発達障害疑いのB氏 初任者研修修了

たまに登場する発達障害疑いのB氏

事務員として採用されましたが、仕事の覚えが悪くミスばかり。簡単な電話の取り次ぎもできないため、仕事内容がお茶を飲むこととトイレに行くことだけになっていました。

事務長になれば給料は高くなりますが、老健事務員の給料は決して高くはありません。
仕事がお茶を飲むことでは事務長になるのは夢のまた夢。と言うか不可能なため、男として家族を養えるくらいの給料をもらえるようにならないとダメだと理解してもらい、介護職員として働くようになりました。


そんなB氏は、やる気はありますが物覚えが悪いのは以前からお話ししている通りです。

しかし、成長していないわけではありません。

お茶などの水分を飲むとむせ込んでしまう嚥下能力が低下している利用者さんに対して、どれくらいトロミを入れたら良いのかを把握し、きちんと提供することができるようになりました。

トロミの量がきちんとしていないと誤嚥性肺炎のリスクが高くなります。

覚えていない人にお茶出しのあるホールは任せられないのは言うまでもありませんが、B氏はできるようになったため任せられます。

きちんと成長しているB氏に対し、初任者研修を受けて知識も身に付けてはどうかと提案しました。

大学卒業できるくらいの学力はあるため、机上学習ならクリアできると思いました。また、初任者研修をクリアすることで、介護福祉士国家試験受験資格を得られるようにする目的があります。

介護の世界で生きていくなら資格は持っていて損はありません。

初任者研修には3万円以上かかりますが自分への投資と思って受けることを勧めると、3万円は痛いと渋っていましたが、自分のためにやりますと調べて申し込みをしました。

行動したことを褒めてB氏のやる気を高めました。

研修に行くたびにどうだったかを伺い、内容を復習させること数ヶ月。

全ての研修をクリアし無事に初任者研修を終わらせました。

私の働く施設では、介護福祉士資格手当て10000円、初任者研修は7000円が毎月支給されます。

B氏に受けるよう勧めていた時は初任者研修修了で毎月7000円支給されることを知らず、勉強のためとしか伝えられませんでしたが、毎月支給されることを知ったB氏は大喜び。

半年経過すれば研修費用を回収でき、その後はプラスになります。

月7000円の昇給はなかなかありません。

「良かったじゃん。自分の頑張りが給料で返ってくると嬉しいよね」と伝えるとニヤニヤしながら『あざーす』と答えていました。

次は実務者研修を受けると積極的な発言も聞かれました。

相変わらずオムツ交換は1人10分かかりますが少しずつ成長しているB氏でした。


余談ですが・・・
修了祝いとして手当てで何か奢って貰わなきゃとB氏にたかる先輩達のうちの1人が私です。

よろしければサポートお願いします。この費用は看護や介護が必要な人達へ有効に活用していこうと思います