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「田舎かっこいい生き方」を体現。地方だからこそ、やってみたいをカタチに|中川裕稀の言葉

週末インタビューの企画第5弾は
新潟県三条市にあるカフェレストラン
TREEのマネージャーを務める、
中川裕稀さんにお話を聞きました!

中川さんはTREEのマネージャーであり
ものづくりの会社の社員でもあり、
今月には個人事業主として
新たな事業を始めたという3つの肩書きを
持つパラレルワーカーなのです!

そんな中川さんの地方での働き方や
地元「燕三条」への思いを聞きました。

中川 裕稀(なかがわ ゆうき)
Twitterinstagram
1993年生まれ。新潟県三条市(旧・下田村)出身。音楽の専門学校を卒業後、燕三条のものづくりの企画開発などを手がける会社MGNET(マグネット)に入社。プロダクトマネージャーとして働く傍ら、カフェレストランTREEを幼なじみと一緒に立ち上げる。来月には個人事業として空き家を使った秘密基地スナックをオープン。2017年に結婚。「嫁の尻に敷かれすぎて、僕はまるでソファ」と言ってました。

①「東京より燕三条の方がおもしろくない!?」ものづくりに触れて大きく変わった地元への想い

学生時代は音楽の専門学校に通っていて、
ミュージシャンを目指していた中川さん。
「絶対にこんな田舎出て、東京に行く!」
という強い思いがあったそうです。

でも、ライブなどの音楽活動をするうちに
「自分より上の存在はたくさんいる…」
「東京に行っても自分じゃ勝てない」と思い、
いつしか音楽への熱は冷めたといいます。

音楽の道はあきらめたものの
「何か自分にしかできないことがしたい!」
と、悶々としていた就職活動期。

とはいえ何がしたいのかわからず、
「やりたいことが何もない」ことが
当時はつらかったといいます。

そんな時に出会ったのが
現在中川さんが勤めている会社
MGNETの社長、武田さんでした。

就活の講演会で武田さんの話を聞き、
燕三条にいながら東京の人と仕事をしたり
ものづくりをしながら音楽関係の仕事もしたり

その武田さんの働き方に魅せられ、
気づいた時には「働かせてください」と
声をかけに行ってたのだとか。

MGNET(マグネット)
金属製の名刺入れで有名な
燕三条のものづくりの企画開発などを
手がける会社で、そこで中川さんは
プロダクトマネージャーとして働いています。

働く中で、燕三条の職人の凄さや
「ものづくり」のかっこよさを肌で感じ、

「東京よりも燕三条の方がすごくてかっこいいのでは!?自分も燕三条に貢献できる存在になりたい。」

と思うようになりました。

自分は職人のようにひとつのことを
極めることはできないけど、
何か別のアプローチで燕三条に
新しい価値を作りたい!

そんな思いで、
中川さんは燕三条を盛り上げようと
自分にできることを考えるようになりました。

②「地方にいるならやらなきゃ損!」挑戦のハードルが低い田舎って最高!

MGNETで働きながら中川さんが始めたのが
燕三条の若者を集めるためのイベントです。

「FICTION」や「GAKUENSAI」という
音楽イベントを、友達と開催していました。

そんな中、三条市のシャッター商店街から
「商店街に若者の交流拠点になるような
場所を作ってほしい」
という話が出て、
地域の若い世代を集めることが得意な
中川さんに白羽の矢が立ったのです。

そこで、おさななじみのふたりを誘って
3人でTREEを立ち上げることになりました。

TREEは、商店街にあった再生古民家で
ハンガーガー屋・カフェ・ショップ
が併設されています。

キャンプ用品を使ったおしゃれな店内、
写真に映えるとにかく大きなハンバーガー。

カフェにはコンセントなどもあって
作業するにも充実したスペース。
こたつがある和室もカフェの一部で、
営業時間が23時までというのも
地元の若者にとってはうれしい環境です。

そんなTREEのコンセプトは
「やってみたいをカタチに」
燕三条の若い世代の挑戦を応援しています。

このコンセプトには、
今までイベントに挑戦したり
友達とお店を立ち上げたりなど
自分の「やってみたい」を実現してきた
中川さんだからこその思いが詰まっています。

「東京だったらライバルがいたり二番煎じになってしまうことも、ここ燕三条で初めてならそれだけで目立てるし、やってみればみんなが応援してくれる。地方ほど挑戦しやすい環境ってないと思う。」

地方っておいしい!
地方にいるならやらなきゃ損!

と、中川さんは熱く語ってくれました。

そんな思いから、
TREEではたくさんの若い世代の
「やってみたい」がカタチになっています。

例えば、
TREEのメニュー開発などをしている
スタッフの挑戦として、バレンタインに
お菓子を作るワークショップを企画したり…

ヨガインストラクターのヨガ教室を
お店の和室で開催したり。

中川さんのまわりでは、
日々たくさんの挑戦が生まれています。

③「"やってみたい"のブースターになりたい」若い世代の夢を後押しできる存在に

それぞれの「やってみたい」を共有すれば
さらなるアイデアが生まれたり
協力してくれる人が現れるのでは…?

そう気づいた中川さんは
トークイベントを企画しました。
その名も、やってみたいをやってみたお話

今年の1月から月に一度開催していて、
燕三条でやってみたいことをカタチにしてきた
若い世代
をゲストで招き、話を聞きます。

挑戦のハードルは高くないということを
教え合える場を作ることで、
若い世代の背中を押したいと考えています。

「たくさんの人を巻き込んで輪を広げることで、燕三条にいる若い世代の『やってみたい』にブーストをかけていきたいんです。」

やってみたいと思うその人のことを
成長させることはできないけれど、
「ねえねえ、意外とハードルないよ?」
ということは伝えられる。

それが自分の役目だと
中川さんは話していました。

④「燕三条にいけばやりたいことができると思ってほしい」外からも憧れられて、地元の人も誇れる街に

もちろん、自分の「やってみたい」にも
果敢に挑み続けている中川さん。
今月、個人事業主として
新たな事業を始めました。

2019年4月に、三条の「空き家」を使った
「秘密基地スナック」をオープンします。

「秘密基地スナック」とは
完全会員制のバーで、
お店の住所は公開しないんだそう。

知る人ぞ知るクローズドな空間で、
会員になれれば、月額1万円で
毎日飲み放題ができるとのこと。

訪れる人の間口が広いTREEとは対照的に
あえて「狭く深く繋がれるコミュニティ」
作ることで、燕三条を好きになってくれる人を
もっと増やしたいと考えました。

中川さんは、地域を好きになってもらうには
ただ「観光資源」があるだけじゃなくて
そこにいる地元の人と繋がれるコミュニティ
必要だと感じていました。

そこで、秘密基地スナックのような
濃密なコミュニティを作ることで、
県外や市外から燕三条に来た人にとっての
明確な居場所
を作ろうと考えたのです。

外から来る人が増えて、
燕三条に自然と人が増えれば、
副産物でいろいろなものが豊かになる。

たくさん人を呼び込んで
地元を盛り上げたいと考えています。

「燕三条にいけば自分のやりたいことができるって思ってもらいたい。『東京かっこいい』じゃなくて『燕三条かっこいい』と思ってもらえるように。県外の人からそう思ってもらえれば、地元の人たちは自分の街に誇りが持てる。誇れる街で、みんなが羽ばたける環境を作っていきたい。」


TREEマネージャー
そしてみんなのマネージャー、中川裕稀。

好きなことを、好きな人と、好きな街で。

「田舎かっこいい」働き方を自らが体現し、
「地方でも夢は叶う!」ということを、
これからも伝え続けます。


~あとがき~

ゆう子(中川さん)っていつも本当に楽しそうなんです。楽しそうすぎて羨ましい。その生き方に嫉妬してしまうレベル。働いてる時も遊んでる時も楽しそうだから、その垣根がわからない。「地方で生きるの楽しい!」を体現しているような人です。でも、実際はたくさんの苦労があると思います。みんなに見せないところでとっても努力してると思うんです。けど、そういうのを感じさせないくらい常にハッピーで全力で、志が高くて情熱的でかっこいいんです。
そもそもこのインタビュー企画を始めたきっかけをくれたのも、ゆう子でした。初めて会った時に「地方っておいしいんですよ!やりたいことなんでもできちゃう!髙林さんも何かやりたいことありませんか?一緒に出来ることあったらなんでも言ってください!」と言ってくれました。うれしかったなあ。そこでわたしも「せっかく新潟にいるなら何かしたい」って思えました。今までぼんやり考えてたけど周りの目がこわくてできなかったこと、でも「ゆう子みたいに応援してくれる人がいるならやってみようかな!」って思えて、背中を押してもらえたんです。「やってみたいけど勇気がなかったわたし」にとって救世主でした。やってみたらすごく楽しいことが増えたし、本当にゆう子には感謝しています。
大げさな言い方かもしれないけど、これからは「ゆう子がいるからこそ燕三条に行ってみたい・燕三条で暮らしたい」って思う人がすごく増えてくる気がしています。だってゆう子はいつも楽しいことしかしてないし、ゆう子自身がまた会いたくなるような面白くて変な人だから。笑 というかゆう子は、一般的に楽しくなさそうなことでも「楽しくしちゃう天才」なんだな。生粋のエンターテイナー!まだゆう子に会ったことがない人は是非会ってみてほしいです。わたしも中川ファンとして、来月からは秘密基地スナックにたくさん遊びに行かせてもらいます。これからもずっとよろしくね!

2019/03/23

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