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カレー屋夫婦が30万かけて本気の「本」を作ったよ!

7/9で、
カレーとごまどうふの店 石本商店は1周年!

この1周年の記念に、わたしたち夫婦は「本」を作りました。形としては、フォトエッセイ本。160ページにわたり、わたしたちが日頃感じたことなどが、100〜1000字で綴ってあります。

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《ここから買えます!》

実は初めての「グッズ販売」なので、超ドキドキ、そしてわくわく!してます。「そんなに売れないよなぁ」と弱気に300部しか刷らなかったけど、なんといま事前の予約販売だけで150冊売れてるんです。え、半分じゃん!!と、嬉しくて嬉しくて、調子に乗っちゃいそうです。

余ったら結婚式の引き出物にすればいいし、と思ってたけど「個人のカレー屋さんが作った幻の300冊」になったら最高だな!と思ったので、ちゃんと完売するように、がんばりたいと思ってきました!

●なんでカレー屋が「本」を?

なんで本を作ったかというと、もうその理由は「作ってみたかったから」という一言に尽きます。

わたしたちそもそも「紙の本」がすごく好きで、買うのも、読むのも、見るのも、すごく好きなんです。装丁が素敵なだけで買う本もあれば、作家さんが好きだからととにかく片っ端から集まるものもあれば、本棚に飾りたいからという理由で絵本を買ったり。「物」としての「本」が好きなんです。

なので、自分たちも、自分たちが惚れ惚れしちゃうような「最高の一冊」を作ってみたい、というのが始まりでした。

●雑誌にする予定から、路線変更!

実は、最初は「ZINE」にする予定でした。原価もおさえて、わたしがLightroom(編集ソフト)の扱い方を学んで、1から自分で何もかもやるつもりでいました。

でも、ある時ふみちゃん(夫)に言われました。「どうせやるなら、本気の作品を作りません?」いつだったかなぁ、年末に長野の温泉に行った帰り道、雪道の高速道路を走る車内で。「本気の作品作り」ものづくりをしたことがなかったわたしにとっては、なんだか「作品」という言葉に、胸が躍りました。

「そうしよう!」と賛成し、即、方向転換。ZINEじゃなくて、しっかり「本」と思ってもらえる、質感、厚み、サイズにしよう。最初は「月刊にいがた」と同じマガジンサイズにしようと思ってたけど、「本っぽさ」を出したかったので、単行本サイズに変更しました。

雑誌ぽくする気満々だったので「ポップとシック」というわたしたちのブランド?的な名前をつけて、(ちなみにこのフレーズの由来は、ポップな妻とシックな夫。笑)その名前のZINEを売ろうと思ってたけど、「本」となったら、この名前はテイストが違う。

「カレーと、ごまどうふと、夫婦と。」というちょいエモい&今っぽい(〜と、〜と、って量産されてますよね?笑)タイトルに変更しました。

写真も、これまで撮り溜めてた既存の写真を使うつもりだったけど、それもなしにして、1からプロのカメラマンさんに撮ってもらうことに。1月の雪シーズンから、4月の桜シーズン、4か月に渡って、「石本商店」や「カレー」「ごまどうふ」そして、わたしたち「夫婦」を撮ってもらいました。

一人のカメラマンさんに全部まるっとお願いしたことで、トーンも統一されたし、何よりそのカメラマンさんのレタッチが大好きで(おしゃレトロなの!)お店の雰囲気にもマッチしてたので、もうこの4ヶ月の撮影は全て大大大興奮でした!

デザインは、最初は全部自分でやろうとしてて「Lightroomおしえてください!泣」的なことをSNSでつぶやいたら、「こっちゃん!わたしLightroomとかの講師してるから、教えられるよ!」と声をかけてくれた友達がいたのです。女神。お話を聞いた結果、わたしがやるやり、お仕事としてお友達に任せるほうがいいのでは、、という当然のことに気づき、プロのデザイナーさんに編集をお任せすることになりました!本当にありがたいです。

ということで、
今回の本作りは、

●全体のディレクション&執筆:わたし
●企画&お金&執筆:ふみや(夫)
●撮影:はやとさん
●編集:なつみさん

という4人でのチームプレイとなりました!好きな人、好きな友達、とやるプロジェクトって、なんて素敵なんだ!!!とも思えた、良い経験でした。

●ほぼ赤字の製作費30万円

で、製作費なんですが、全体で「30万円」かかりました。最初は10万以内で抑える予定だったけれど、妥協せずにやったらこうなりました。もちろん、悔いはありません。

でもひとつマヌケだったのが、全体の原価計算をきちんとする前に、予約販売をスタートしちゃったので、適当に「1200円」で売り始めたんですね。で、300部しか刷ってないから、全部売れても、利益なんてほとんどなくて。笑 かかったお金を回収できた!くらいなんです。そう、ほとんど利益のないプロジェクトということになりました。笑

でも、でもでも、個人のカレー屋さんが「本気で本を作った」って、それだけで夢がある!と思ってます。超個人的な出版だけど、それがちゃんと売れたなら、自分たちを褒めていい!って思います。なのでお金はかかったけど、良いもの作れて、夢が叶ったのでOK!

それに、30万かけて「良い作品を作る」というのも、すごく良いです。広告や宣伝に繋がる、というのもあるけど、「本気で良いものを作る!」という心意気が、本業のカレーやごまどうふにも通ずると思うんですよね。「いつも本気なんだな」「良いものを作りたいんだな」っていうわたしたちの思想が、本を通して、伝わるかもしれないと思って。

それに、こんな、自分たち主導で、好きなように何かを形にできるのって、自営業ならではだと思います。会社員だったら、まず企画書書いて、終わったら報告書書かなきゃいけないじゃないですか?こんな自由度が高く、作りたいものを作れる、って、「個人商店」捨てたもんじゃないな、です。

なので、わたしたち夫婦は、これからも「30万かけた本気の作品作り」をやっていきたいなと思います。毎年できたらいいな、と思ってます。今年は本を作ったので、来年は服?かな?「トーフボーイ、カレーガール」というブランドで、服を作りたい。豆腐ボーイのふみやは白いTシャツかシャツか。カレーガールのわたしは、ターメリック色のワンピースか、カルダモン色のチュニックか?妄想するだけで楽しいですね。わくわくすることが大好きです。

とにかく「カレー屋」でたくさん遊びたいです。「本を作りたい!」という夢を叶えられたので、もう作れただけでも大満足です。協力してくれた皆さんに感謝。買ってくれてるみなさんにも、感謝!

店頭での販売は、7/9〜スタートです!
もちろん卸す先などはなく、笑
石本商店だけでの販売となります!(1冊1200円)

BASEからでも買えるので、よかったらぜひ!


さて。ここからの有料ページは
リアルなお金の話を書きました!記録として残します!

この記事は夫婦エッセイマガジン「カレーと、ごまどうふと、文章と。」のひとつです。水と土に妻が、月に夫が1000字以上の文章を書きます。月額290円。初月無料。ごまどうふ1こ(300円)と同じくらいの値段で、月10本ほどのエッセイが読めます!

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ごまどうふ1個(350円)とよりお安い価格で、月に7本以上の記事が読めます!

新潟でカレーとごまどうふの店を営む夫婦が、日々の気づきや、表じゃ書けない裏話などの「赤裸々エッセイ」を綴ります。

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