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イエモルトハウスが店燃えたハウスになった時の話(ひたすら掃除と塗装剥離)4


解体作業があらかた片付いたので、今度は埃まみれになったり、火事によって煤がついたり灰がかぶっていたりする床やキッチンのレンジフードなどを綺麗に拭く作業を始めました。電気は写真の通りドロドロに溶けてしまったので通っていません。


水道と排水は無事でした。
なので1ヶ月くらい毎日毎日拭き掃除をしました。それこそ床はコンクリートかというくらい灰と埃が積もっていたので全部の床を這いつくばって20-30回位は拭きました。
煤には油も入っているのか、食器ようの中性洗剤はあまり役に立ちません。アルコールやら色々と試した結果、経験上1番効くのは
キッチン用の緑色の”マジックリン”でした。
それでも何回も何回もマジックリンを吹いては拭き取り、バケツが真っ黒になるので、水を換え、雑巾を洗い、それをまた繰り返す日々が何週間も続きました。
10月に起こった事なので、最初はまだ寒さもそこまでではなかったですが、日が経つにつれて段々と寒さが増して、割れた窓ガラスからは隙間風が入って来てビニールなどで塞ぎながら淡々とやりました。
やり始めはすこぶる寒いのですが、やってくうちに体も温まり、最後には汗まみれになります。休憩とか入れると一気に身体が冷えるので、淡々と営業時間と一緒の時間を意識しながら、夕方から夜中まで拭き掃除をしていました。
昼間は途中で出てきたゴミ処理やらホームセンターに行きながら着々と材料や道具を揃えていきました。また、素人がやるにしてはボリュームがありすぎるので、最初に関わっていただいたデザイナー(前田さん)と相談しながら工事を進めていきます。

拭き掃除と同時にアンティークのドアをどうしようと考えました。
最初は黄色がかったクリーム色の塗装だったのですが、店内側が火事の熱で爛れた様に黒くボコボコになってしまっており、ペンキを剥離しようという事になりました。
最初はアンティークショップに相談に行き、見積もりもお願いしましたが、15万円プラス送料往復分、最低3週間位かかるのと建具屋さんにもう一度来てもらって取り付け、ドアがないので店は開きっぱなしなど、当時どう安く抑えるかをテーマにやっていたのでプロにお願いするのは諦めました。後々頼んでおけばよかった。
時間をお金で買うとはこの事かと思うハメになります。

結局、剥離剤を使用して、取り付けたまま全塗装を剥がすという苦行を選択しました。
ペンキだけだったらよかったのですが、さすがアンティーク、ウレタン塗装みたいな剥離剤じゃ取れないベースが出てきて、全てヘラでカリカリはつるという事をしなければなりませんでした。片側一面終わらせるのに、真面目にやって1週間かかりました。


気が遠くなる様な作業の中、手を変え品を変えやったところ、電動グラインダー+真鍮カップブラシに辿り着きました。
ペンキが載っていると溶けてくっついてしまうので、あらかじめ剥離剤でペンキを剥がし、ウレタン塗装が剥き出しなったところを真鍮ブラシで削っていくという所に行きつきました。
しかし、ドアはそのまま垂直なので効率の悪いこと。また、アンティークなので、複雑に組み合わさった木と木の隙間などはヘラで根気よくカリカリしていきました。
これでも残り3面を終わらせるのに約2週間かかりました。真鍮ブラシも摩耗していくので、その都度買ったり大きさや種類も色々とあり、試しながらだったので果てしなかったです。
おかげさまで、立派にパインの無垢のアンティーク扉に生まれ変わりました。


窓枠は取り外して割れたガラスを交換するために外して置いてありました。最初にアンティークショップで見つけた時に2枚ほど割れており、わざわざ他の部分と合わせてレトロガラスを入れていただいたのを思い出しながら、全部の透明ガラスを取り外しました。

窓枠の煤を取り、剥離剤で塗装を落とし錆止めを噴いたうえでこげ茶の塗装をしました。
上部にあるステンドはヒビが入っているくらいだったので生かしました。塗装するときもマスキングしてペンキがつかない様に注意しました。ガラスの取り付けの時の話は次回に持ち越します。

ドア横のデザインを統一して作った建具もガラスが割れており、開店当初はこげ茶色のペンキ仕上げでしたが、ドアに合わせて全部塗装を剥離ました。内、外と両面あるので、ドアまではいかないですが、なかなか大変でした。剥離剤は塗ってしばらくすると塗装が浮いてくるので、ヘラではつるか、細かいところは真鍮プラスで落としていくのですが、ブラシで擦ると顔に跳ねるんです。
それがピリピリしてくるので、メガネとマスクは絶対必要です。



こんな感じでドアだけでも結構な時間がかかり、アンティークショップにお願いしておけば妥当な金額なんだなと後で気づきます。
お金がなければ時間を使いましょう。手を動かすってめちゃくちゃ大変ですが、色々とアイデアが湧いてきます。  

    つづきます

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