millegraph[株式会社ミルグラフ]

2010年創業の建築・美術を中心とした出版社です。 http://www.mille…

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2010年創業の建築・美術を中心とした出版社です。 http://www.millegraph.com/

マガジン

  • 自主ゼミ「社会変革としての建築に向けて」

    概要 https://note.com/_millegraph/n/nd3a3114275dd

  • 『建築情報学へ』勉強会からのレポート

    全国の有志学生による『建築情報学へ』勉強会。出版前に発起され、約120名がSNSで連携し、一度も直接会わず複数回の勉強会を開催してきたコミュニティ。その企画メンバーによるレポート。

  • 連載「建築におけるフィクションについての12章」立石遼太郎

    「フィクション」の概念を通して、建築を捉える試論。全12章の構成。///立石遼太郎氏は、修士制作《静かなレトリック》(2015、東京藝術大学サロン・ド・プランタン賞)から、一貫して建築を語る語彙をより豊かにすることを志向し、新しい語りを提示してきた。そのエッセンスは、論考「建築の修辞学──装飾としてのレトリック」(「10+1 website」2018年4月号)として発表されている。本連載では、12の建築物をモチーフに、「フィクション」という視座から、凝り固まった建築の見方を解凍し、より豊穣で乱雑な現実世界へと溶かし広げていく。予告となる「序章」公開中。///2019年6月10日更新の「第1章」は、字数約17,000字。このような論考の連載を掲載できる専門誌が失われた今、現代の環境ならではの書き手と読者の関係構築を目指しています。

最近の記事

2023年の仕事

1月 ギャラリー日本橋の家にて『沖縄と琉球の建築|Timeless Landscapes 3』 (写真:小川重雄 解説:青井哲人 ドローイング:遠藤慧 デザイン:秋山伸)の刊行記念展開催。 会期:1月7日–1月15日 代官山 蔦屋書店で「Timeless Landscapes」シリーズのフェア開催。 会期:2022年12月中旬–2023年3月末 沢山販売していただきました。 2月 「casabrutus.com」に城跡/民家/墓地群…。自然と人間の営為から生まれた「沖

    • 「沖縄と琉球の大地、間の空間」 伊礼智×青井哲人

      コロナ禍の出張・撮影 小川 皆さん本日はお忙しいところありがとうございます。小川重雄です。伊礼智さんの到着が遅れているので、前座として少し話をしたいと思います。この「Timeless Landscapes」シリーズの3巻目『沖縄と琉球の建築』は、自画自賛ですが、かなりよくできたと思っています。 振り返ってみると、第2巻の『イサム・ノグチ モエレ沼公園』は当初2020年6月に刊行して札幌で展覧会を開く予定でしたが、準備中にコロナ禍が始まってしまいました。泣く泣く出版時期を遅ら

      • プラクティスの積み重ねを位置づけるために ──自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」レポート 平尾しえな

        自主ゼミ「社会変革としての建築に向けて」第6回のゲスト講師は、社会学者の西田亮介。東京工業大学にある西田の研究室は人が埋もれんばかりの本の山、安全を期して(?)議論の場は隣の学生室となった。連にとっては慶應SFC時代からの先輩であり、久々の再会に和気あいあいとした雰囲気のなか、終始インタラクティブにゼミが進められた。 理論の所在まず、書籍というかたちで連が理論を発表する目的が、議論の軸になり、そこから連のテキストの各内容がその目的のためにどう説明されうるかが、テンポよく、時

        • 「洞窟」の運営 ──自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」レポート 橋本吉史

          自主ゼミ「社会変革としての建築に向けて」は、議論の相手を建築分野外へと広げ、これまでの蓄積を引き継ぎながら、さらに領域横断的な対話から「社会変革としての建築」のあり方を探っていく。そのようなゼミの第5回は、卯城竜太をゲスト講師に迎えた。卯城はChim↑Pom​​のメンバーであり、個人としても積極的に執筆活動を行っている。 今回の発端は、自主ゼミのSlackで話題に上がった卯城による連載「ポスト資本主義は『新しい』ということを特権としない」*1 を通じて、連の執筆中のテキストと

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        • 自主ゼミ「社会変革としての建築に向けて」
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        • 『建築情報学へ』勉強会からのレポート
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        • 連載「建築におけるフィクションについての12章」立石遼太郎
          millegraph[株式会社ミルグラフ]
          ¥2,400

        記事

          【参加者追加募集】 自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」 連勇太朗

          執筆中の、赤字やコメントが入ったままの30,000字近い原稿を、最前線で活躍する超絶忙しい建築家の方々に送り、2時間じっくりフィードバックをいただくという、非常に図々しく(!)そして斬新な新著執筆プロジェクト「自主ゼミ」を2021年夏に始め、これまで4回開催しました。 仕上がっていないテキストを誰かに読まれるというのは非常に恥ずかしい経験でしたが、今、とても大きく確かな手応えを感じています。何が伝わり、何が伝わらないのかという伝達の問題だけではなく、自分自身が気づいていない理

          【参加者追加募集】 自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」 連勇太朗

          土地、ネットワーク、そして複数の時間 ──自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」レポート 大村高広

          建築家・連勇太朗が、ゲスト講師を訪ね、執筆中のテキストを題材に議論する自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」。 2021年9月22日に行われた第4回、建築家・乾久美子との議論のレポートです。 執筆者は、建築的実践を行うGROUPの共同代表で、雑誌『ノーツ』を年1冊刊行し始めた大村高広。 自主ゼミ「夏の陣」最終回となる第4回目のゲスト講師は乾久美子。 連は執筆中の新著を通して、社会変革(ソーシャルイノベーション)の議論を建築的実践の方法論や建築計画の知見に結びつけることで

          土地、ネットワーク、そして複数の時間 ──自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」レポート 大村高広

          持続と再現:ふたつの可能性へ向かう建築 ──自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」レポート 福留愛

          建築家・連勇太朗が、ゲスト講師を訪ね、執筆中のテキストを題材に議論する自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」。 2021年9月13日に行われた第3回、山道拓人・千葉元生・西川日満里(ツバメアーキテクツ)との議論のレポートです。 執筆者は、横浜国立大学大学院 Y-GSAを修了し、iii architectsとして活動している福留愛。 自主ゼミ第3回は、連とツバメアーキテクツの山道拓人、千葉元生、西川日満里による議論が「BONUS TRACK」にて行われた。「BONUS T

          持続と再現:ふたつの可能性へ向かう建築 ──自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」レポート 福留愛

          建築の可能性と不可能性の境界 ──自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」レポート 谷繁玲央

          建築家・連勇太朗が、ゲスト講師を訪ね、執筆中のテキストを題材に議論する自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」。 2021年8月25日に行われた第2回、建築家・秋吉浩気との議論のレポートです。 執筆者は、建築構法と建築理論を専門としながらも、近年、若手建築家に着実に社会改良を目指す漸進的態度を見出し、「グラデュアリズム」という言葉を与えた谷繁玲央。 自主ゼミ第2回では、連とVUILD代表の秋吉による議論が行われた。会場は2020年春にオープンしたVUILD本牧工場。三菱重

          建築の可能性と不可能性の境界 ──自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」レポート 谷繁玲央

          異なるネットワーク観を解きほぐす ──自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」レポート 寺内玲・松岡大雅

          建築家・連勇太朗が、ゲスト講師を訪ね、執筆中のテキストを題材に議論する自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」。 2021年8月10日に行われた第1回、建築家・能作文徳との議論のレポートです。 執筆者は、「人間的である、ということへの追求から社会を拓く」を目指す共同体とZINE『HUMARIZINE』を主宰・制作する寺内玲と松岡大雅。 異常に暑かった日の夕暮れ時、私たちは「西大井のあな」を訪れた。自主ゼミが行われた3階には、生まれて半年の子どものためのベビーベッドが置かれ

          異なるネットワーク観を解きほぐす ──自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」レポート 寺内玲・松岡大雅

          自主ゼミ「社会変革としての建築に向けて」開講を前に 連勇太朗インタビュー

          変化が迫られている時こそ理論を ──いま、建築の方法論を考え、書くことのモチベーションについて聞かせてください。 先行きが見えない時代に確信を持って戦略を立てるために、その方向へ向かう道筋となる理論が必要です。「先行きが見えない」というのは、あらゆる状況について言えることですが、誰にとっても身近な事象としては、新型コロナウイルス感染症のパンデミックがあります。半年後のこともはっきりと見えていません。日本国内であれば、史上かつてない超高齢化や少子化、格差拡大が進んでいます。

          自主ゼミ「社会変革としての建築に向けて」開講を前に 連勇太朗インタビュー

          【参加者募集】 自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」 連勇太朗

          社会変革としての建築に向けて 変化が迫られている時こそ理論を。 観念的な思想やイデオロギーの提唱ではなく、リアリズムとヴィジョンに裏打ちされた方法論とその実装についての本を執筆中です。 グローバル資本主義が全世界のあらゆる空間を覆い尽くすなか、建築家の理念や実践はスタイルと化し、利潤の最大化や消費と欲望の拡大、不都合な構造の不可視化に利用され、従属的な存在となっています。この複雑化した社会においては、物(=ビルディング)だけを設計対象とするのではなく、その領域を拡張していかな

          【参加者募集】 自主ゼミ 「社会変革としての建築に向けて」 連勇太朗

          大海を探索する地図 ──『建築情報学へ』勉強会からのレポート 南佑樹

          2020年12月25日、書籍『建築情報学へ』(監修:建築情報学会)刊行! 好評をいただいており、発売からわずか1カ月足らずで重版となりました。読者の皆様、執筆・編集・制作に関わっていただいた方々に御礼申し上げます。 出版から半年という節目に、全国の有志学生による『建築情報学へ』勉強会 @arch_info_study の企画メンバーによるレポートを公開します。 出版前に発起され、約120名がSNSで連携し、一度も直接会わず複数回の勉強会を開催してきた前代未聞のコミュニティ

          大海を探索する地図 ──『建築情報学へ』勉強会からのレポート 南佑樹

          手を動かしながら読む ──『建築情報学へ』勉強会からのレポート 近藤広隆

          2020年12月25日、書籍『建築情報学へ』(監修:建築情報学会)刊行! 好評をいただいており、発売からわずか1カ月足らずで重版となりました。読者の皆様、執筆・編集・制作に関わっていただいた方々に御礼申し上げます。 出版から半年という節目に、全国の有志学生による『建築情報学へ』勉強会 @arch_info_study  の企画メンバーによるレポートを公開します。 出版前に発起され、約120名がSNSで連携し、一度も直接会わず複数回の勉強会を開催してきた前代未聞のコミュニティ

          手を動かしながら読む ──『建築情報学へ』勉強会からのレポート 近藤広隆

          おいしさは自分でつくる ──『建築情報学へ』勉強会からのレポート 池本祥子

          2020年12月25日、書籍『建築情報学へ』(監修:建築情報学会)刊行! 好評をいただいており、発売からわずか1カ月足らずで重版となりました。読者の皆様、執筆・編集・制作に関わっていただいた方々に御礼申し上げます。 出版から半年という節目に、全国の有志学生による『建築情報学へ』勉強会 @arch_info_study  の企画メンバーによるレポートを公開します。 出版前に発起され、約120名がSNSで連携し、一度も直接会わず複数回の勉強会を開催してきた前代未聞のコミュニティ

          おいしさは自分でつくる ──『建築情報学へ』勉強会からのレポート 池本祥子

          建築情報学が本当に必要な世代 ──『建築情報学へ』勉強会からのレポート

          2020年12月25日、書籍『建築情報学へ』(監修:建築情報学会)刊行! 好評をいただいており、発売からわずか1カ月足らずで重版となりました。読者の皆様、執筆・編集・制作に関わっていただいた方々に御礼申し上げます。 出版から半年という節目に、全国の有志学生による『建築情報学へ』勉強会 @arch_info_study の企画メンバーによるレポートを公開します。 出版前に発起され、約120名がSNSで連携し、一度も直接会わず複数回の勉強会を開催してきた前代未聞のコミュニティと

          建築情報学が本当に必要な世代 ──『建築情報学へ』勉強会からのレポート

          連載「建築におけるフィクションについての12章」あとがき 立石遼太郎

          0 「はじめに」としてのあとがき1カ月前に乗り越えたはずの締切が、もう目の前に差し迫っている。これ以上なにも出てこないと思われる状態から、またなにかを絞り出さなければならない。これまでの章との整合性に、今月も縛られる。章を重ねるごとに、そのプレッシャーに押しつぶされそうになる。 2019年の5月初旬、連載の話をいただき、軽い気持ちで了承した自分に今一度考える時間を与えたい。本来であれば、少なくとも1カ月は連載の骨格を練るべきだったが、序章の初稿の締切は10日後に迫っていた。逃

          連載「建築におけるフィクションについての12章」あとがき 立石遼太郎