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腰椎椎間関節痛の基礎

【introduction】

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腰痛の中で非特異的腰痛が85%と言われていますが(⬆️の図)、2016年に発表されたHidenori Suzuki : Diagnosis and Characters of Non-Specific Low Back Pain in Japan: The Yamaguchi Low Back Pain Study.では非特異的腰痛は22%で残りの78%は特異的腰痛として鑑別が可能という内容が発表されました(⬇️の図)!

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 これは今までの原因不明な部分が多いとされてきた腰痛に対して激震が走る内容でした。鑑別の方法として論文では最終的に注射の効果(injection test)による鑑別を行っています。

 私は理学療法士なので注射は打てませんが、動作時痛や整形外科的テストの結果、圧痛所見などから腰痛の鑑別がある程度可能と考えています。

 今回の記事では、その中でも臨床で多く遭遇する『腰椎椎間関節痛』について考えていきたいと思います。

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 椎間関節痛はL1〜S1までの間の椎体をつなぐ関節で、各椎間関節で痛みが出現する部位が異なります。⬆️の図は、椎間関節内に造影剤を打った場合どこに痛みが出現するか?を示しています。L1/2では①の部分にしか痛みが出現しませんが、L5/S1では①〜⑤までの広い範囲で痛みが出現します。
 この痛みを理解する上で、椎間関節の解剖学、運動学の知識が必要不可欠になります。以下に、椎間関節の解剖学と運動学について記載してあります。

【本記事の内容】

・椎間関節の運動学
椎間関節にはどんな動きの特徴があり、痛みとどう関係してくるかを説明します。
・椎間関節周囲の解剖学
椎間関節痛に関係してくる解剖を説明します。


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