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『ホワイトノイズ』虚無で始まったお正月

あっという間に四日間のお正月休みが終わった。古い会社で、割と新しい部署でもあり、所属の業務に今まで力を入れていないことが多くて、物事の進み方がなんだか遅く感じる。まあ、ほどよく忙しくなってきたらいいと思う。

給料泥棒になってしまうのは申し訳ないけど、前職のようにヘトヘトになって疲れ果てたよりマシ。

新年早々、NetflixでA24が製作した映画、『ホワイトノイズ』という「死」をテーマにしたブラックコメディを観た。

前半は化学物質の汚染事故から展開し、後半は妻の死への恐怖から生じた夫婦の葛藤を描きながら、スリラー要素も入れて、まるで『ノーカントリー』×同じ監督の『マリッジ・ストーリー』のようなカオスでストーリーだった。

その中、特にアダム・ドライバーが演じた主人公のジャックと、グレタ・ガーウィグが演じた妻のバベット、二人はベッドでイチャイチャしながら「私が先に死にたい」「君が先に死んだら人生はどん底だ」と虚しく言い合うシーン、と二人が手を繋ぎながら担架で運ばれたシーンが好き。

たぶん、自分と彼もよく前世とか転生とかそういう非現実的な話をよくするからなんとなく共感できた。

ナンセンスだけど、希望の光もちらっと見えた新年映画だった。

We're all gonna die so why even bother enjoying life.


ちなみに、グレタ・ガーウィグはバームバック監督とはパートナー関係で、アダム・ドライバーとは『フランシス・ハ』から10年ぶり再び共演した。

ちょうど『フランス・ハ』を観た時自分も大学卒業したばかり20代前半。

居場所が見つからないという悩みを抱える20代のフランスから再婚して中年危機と死への恐れに直面する30代のバベットになって、これもロマンティックじゃないかなと思った。



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