おはる

主に読書感想です。

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最近の記事

【読書記録】2024年3月

桜の季節になりましたね!すでに終わりかけではありますが、春はワクワクします。 今回は3月の読書記録です。 1冊目:まさきとしか『彼女が最後に見たものは』あらすじ(文庫版裏表紙より引用) シリーズ第二弾です。まさきとしかさんの著書も3冊目の読了です。 別々の事件が徐々に繋がりを見せていく過程が面白いです。 被害者はホームレスとして人生を終えたけれど、そんな彼女は不幸だったのか。それが紐解かれていく。 私には彼女が不幸だとは思えなかった。自分が手を差し伸べた子どもに再び会

    • 【読書記録】2024年2月

      3月もあっという間に半ばになってしまいました。気温の変動についていけず、とうとう風邪をこじらせました…… 1冊目:原田ひ香『まずはこれ食べて』あらすじ(文庫版裏表紙より引用) ほのぼのとした仕事に疲れたアラサー会社員たちを家政婦が料理の力で癒していく話かと思いきや…… 話が進むにつれてミステリー要素が出てきて面白かったです。 「ぐらんま」の社員たちに共通するかつての「仲間」。その人物に対するそれぞれの印象は全然違っていました。それが紐解かれたときに、かつての「仲間」との

      • 【読書記録】2024年1月

        あっという間に2月も半ばに入りました。 雪が降って寒かったり、急に暖かかったり、身体がついて行かないです。しんどい……!! 1冊目:三日市零『復讐は合法的に』あらすじ(文庫版裏表紙より引用) 私好みな物語でした。 合法的な復讐ってテーマとして凄く魅力的ですよね。 現実にエリスのような人が目の前に現れたら藁にも縋る思いで頼る人はきっと多いのではないかと思います。 復讐を依頼するわけじゃなくても美しい女性を演じられる男性……一度お目にかかりたいものです。 テンポよく楽しん

        • 【読書記録】2023年12月

          新年明けましておめでとうございます。 2023年12月の読書記録です。 1冊目:アンドレイ・クルコフ『ペンギンの憂鬱』あらすじ(単行本そで部分より引用) こちらの単行本は発行されたのが2004年9月30日です。 2023年12月現在、キエフはキーウと表記されますが、ここで感想を書く際には本書本文に基づきキエフと書かせていただきます。ご了承ください。 この物語は掴みどころのない不穏さに満ちています。「敵はどこだ?」と当たりを見回したくなる感じです。 ヴィクトルが飼ってい

        【読書記録】2024年3月

          【読書記録】2023年11月

          師走ですね!今年も残り2週間です。今回は11月の読書記録です。 1冊目:児玉雨子『##NAME##』単行本なのであらすじは省略します。 第169回芥川賞候補作の中の一つです。 小~中学生の頃にジュニアアイドルをしていた主人公のせつな。大学生になったあともジュニアアイドルだった過去がついて回ってしまう。 アイドルである本人たちは悪いことをしていたわけではない。悪いのは子どもの憧れや夢を性的なものとして搾取してきた周りの大人たち。それなのに本人たちが後ろめたい過去としてそ

          【読書記録】2023年11月

          【観劇感想】The Great Getsby 2023

          2023年11月27日㈪ 12:00開演のThe Great Getsby 2023 Classicチーム の公演を観てきました。今回はそちらの感想です。 思いついたことをざっくばらんに箇条書きにしていきます。あんまり内容(ストーリー)には触れません。内容に関する感想を書けるほどの語彙力も理解力も無いので……。 感想 ・「ようこそ、ギャツビー邸へ」と劇場に迎い入れてもらえる これは良い。観客もギャツビー邸のパーティ参加者なんだなあ……と思える。 観客がパーティ参加者とい

          【観劇感想】The Great Getsby 2023

          【読書記録】2023年10月

          気温の変動が大きすぎて体調を崩しそうです……。今回は10月分の読書記録です。 1冊目:朝井リョウ『正欲』あらすじ(文庫版裏表紙より引用) 稲垣吾郎さんと新垣結衣さんで映画化しましたね。そちらの原作小説です。 夏月と佳道、同じ秘密を共有する二人の関係性が好きでした。世間体をうまく誤魔化すための関係のようでいて、徐々に信頼関係を築いていく様子が良かったです。 夏月にしても佳道にしても「いなくならないから」と伝えたい相手になっていて、この先二人の未来が真っ暗ではないんだなと思

          【読書記録】2023年10月

          【読書記録】2023年9月

          少しずつ寒くなってきましたが、思い出したかのように暑くなったりして、体が全く落ち着きませんね……。 9月の読書記録にまいります。 1冊目:小池一夫『人を惹きつける技術』あらすじ的なものは特になかったので省略します。 小池一夫さんの著書は初めて読みましたが、とても読みやすいし、内容も興味深かったです。 物語の主人公を如何に魅力的にさせるか。この本では漫画におけるキャラクターの在り方という感じでしたが、小説などでも同じことが言えるな、と思いました。 一時創作する方は参考にな

          【読書記録】2023年9月

          【読書記録】2023年8月

          9月も半ばですが、一向に涼しくなった気がしませんね。日が短くなってるから秋っぽいといえばそうなのですが…… では、8月の読書記録です。 1冊目:松素めぐり『保健室経由、かねやま本館。〈6〉』単行本なのであらすじは省略します。 シリーズ6冊目です。 主人公と同時期にかねやま本館に訪れる中学生は大体主人公と離れた他県に住んでいることが当たり前で、同時に近所の中学生を呼べないシステムでもあるのかと思っていました。 しかし、今回中学生の行動範囲で会える距離に住んでいました。単純に

          【読書記録】2023年8月

          【読書記録】2023年7月

          毎日暑くてグッタリしています。早速、7月の読了本の紹介です。7月は10冊読んだので駆け足でいきます。 1ー2冊目:綿矢りさ『生のみ生のままで〈上〉〈下〉』あらすじ(文庫版裏表紙より引用) すごい情熱的かつ官能的な小説だった。 前半の彩夏から逢衣への情熱も後半の逢衣から彩夏の情熱も熱かった。 好きなままに引き裂かれたとして、会うことはおろか連絡を取ることも出来ず、逢衣のように7年も気持ちを途切れさせずにいられるだろうか。 私には出来ない芸当だなあ。 3冊目:斜線堂有紀『廃

          【読書記録】2023年7月

          【読書記録】2023年6月

          もう7月!……も、終わりかけてますが! 6月の読書記録です。 1冊目:松井玲奈『累々』あらすじ(文庫版裏表紙より引用) 上記のあらすじを読んで勝手にそれぞれが独立した恋愛小説なんだと思い込んで読んでいた。読み進めると徐々に紐解かれるある女性の姿。 人間の多面的な部分が凄くわかりやすく描かれていると思った。自分が見てる「その人」は一部分でしかない、というのを知らしめてくる。 人はみんな絶妙なバランスで「自分」を維持しているんだろうな。 それにしても松井玲奈ちゃんの才能

          【読書記録】2023年6月

          【読書記録】2023年5月

          2023年もあっという間に6月になってしまいました。 早速、5月に読了した本の感想を書いていきます。 1冊目:石井光太『ルポ 誰が国語力を殺すのか』単行本なのであらすじはありませんが、帯の紹介文を引用します。 今を生きる子供たちの国語力の低下に焦点を当てたこちらの本。 日本は識字率がほぼ100%と言われています。そんな中で「国語力とは?」と思い手に取りました。 この本で言われているのは読み書きだけの話ではなく、読解力・思考力・表現力などを含めた総合的な国語力でした。 こ

          【読書記録】2023年5月

          【読書記録】2023年4月

          あっという間に5月も中旬です。早速、4月の読書記録にまいります。 1冊目:綾辻行人『十角館の殺人〈新装改訂版〉』あらすじ(文庫版裏表紙より引用) 言わずと知れたミステリー小説ですね。綾辻作品を読んだことがなくて、手始めに館シリーズを読んでみることにしました。 その場にいる人々が皆殺しされるミステリーはほとんど読んだことがないので、新鮮で面白かったです。犯人の行動力が凄い。よく頑張った。 この作品の感想でよく言われている「ある一文」を読んだときには自然に「マジか……」と

          【読書記録】2023年4月

          暴太郎戦隊ドンブラザーズFLT【札幌公演】

          2023年4月16日㈰、暴太郎戦隊ドンブラザーズのファイナルライブツアー札幌公演 午前の部を見てきました。 じごくさいばんのネタバレも含みますので、これからFLTを見に行く予定の方はご注意ください。 当日の流れ当日は9:30開場、10:30開演。会場内の掲示では午前の部の終了予定時刻は12:05とのことでした。 私は9:30過ぎには会場のhitaruに着きました。その時点で入場するのにつづら折り一つ分の列ができていました。10分ほど並んで入場。hitaruでは入場してす

          暴太郎戦隊ドンブラザーズFLT【札幌公演】

          【読書記録】2023年3月

          時間というのはあっという間に過ぎていきますね。もうGWがすぐそこまで!! 1冊目:山尾悠子『ラピスラズリ』単行本を読んだため、あらすじはありませんでした。省略します。 友人との読書会の課題図書でした。わかるようでわからない物語だった。難しかったです。 ストーリーは3章の【竈の秋】が一番想像しやすかったけど、登場人物が多く視点がくるくる変わるのと、時系列が行ったり来たりするから混乱するのよね。登場人物はメモしながら読んだけど、そうしてやっと読めるって感じでした。 冬眠す

          【読書記録】2023年3月

          【読書記録】2023年2月

          3月も中旬になってしまいました……!! 2月の読書記録です。 1冊目:柚木麻子『終点のあの子』あらすじ(文庫版裏表紙より引用) 柚木さんの作品は過去に『ランチのアッコちゃん』『3時のアッコちゃん』『伊藤くん A to E』を読みました。伊藤くん~は読みながら苛立ったのを覚えています。アッコちゃんシリーズは元気になれるので好きです。 そして、今回読んだこちら。短編連作集です。 全部で4篇収録されていて、1つ目の「フォーゲットミー、ノットブルー」を読んでいてザラザラとした気

          【読書記録】2023年2月