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ラヴソングにほどかれて~FINLANDS編~


前回はaiko編でプレイリストを作りました。今回はFINLANDS編です。
元々一緒くたにしてオムニバスで作っていたんですが、私の中で溢れてくる恋愛ソングって本当にaikoとFINLANDSばかりで。お二方は愛を言語化する天才だなあと思いながら、もうそれならアーティストを絞って存分に愛を語ろうじゃあないかと。FINLANDSは知名度はそこまで高くないかもですが、私の中で一押しなので、是非。それでは始めます。




①Stranger/FINLANDS


FINLANDSでまず語るならこの楽曲だなと、迷わず。

喜んで失ってあげる
わたし失うことが得意なんだから
必ず守ってあげる
馬鹿みたいだ だって愛おしいんだもん
愛を訳に 許し合うなんてわたし達
はじめからいかれてるんだから

Stranger/FINLANDS

サビの「喜んで失ってあげる」という言葉に驚愕した一曲。愛を表すのに、伝えるのにこんな表現があるのか。貴方のためなら。その気持ちをいつだって想い起すことができるし、それが間違ってないと伝えてくれるのは、冬湖さんの歌だ。




②like like/FINLANDS


以前出した「主語など要らない」という記事はこの楽曲をきっかけとして書いたもの。


これからずっと思っていく
主語もなく 呟いた

like like/FINLANDS

あなたと眠ると痛くなるのは
笑える程の恋じゃないから
好きを訳して 誤魔化したりは
出来そうにないな

like like/FINLANDS


笑える程の恋じゃない。馬鹿みたいな感想だけど、本当にその通りだ。悩んだり、勝手に泣いたりして、それでも正直に「貴方が好き」としか、言えない。恋って、そんな感じだ。

この楽曲がリリースされたのが秋から冬にかけてくらいの頃の話だったから、この曲を聴くのは金木犀が咲いている頃が特に良い。好きです。




③キスより遠く/FINLANDS


前述したlike likeに続いてリリースされたシングル。この二曲は比較的最近配信された曲達です。


こころは閃いている
あなたにどうかしてしまうわたしは

こころが閃くまま
わたしをどうかしていて
あなたは

キスより遠く/FINLANDS

平熱の安全奪う人
逸らした視線探してしまうでしょう
今日も私は

キスより遠く/FINLANDS


like likeがバラードであったのに対してキスより遠くはうってかわって明るくポップな曲調なのが特徴。両方とも本当に素敵な曲だけれど、キスより遠くに描かれる愛はとびきり振り切っている感じが好き。だって、「わたしをどうかしていて」ですよ?最高すぎるなあ…(語彙力)
いつだって好きな人にはどうしようもなく揺さぶられてしまうんだから、抗おうとするなんて無粋で、もういっそ私のことずっとどうかしていてほしい。深く深く抱きしめてきた愛を瑞々しいメロディーと一緒に、聴いてみてください。





④恋の前/FINLANDS


このサムネイルの冬湖さん、横顔美人すぎやしませんか、、(というかそもそも冬湖さんはとてつもなく美人)

トラウマにもならない恋ならば意味はない

恋の前/FINLANDS


この楽曲は結婚詐欺をテーマ、モチーフとして書いたというお話を冬湖さんがされていたんだけれど、結婚詐欺にあっていなくともこの一行はずしんと刺さった。残ったもん勝ちだし、残したもん勝ち。例え物理的に離れてしまっても、記憶からはいなくなってあげないという狂気。でもこの感情って、いわば当たり前の狂気なんじゃあないかと思っている。




⑤ナイトハイ/FINLANDS


冬湖さんはどこか狂気的ともとれるような言葉や言い回しが光る人だというイメージが少しだけあるんだけれど、ナイトハイはとてもとても、優しい曲。


困って作ったわたしのジェスチャー
わかってくれたの あなたは
だから 今は答えなくした
あなたを わたしが 解っていよう

ナイトハイ/FINLANDS

美しいよな その柔い横顔に
なんて言えるだろう

ナイトハイ/FINLANDS

どんなことが起きても
あなたが与えてくれた日々が
私の名前だ

ナイトハイ/FINLANDS

今日も明日もあなたが
これから忘れる事は悲しみだけでいい
どんな夜もあなたがいたから
ひとりきりだって迷わないわ

ナイトハイ/FINLANDS


好きな歌詞が多すぎる。
あなたのおかげで強くなれた、だからわたしはあなたに優しさを余るほどあげるよ。そんな詩。
優しさって自分に余裕があったり、自身が強く在ることができているときにしかなかなか発揮しきれないというか、他人に渡す、贈ることって難しいと思うんだけれど、この曲を聴くと大切な彼に貰った強さを思い出すことができるし、早く会って抱きしめたいなと思う。





⑥Hello Tonight/FINLANDS


ハッピーエンドも泣いてしまうほど
わたしはあなたのものがいい

Hello Tonight/FINLANDS


この楽曲も「恋の前」と同じように一文のみで選んだんだけれど、この一文で十分だと思いませんか。
誰かとのハッピーエンドじゃ何の意味もない。ひとかけらも価値がなくて、ただ私はプロセスもエンドロールまでもがバッドトリップでも、どうしてもあなたのものがいい。不幸もあなたの世界のものなら、私は受け入れ抱きしめる。




⑦オーバーナイト/FINLANDS


夜に待つ夜に待つ
狂ったコードに名前をつけても
あんたの事しか歌えないしさ
つまんない

夜に待つ夜に待つ
狂ったコードに名前をつけたら
あんたの事だけうたえるでしょう

オーバーナイト/FINLANDS


寂しい夜、寂しい気持ちのままで「あんたの事しか歌えないしさ つまんない」が次第に「あんたの事だけうたえるでしょう」と夜を越えていく強さを持つ。歌詞を全て見ると他に女がいる男の人を想う歌詞なんだと思うんですが、女の中身など到底どうでもよく「あんた」とわたしの関係を歌っている感じが好きだったりします。
恨んだり怒ったりするわけではなく、少しの嘆きを経てあなたをうたいながら夜を越えるようになる。恋をする強さが、ここに在るような、そんな詩。





⑧Baby sugar/FINLANDS


従順なんて誓わずに
警告なんかに惑わずに
一つも狡くない恋を
ただ あなたとしたかった

忘れたくもなかったし
愛されたくて仕方がない
一つも狡くない恋を
ただ あなたとしたかった

Baby sugar/FINLANDS


駆け引きとか、損得勘定とか、そういうの全部抜きにして貴方と一つも狡くない恋がしたい。ただひたすら真っ直ぐに想う。それを恋だと、私にはそれしか言えないや、って。





⑨SHUTTLE/FINLANDS

最後にもう一曲だけ。最新リリースの曲です。


明日には丁度いい夜の話になるこのキスは
半ば愛で時にわたしの全てで
それでもあなたが世界じゃない

SHUTTLE/FINLANDS

ないものなんて何もないわ
上手な未来は わたし いらないの

SHUTTLE/FINLANDS


これまで紹介してきた楽曲のどれよりも、愛した強さを感じられる詩。

私にとってはいつも、いつでも彼が世界だったし、彼の世界に私が居た。けれど冬湖さんは
「それでもあなたが世界じゃない」と言う。
この一言は突き放すわけでも別れ離れていくわけでもなく、愛しているからこそあなたが世界じゃなくても生きていけるという強さなのだと思う。あるいは、あなたは世界じゃないけれど、それでも私はあなたが好きで、あなたと一緒にいたくて、だから「上手な未来は わたし いらないの」。

強くあたたかい詩、愛の表し方、伝え方は一辺倒ではないと私は冬湖さんの歌で何度だって知るんだろうな。





書いたなあ。よく書いた。三千字書きました。レポートなん?
なげえなあって思ってる人、絶対いるよね。私です。
冬湖さんは恋も勿論だけれど、特に愛を描く天才だなと思っていて。瑞々しい恋愛というよりかは、大切に抱き続けてきた愛する感情だったり、大切なひとにもらったあたたかく眩い強さだったりを書くのが本当に上手。素敵なひとだなあとどの曲を聴いても思います。
私は秋冬の寒くなった時期に聴くFINLANDSが大好きで、銀杏の並木道だったり枯れ木を見ながらFINLANDSの楽曲を聴いて、人恋しくなるのがもはや趣味です。風物詩みたいな感じ。去年の冬はFINLANDSばっかり聴いてたなあ。
他にも大好きな曲沢山あるんですが、特筆して聴いてほしい楽曲を選出しました。他にもね、好きな曲沢山あるよ。テレパシー、衛星、UTOPIA、勝手に思って、good by girl、USE。もう本当に、沢山。

もし聴いてくれたら、好きになってくれたら、いつか私に伝えてくれると嬉しいです。


プレイリストって大変だね、もう暫くはやらないだろうなあ、一旦これで、終わり。


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