【読書記録】2023年5月

2023年もあっという間に6月になってしまいました。
早速、5月に読了した本の感想を書いていきます。

1冊目:石井光太『ルポ 誰が国語力を殺すのか』

単行本なのであらすじはありませんが、帯の紹介文を引用します。

子供たちの言葉を奪う社会の病理と国語力再生の最前線を描く渾身のルポ!

今を生きる子供たちの国語力の低下に焦点を当てたこちらの本。
日本は識字率がほぼ100%と言われています。そんな中で「国語力とは?」と思い手に取りました。
この本で言われているのは読み書きだけの話ではなく、読解力・思考力・表現力などを含めた総合的な国語力でした。

この本では学校や家庭、SNSなど国語力低下の原因となっている可能性があるものを様々なエピソードを交えて紹介しています。最後まで読んでみて、国語力低下は家庭の影響が大きいかなあ、と個人的には思いました。



2冊目:米澤穂信『Iの悲劇』

あらすじ(文庫版裏表紙より引用)

無人になって6年が過ぎた山間の集落・簑石を再生させるプロジェクトが市長の肝いりで始動した。市役所の「甦り課」で移住者たちの支援を担当することになった万願寺だが、課長の西野も新人の観山もやる気なし。しかも、集まった住人たちは、次々とトラブルに見舞われ、一人また一人と簑石を去って行き……。

前途多難ながらも前向きに簑石を復活させようと取り組んでいたというのに、あの結末はとても切ない。

でも、交通の便も悪く、住民の生活を支える店もない、冬には雪も降り積もる……計算しなくても赤字だとわかる土地をあの結末に向かうようにしなければならない理由もとてもわかる。

いつだって徒労という損をするのは現場の人間なんだよなあ……。



3冊目:小林直子『お金をかけずにシックなおしゃれ』

あらすじ(本体そでより引用)

チープシックとは、安いものだけを買い続けることではありません。重要なのは、お金を賢く使うこと、「着る服がない」という状態を脱し、ワードローブの稼働率を上げること。

クローゼットやタンスには沢山の服があるはずなのに「いま着たい服がない」という風に思ったことがある人は沢山いると思います。その状況を脱することを目的とした本でした。

購入した服をお気に入りのまま着続けるためには、購入前に自分の好き嫌いや体形をしっかりと把握することが大切みたいです。
あんまり把握しきれていないので、自分自身と向き合って、好みや嫌いなもの自分自身の体形を知ろうと思いました。


4冊目:篠田桃紅『これでおしまい』

単行本なのであらすじ等ないので省略します。

篠田さんの生前最後の本です。今まで篠田さんの著書を3冊ほど読んでいますが、こちらの本も良かったです。

篠田さんが語る「独り」には寂しさを感じることがなく、強さと自由を感じることができて好きです。

ことば篇には沢山の心強いことばが溢れていて、しんどくなったらこの本に力を貰おうと思いました。



5冊目:フランシス・ホジソン・バーネット『秘密の花園』

あらすじ(文庫版裏表紙より引用)

インドで両親を亡くし、イギリスに住む親戚に引き取られたメアリ。広い屋敷のなかで一人ぼっちの彼女は、庭を散策するうちに、ひょんなことから鍵を手に入れ、世話係のマーサの弟、ディコンと一緒に、その庭の手入れを始めることに。さらに屋敷内で存在が隠されていたいとこのコリンも加わり、庭の再生に熱中していく。3人が体験した奇跡とは――。世界中で愛される、児童文学の最高傑作。

角川文庫で出版された訳は羽田詩津子さんのものを読みました。

みずみずしい果物を食べているような甘酸っぱくて爽やかな物語でした。悪者が一切出てこないし、嫌な展開にもならず、読後感が最高でした。

普段不穏な雰囲気の小説を読むことが多いので、幸せな雰囲気が続いていると「このあとに何かあるのでは……?」と勘ぐってしまう悪い癖。でも、大きなトラブルもなく、あったのはメアリとコリンの喧嘩くらいだったのでホッとしました。

読んで良かった。



6冊目:吉川康雄『生まれつき美人に見せる』

単行本なのであらすじは省略します。

プロのメイクアップアーティストの方が書いたメイク術の本。とにかく保湿して艶を出すことを重視している方だった。

所々に「男はこういうのが好きです」というような文章があり、メイクを異性ウケのためにしている女性ばかりじゃないよなあ……と気になってしまった。
でも、メイク術は参考になることも多々あったので、私でもマネできる部分は実践してます。



7冊目:相沢沙呼『medium 霊媒探偵城塚翡翠』

あらすじ(文庫版裏表紙より引用)

死者が視える霊媒・城塚翡翠と、推理作家・香月史郎。心霊と論理を組み合わせ真実を導き出す二人は、世間を騒がす連続死体遺棄事件に立ち向かう。証拠を残さない連続殺人鬼に辿り着けるのはもはや翡翠の持つ超常の力だけ。だが、その魔手は彼女へと迫り――。

先にドラマを見てしまっていたので展開はわかっていました。
ドラマはドラマですごく好みだったのですが、ドラマより先にこっちを読みたかった……!!絶対に気持ちよく騙されたと思うんですよね。ちょっと悔しい。

原作小説は香月史郎目線が多いため、香月がどんな風に翡翠を見ていたかがよくわかって、ドラマよりも変態っぽく感じました。

面白かったので倒叙集以降の作品も読みたいです。



8冊目:佐藤健、神木隆之介『みやぎから、』


単行本のためあらすじはありませんが、帯から引用します。

数々の出会いから見えてくる、宮城・東北のいま。さあ、二人と一緒に、知ることから始まる新しい旅へ。

東日本大震災から10年を迎えた2021年夏。俳優の佐藤健さんと神木隆之介さんが宮城を訪れ、宮城県の「いま」を伝えてくれた本です。

この本を読んで、次に宮城に行くときには「絶対に行ってみよう」という場所が増えました。

彼らが震災から間もない時期に宮城に行っていたことをこの本で初めて知りました。



9冊目:大前粟生『おもろい以外いらんねん』

単行本のためあらすじは省略します。

2021年末の読書芸人で紹介されていて、翌年1月半ばくらいに図書館で予約してから1年半ほど待ってやっと借りることができました。

私には文章が合わなくて、久しぶりに脱落するかと思いましたが分量的にはさほど多くなかったので何とか読了することができました。

誰が何を言ってるかわからないように書いてる小説って苦手だな、という感想です。



おわりに

5月の読了は9冊でした。そのなかで6冊は積読で大分減らしたはずなのに性懲りもなく軽率に本を買ってしまったので積読はあと29冊です。

諸事情で6月は読書が捗らなそう。でも新しく本を買う諸々の余裕もないので積読が増えることもなさそう。

今月もマイペースに。

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