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名古屋【ジブリの大博覧会~ジブリパーク、開園まであと1年。~ GHIBLI EXPO】愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階)

会期:2021.07.17(土)- 2021.09.23(木・祝)
場所:愛知県美術館(愛知芸術文化センター10階)
休館日:7月19日(月)、8月2日(月)、16日(月)、9月6日(月)、21日(火)
開館時間:10:00~18:00
金曜は 20:00まで(入館は閉館30分前まで)
滞在時間:約1時間30分
作品規模:大規模
観覧料:一般 1,900円/高大生1,500円/小中生 1,000円/
障がい者割引/各券種の半額
※日時指定予約制
※一部公式HPより引用

この美術館までの行き方は下記をご覧ください。

楽しみにしていたジブリの大博覧会。
本当は去年に開催予定でしたが、
新型コロナで「大博覧会」は中止になり、代わりに「大じゃない博覧会」が開催されました。

そんな事もあり今回は待ち望んだ開催です。
8月と9月に2回行ってきました。
大ボリュームで、2回とも全て見きるのに1時間半もかかってしまいました…。
備忘録も兼ねて、お伝えします。

今回は写真撮影が全面的に禁止。
代わりに公式Twitterの写真を拝借します。
クリックすると見ることができます。

チケットをもぎる前からトトロがお出迎えしてくれます。

か、かわいい!これからお邪魔しますね、トトロ!

チケットを係の人に渡して入場。
平日なのに凄く混んでいました…さすがスタジオジブリ。
まずは「ジブリの幻燈楼」という大きなステンドグラスのオブジェ。

時間ごとに音楽が変わったり、光の当て方が変わって壁にうつるキャラクターや風景が変わっていきます。
ずっと観ていられますね…ミニチュア盤が家に欲しいなあ。

その先に現れたのは過去の映画ポスターの数々。
同じ映画でも沢山の種類のポスターが並び、ジブリの「映画の売り方」が説明されています。

【映画の宣伝の基本は「タイトル・キャッチコピー・ビジュアル」】とキャプションで示されています。
たしかに、ジブリ映画って内容はもちろんのこと、加えてその3つが印象に残っています。

「生きろ。」(もののけ姫/1997)
「このへんないきものは まだ日本にいるのです。たぶん。」(となりのトトロ/1988年)

などありますが、キャッチコピーが記憶に残っている映画ってそうそう無いかもしれません。 

 「少女の愛が奇跡を呼んだ」(ナウシカ/1984年)
 「ある日、少女が空から降ってきた…」(ラピュタ/1986年)

初期の数作品はキャッチでなく、記憶に残らないかも…という印象でしたが、
トトロあたりから徐々に印象に残るキャッチコピーになってになっているなと感じました。
のちのキャッチコピーに焦点を当てたコーナーにて、また記述いたします。

次は「プロデューサーの仕事」というコーナーに。
「もののけ姫」を題材に、原画や当時の資料を大量に展示してあります。

その資料によると、プロデューサーの仕事は主に4つ。

・制作(監督と企画書を書くことから始まり、スタッフィーリング、スケジュール管理といった映画制作)
・宣伝(キャッチコピーの提案、予告編テレビスポットなどの映像制作)
・配給(配給会社の決定)
・興行(上映スクリーンをどれだけ獲得できるか)

ジブリといえば監督の宮崎駿さんが思い浮かんで、プロデューサーの鈴木敏夫さんは正直何やってるんだろう…と思っていましたが、なるほど「仕掛け人」という感じですかね。

もののけ姫の企画書も展示してありました。主にこんな項目です。 

・題名
・カラービスタ(アスペクト比)
・観客対象
・時代設定
・企画意図
・解説

企画意図は思惑、解説は物語のあらすじといった所です。 

その他に

・シノプシス(あらすじ)
・ロケハン内容やスケジュールなど
・製作スケジュール
・脚本、絵コンテ、キャラクター、レイアウト

の展示もそのコーナーの展示にありました。
制作度合いのチェックもしており、他作品と比べて進行度合いが〜などのメモもありました。
全体のハンドリングをしているんですね。

次は、もののけ姫の宣伝に関する資料のコーナーです。

宣伝コンセプトの中でこんなメモが。

・誰に 小学校高学年〜50代 男女同等 
・従来以上にアダルト層の拡大が必要、サブでファミリー層
・何を伝えるか 宮崎駿の集大成
・表現 宣伝コピー

もののけ姫のターゲット層が知れるなんて、
裏側が見れた気がしてワクワクします。

その資料の中で、「宮崎駿最後の作品?」と書かれています。
ああ、昔からずーっと言ってるんだな、と笑ってしまいました。

ティザー(広義ではある要素を顧客に明らかにしないことによって注意をひこうとする商業広告の一手法・Wikipediaから)
や、チラシ案の展示がありました。

どのように宣伝するかに関しては、

東宝の制作宣伝、制作宣伝、書店フェア、特別番組など日テレのパブリシティ、読売との特別協力、講談社などの試写会タイアップ、デパートイベント、全国キャンペーン、全マスコミによるパブリシティ

これを全部仕掛けるなんて、ものすごい仕事量…。
スケジュール一覧もありましたが、分刻みのみっちみちのスケジュールになっていました。

また、キャッチコピーの案が並べられてましたが、展示されているものだけで20種類以上。

キャッチコピーの役割としては、

①作品の思想を表現し
②集客をうながす

と記されています。
「不安を抱える現代人」に向けた言葉を、との考えだったそうです。

ジブリ作品のキャッチコピーを数多く考えてきた、糸井重里と鈴木敏夫さんとのFAXのやりとりがそのまま飾られていました。

その中に、

作品のラストまでを予感させるコピー
「おちこんだりもしたけれど、私はげんきです。」(魔女の宅急便/1989年)
「このへんな生き物は、まだ日本にいるのです。たぶん。」

と記述されているFAXを発見しました。
前例に基づいてキャッチコピーをつけようと模索していたようです。よほど悩んでたんですね…。

そんな中で付けられた言葉が

「生きろ。」

重くて深い3文字です…。

もののけ姫が題材になったのはここまで。
あとは軽く他作品の資料が飾られていました。

仕掛け人の仕掛ける量が凄まじいと記述しましたが、本格的に色んな企業とのタイアップが始まったのは「天空の城ラピュタ」から。初期からやっているんですね…。

気になったのは、「ハウルの動く城」が公開延期になっていること。制作の進行度合いで延期になったそうです。
某サカナクションもそんな事よくありますね。

それから、紅の豚のキャッチコピーでポルコの事を「豚氏」と呼んでいたのが、キャラクターにすごく愛着を持っているんだなと感じ取れます。

新聞の映画宣伝欄一覧の展示もありました。
新聞?ふーん。って思うと思いますが、実はすごく力が入った宣伝をしているんです。新聞の宣伝一覧は一冊の本にもなっています。気になった方は覗いてみてください。

制作裏話は一通り終わり、今度はジオラマやグッズの紹介です。

この展示の中にあった、「となりのトトロの設定」というのが面白かったです。

時代設定と場所
昭和20ねん末、まだ自然のいっぱい残っていた東京の郊外、宮崎駿の子供時代高度経済成長を迎える前、所沢(宮崎駿の現住所)

なるほど、あれは当時宮崎駿さんが住んでいた所沢をイメージしていたんですね。

その他、内容、テーマ、作り手、気になる言葉、その宣伝コピー
が書かれていましたが、その中でも

過去の名作をあえて当てはめてみるとET

え、あれETだったの…?考えたことなかったです。笑

王蟲の模型もあります。

また、「スタジオジブリ空とぶ機械達展」というコーナーもあり、漫画チックにに空を飛ぶ生き物について解説してあり、飛行機の絵コンテなども展示してあります。

たしかに、風立ちぬをはじめ、魔女の宅急便、天空の城ラピュタなど、物語中に空を飛ぶシーンって多いですね。

ジブリ社の歴史写真や、「ネコバスアトリエ」という参加型のコーナーも。お子さんが楽しめそうです。

最後に、一年後に出来るジブリパークの模型の展示。

めちゃめちゃ楽しみです!早く行きたい…。

限定グッズもありました。

実はこちら、来場者は1週間限定でネットショップでも買えました。入場する際に貰ったパスワードを入れれば、期限付きで購入できる仕組みです。

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会場の外にネコバスが。ここの部分だけ写真撮影が可能でした。
今回は展示が終わってからの記載になりましたが、備忘録として記入いたしました。

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