷりかかったハンバーグがやってきた。 ひとくち食べずともわかる、絶対美味しいやつ。のんびり窓の外を眺めながら味わう。 ソロ活は好きだけれど、ひとりだとこういうとき美味しさをすぐ共有できないことだけが惜しい。 でも、帰ってから「美味しかったよ」と報告できる楽しみがあるからどっちもどっ

          授業前ハンバーグ

          大阪に行った日

          5月2日、彼とふたりで、大阪に旅行してきた。 私は大阪に行くのが初めて。とても楽しみだった。 1番の目的はお好み焼きを食べること。 でもせっかくなら体験とかしたいね、と染め物体験を予約した。 11時の予約時間までにはまだ40分ほどあったので、駅構内のお蕎麦屋さんで腹ごしらえ。 ほぼ時間ぴったりに工房へ行くと、お店の方がにこやかに出迎えてくれた。 商店街にある建物の2階、静かな部屋で手拭いを染めていく。 何かを作る作業は久しぶりだったので、懐かしさと新鮮さを存分に味わえ

          大阪に行った日

          街中華でごはんを食べた日

          初めて、念願だった街中華屋さんでお昼ごはんを食べた。 駅から徒歩5分ほど、大通りから細い路地に入ると、味のある看板と"中華料理"と書かれた真っ赤な暖簾が見えてくる。 今日はよく晴れていたので、店内は特に薄暗く感じる。 年季の入ったメニューを開き、さっそく注文する。 炒飯、餃子、ニラレバ炒め、白いごはん。 白いごはんは、頼むつもりはなかったのだけれど、ニラレバ炒めを注文したときに店員さんが、「ニラレバとっても美味しいよ~~、白いごはんいるでしょ?」と薦めてくれたので、

          街中華でごはんを食べた日

          雨が降ったら

          朝から雨が降っている。 今日の大学の講義は2限だけだけれど、それまでに止みそうな気配はない。 カーテンを開けて、それでも薄暗い部屋を行き来しながら支度をする。 いつも、晴れとは限らない、なんでも。 上手くいかないとき、一緒に傘を差したい。 足を止めて雨宿りしたい。 びしょ濡れになってもいい。 雨があがるまで、隣で待ちたい。 ふとそんなことを思う。 傘を差して家を出ると、パチパチと雨粒が頭上で音を立てる。雨の匂いがする。 水しぶきを上げながら走っていく車を横目に

          雨が降ったら

          早起きして本を読んだ日

          6時に目が覚めた。 今日は久しぶりにホテルに泊まっている。 ホテルから徒歩15分くらいのところに、朝7時から開いているブックカフェがある。 せっかくなので、いそいそ準備をして出掛けた。 朝のひんやりとした空気の中に、もう夏の気配が見える。今日も暑くなりそうだ。 まだ人も少なく、ゆっくり歩いていける。 お店に入って、ハニーチーズトーストとアイスカフェオレを注文し、本や雑誌、フリーペーパーが並ぶ2階に上がる。 席に荷物と上着を置き、棚や机でひっそりしている書籍を見て回

          早起きして本を読んだ日

          焼き鳥でひとり呑んだ日

          初めてひとりで焼き鳥屋に入った。 通りから少し裏路地を行ったところに佇む、こじんまりとしたお店。 ちょうど帰るお客さんを見送りに外まで来ていた大将が、にこにこしながら快くカウンター席に案内してくれた。 ひとりで焼き鳥屋に入るのも、ひとりで外で呑むのも、これが初めて。 緊張と、わくわく感を持て余しながら、お店のお兄さんから注文の説明を受け、グレープフルーツサワーを頼む。 すぐに届いたお通しのお豆腐でグレープフルーツサワーをちびちび飲みながら、何を頼もうかとメニューを眺

          焼き鳥でひとり呑んだ日