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noteを書く力は、50代になっても向上し続ける

人の知能には、歳を重ねるとともに衰える知能だけでなく、実は衰えず向上し続ける知能もある。

前者は「流動性知能」といい、たとえば新しい機器の使い方を覚えるとか、新しい物事を早くインプットしたり瞬時に記憶を引き戻すといった、記憶力・処理速度などを指す知能だ。

それに対して、後者は「結晶性知性」といい、たとえば課題を解決するための方法を考えるといった、得点化して測ることの難しい、知恵や知識、経験などを指す知能である。

流動性知能のピークは20代であるとされている一方で、結晶性知能は50代半ばまで上昇し、その後も高く維持されることがわかっている。

では結晶性知能とは、どうやって測られるのか?

これが面白くて、実は「語彙力」によって測られるのだそうだ。

つまり、どれだけ知識があるか、知恵があるか、経験が豊富かといった能力を規定するのは、

どれだけ暗記ができるかとか、どれだけ問いに対して決められた正解を導き出せるかではなく、

「どれくらいボキャブラリーが豊富か」
なのである。

そしてつまり、歳をとっても長く維持される機能とは、英語の4技能でいうリーディングやリスニングではなくて、ライティングやスピーキングの能力なのである。

「noteを書く」という行為は、このうちライティングにあたる。

ということは、noteを書く能力は、歳を重ねても長く維持され続けるし、いくつになっても向上させていくことのできるスキルなのである。

たしかに、人生の晩年になってもなお文章を書き続ける人は多い。

いやむしろ、「文章を書く」という行為に関しては、20代よりも50代、60代になってからの方が、よりボキャブラリーに富んだ読みやすい文章を書くことができるのかもしれない。

生涯をかけて著してきた数ある著書のなかで、晩年に書いたものが一番ヒットしたり、有名になるケースも稀ではない。

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一般に、「人間のすべてのピークは20代である」と認識されている。

人生という時間軸のなかで、20代が一番体力があり、一番吸収力があり、一番能力が高く、一番幸せな時期であると。

たしかにこの中には正解もある。
しかしそれは、体力くらいだろう。

いや体力ですら、場合によっては筋トレ等を行うことで、歳をとっても維持・向上し続けることができるかもしれない。

能力に関しては前述のように、歳を重ねるとともに衰える知能と、衰えず長く維持される知能があり、「能力は加齢とともに衰える」とは一概には言えない。

また、私が他のnoteでもよく書いているように、不思議だが、人の幸福度は歳を重ねるとともに上がっていく。

物理的・心理的な豊かさが反比例する ということ。

これが人間という生物の面白さだと私は思う。

「高齢者の知恵袋」といわれるように、長く生きる人ほど知恵があるとされる理由は、

歳を重ねることは同時に何かを失うことであり、それを乗り越え適応する過程のなかで、人は知恵を獲得していくからなのかもしれない。

つまり「喪失」とは、
常に「獲得」と隣り合わせなのである。


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