『』

『貴方が』2022.12.1


白い雪が貴方を切なくさせていますように
胸を通り抜ける風に気付いていますように
電車の窓から見えた枯れ木の並木道
一人で歩くには広すぎるね

分厚い灰色の雲 冬曇りの空
晴れ間が白く光る

会いたいが痛くて堪らない
あってしまえば終わりが来るのも恐いよ
それでも溢れる熱に火傷して
ずっとずっと泣いていた

ずっとずっと貴方が


いつか貴方が私をちゃんと壊してくれますように
人生投げ出してしまう程の愛が欲しいよ
願い事を数える冬の白んだ夕焼け
本当は全部どうでもいいの

世界のあれやこれに興味はなくて
ただ日々を知りたい

寂しくなくてもそばに居たい
いつかじゃなく今、どうしてもって思うよ
この夜を越えるため ただ貴方のことを
ずっとずっと想っていた


誕生日ケーキの蝋燭にかけた願い事
叶っていたかな
一生貴方を好きでいる証明がたとえできても
そばに居られる保証はない


会いたいが痛くて堪らない
それでも何度も何度だって想ってしまうよ
雪のように降り積もって溶けてくれるなら
こんな痛みもきっと知らないままで

逢いたいを繰り返すこの日々は
いつしか紡いでいた私の言葉と詩は
貴方は私の物語だ
ずっとずっと泣いていた

ずっとずっと貴方が






いつだったか、もう覚えていないけれど
気づけば彼を想う日々が私の人生を紡ぐ大切な糧になっていた。
「彼は私の物語なんだ。」と思った。

そんな気持ちを想い起して書いた詩。





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