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(16)姐さんのひらりん、ちと帰国 〜 探せ! 懐かしのコピティアム


さて、姐さんのお一人さまちと帰国もいよいよ佳境に入ってまいりました。
これで終わらなきゃ、もう次の夏休みはすぐソコ。ぐずぐずしてるとどっかかがうずうずしてきちゃうから♪困っちゃうなぁ、なんてことにならないようにささっとイキたいもんですね。



だいぶ長居しちまった下町からようやく抜け出しまして、ギンギンギラギラお銀座で風もないのにブ〜ラブラしてみました。

ニッポンのシャンゼリゼと言えばココ。
銀座を東から西へ走る目抜き通り。
今日のコースは、銀座一丁目で地下鉄有楽町線を下車、幾つかの時計屋さんのショーウインドーを覗きながらブ〜ラブラ。
やっと来たのかっ、ウチにもメサイア! と半ば小躍りしたくなるような娘ちゃんの司令にて、三島の『豊饒の海』を教文館にて購入。
それから、あ、ちと買っとくか。と五郎ちゃんのGOLDEN BESTを山野楽器にて購入。


おかげでこんな替え歌できちゃいましたん♥

#手羽祭り2023夏の陣
もご参考に。

そして6さん、いつも歌っていただいてありがとうございますん♥
この場を借りてお礼申し上げだっ手羽。


元々、ザギンは姐さんの庭ですから今回もご挨拶のように軽〜くイキまっせ。

最近、国の登録有形文化財されたビヤホールや、

夕暮れ時になると誘われるガード下の呑み屋さんなんかもイイんですがね。
ザギンでシースーとはイキませんが、ここはザギンでブ〜ラブラ。

実は、今回いつになくノスタルジックな気分になっている姐さんです。
なぜって今年は、かつて数年滞在していたシンガポールからおフランスへ戻って10周年になるんです。
余りこだわってはいないんですけども、昨年日本一時帰国の際、外国人だけが買うことを許されているJRに乗り放題の『ジャパンレールパス』ってのを買おうと思いまして。一応海外長期滞在組は準外国人的扱いにしてもらえるんですよ。
ちなみに「マイナンバー」なんかもいつのこっちゃねん、位に全くナンバー行き届いていませんよ、準外国人なんですから。後回し、後回し。
だけどコレ、乗り鉄姐さんにはもってこいですし、日本人にしたらJRが乗り放題って、めっちゃお得な気分じゃないですか。日本人だけじゃなくってもちろん外国人にだってめっちゃお得な気分じゃないですか。
それが外国長期在住者にも適応されるってーのを小耳に挟んだ姐さん、去年おフランスの日系旅行代理店に問い合わせたんですよ。
そしたら、「購入には、日本大使館へ行っておフランスに10年以上滞在しているかどうかの証明書が必要です。」ってなお返事なんですよ。
ですから、聞きましたよ、日本大使館で。そのへんの対応は素早いですからね。電話口で即答です。「2022年現在のところ、姐さんの場合最終入国より9年経過ですので、証明書は発行できません。」と。

😑アウトーーー!!!

なんやねん! 使おうと思うときにはあかんねん。
という苦虫を噛まされておった姐さん。

逆に、あ〜、今年はあれから10年か〜...
なんだか色々思い出しちゃう。
海南鶏飯(ハイナンジーファン)も然り。

食べるの大スキ♥シンガポール人。その他のシンガポールのソウルフードと言えば朝食の定番、カヤトースト
カヤトーストとは?
地元でたくさん採れるパンダンリーフにココナッツミルク、卵、砂糖を加え作られたカヤジャムとバターをサンドした、炭火焼トースト。

で、パンダンリーフとは?
「東洋のバニラ」と言われる植物で、地元ではカヤジャムの他、シフォンケーキなどにも使用。


カヤジャム (アマゾンサイトより)


パンダンシフォンケーキ


姐さんのオススメ!
ロールされたクリームが仄かな塩味、
パンダンチーズロールケーキ


お求めはやっぱり地元チェーンの『ブンガワン・ソロ』で。空港店もあり。



そう言えばトウキョウに、シンガポールの老舗コーヒーショップチェーンが出店してるという噂を聞いたような気が。

探してみればこの通り。


1944年創業、来年80周年を迎える『ヤクンカヤトースト』は、あの小さいシンガポール国内に約70店。またアジアには10カ国約120店を展開する地元コピティアム。

コピティアムとは、シンガポールの伝統的コーヒーショップのこと。
コピはマレー語でコーヒーを、ティアムは中国福建語で店という意味。

シンガポールの伝統的コーヒーは、かな〜り深いローストが特徴。姐さんも行ってすぐの頃はこのコーヒー飲んでお腹痛くなる程。そこで欠かせないのがコンデンスミルクの注入。いわゆる練乳ってやつですね。この甘〜いので中和させる訳なんですが、コレが姐さんには合わなかった。
げ😝甘いコーヒーなんて飲めん。

じゃ、ブラックコーヒーに普通のミルク入れて。
「キャノラー。そんなのメニューにないからてきないよ。ドンワン、ドンワンラー。」
なんじゃとー!
だってグラスに入ったミルクがメニューにあるやんかー!
「ても姐さん、キャノラー。コーヒーにミルクは入れられない。メニューにないからてきないよ。ドンワン、ドンワンラー。」
もっぺん言うなー!
しかもフィーフィー語入ってるやんかー!

ちなみにドンワンは「Don't want」=欲しくない。
ヨーロピアン英語で言う「I don't wanna it.」。
そこに常尾語の「ラー」が付いて、「ドンワンラー」。
さ、これでみなさんもシングリッシュ、マスターできます。

問) 次の文をシングリッシュ訳しなさい。

      I can't do it.

カンタンですね。
答) Cannot Lah.  キャノラー!


シングリッシュはアジア人には文法的に聞き取り易いが、着いたばかりは流石にまだ話せんかった。飲まれるんよ、このシングリッシュって。

そんでもって隣りでシンガポール人が、
「なんや、この姐さん。ヨーロピアン英語話しよる、ガイジンかいな。」
ってな顔して見てるわな。
そ、ここではな、コーヒーのことを英語で『Coffee』とか言わんねんで。『コピ』って言うねん。

コピって言うのは通常、コンデンスミルク入り。
コピ・オー → ミルクなし・砂糖入り
コピ・シー → コンデンスミルクでない無糖練乳のエバミルク入り。
コピ・オー・コソン → ミルクなし、砂糖なし  =ブラック
コピ・グ・ユー → バター入り



どやっ☕

そしてその支店が我がニッポン、しかもトウキョウに2店もあると!


東京国際フォーラム店なら姐さんの通り道。
こりゃご挨拶に寄らせてもらわんと。
カヤジャムもそろそろ食べたい口になってたところ。

ちょうどランチタイム。
うわっ、エラいね〜。サラリーマンのみなさん、それぞれのお店の前で列作ってる!
列なんて無視、無視! おフランス人の中で生活していると、このオトナが大人しく列作ってる、って光景に驚かされます。

さ・て・と。姐さんの探しているシンガポール・スリング...じゃなくて、シンガポール・スタンド...どこじゃ?

あれ、ない。得意のそこら辺に居る人に聞く姐さん。
「シンガポール・コピティアム知りません?」
なぬ、誰も知らん!?

ぐるっとまわってめーっけ!
裏側にありました。お馴染みシンガポールの赤🇸🇬

がしかし誰も居らん...
ま、混み混みよりええわ、ってもうランチタイムだからですョ! 姐さん。

きっと朝早く朝食タイムは混んでるのかな。
とにかく定番メニュー、げっちん💪
姐さんは、コピ・シー、オッケーラー♥

一緒に来る半生卵にはお醤油と胡椒で味付け。
あはん♥
この卵、おフランス風にカヤトーストをちと付けてみれば、バタカヤ醤油味でノスタルジー。
なんてお手軽な小市民的贅沢よ!
いやいや気分はシンガポーリアン🇸🇬


本格的な暑さが始まる少し前の抜け渡る風。
ちょっぴり鄙びた昔ながらのコピティアム。
深いシワの刻まれた日に焼けた顔のアンクル。
高い位置からコピを注ぐ姿は、まるでアラブのミントティー。
フィルタにはコットンを使うのが地元流。
そのコットンが並ぶ姿は、まるでアンクルが履き古したくつ下と見分けがつがず、ふとよぎる不安...
いや〜、それはナイナイ、シンガポーリアンはくつ下なんて滅多に履かないから。いや、それだけに不安は募る...






とお腹もオッケーラーになったところで、本日何故ここへ来たのか、思い出してみましょ。

丸の内サラリーマンのお昼休みの風景ですね。
BGMには『ゴマすり行進曲』を。
https://youtu.be/9IyyYqUhmtA

今回は、ジャパニーズアート巡礼の旅になっております。
北斎の後は、こちらの「シン・浮世絵」を堪能だ。

場所はこちら、三菱一号館美術館。
三菱が1894年、丸の内に建設した初めての洋風事務所。
1968年に一度解体されたが、2010年に美術館として生まれ変わったそう。

そこで開催された、歌川国芳門下、兄弟弟子の歌川芳幾と、月岡芳年の二人展!

江戸期最後の浮世絵師と言われているこの二人。
兄弟子芳幾は、1855年安政の大地震の時の吉原の惨状の錦絵で有名に。

だけどここではきゃわゆいん
『与はなさけ浮名の横ぐし』(1860)にゃん🐱


そして弟弟子芳年は、血みどろ絵が多く「血まみれ芳年」というあだ名も。
そんな二人が競作した『英名二十八衆句』は無残絵としても有名。

『芳年武者无類 八幡太郎義家』(1886)
このしなり具合と構図がたまらん!
そして見よ、この月を。


無残絵とは名の通り画中に血が色鮮やかに描かれる絵のこと。武者絵などのヒーロー物も得意としていた二人。
特に芳年には、文豪芥川、谷崎、三島、そして江戸川乱歩までもがファンの名乗りを上げている。
姐さんも例に漏れず芳年ファン。
いやん♥


『藤原保昌 月下弄笛図』(1883)
哀愁のある風の流れと低姿勢の構えがニクい男っぷり。

しかも姐さんとの共通点は、「月」に対する思い入れ。「月岡」を名乗る芳年と、「ムーンサイクル」を名乗る姐さん。あはん♥
確かに彼の作品には月が多く描かれる。
おまけに『月百姿』という100枚連作まで存在する。

ひゃー、こりゃあ恐れ入谷の鬼子母神。
びっくり下谷の広徳寺。
驚き桃の木山椒の木。
あたりき車力は車引き。
その手は桑名の焼きハマグリと。
ついでにいっちゃおうかな。
見上げたモンだよ屋根屋のフンドシ。
粋なねえチャン立ちションベン。
信濃の蕎麦よりあたしゃあなたのそばがいい♥
ってなこと言われてその気になって...

ってこの辺で許してあげちゃうん。

館内に残された鉄骨階段にも、あはん♥
時代をカンじる姐さんですん。

たぶんここはまだ階段マニアの「階段が好き」さんも訪れていないはず😁



尚三菱一号館美術館は、現在リノベーションにつき2024年秋頃まで休館中💋

再開したらどうぞお訪ねくださいまし。

さ、これでやっと姐さんのちと帰国記事も一応終了。
と思ったら、あと一ヶ月もすればまた夏休みの一時帰国じゃないですかっ。
時の経つののナント早いことよ。


いやん♥








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