【読書記録】2023年10月
気温の変動が大きすぎて体調を崩しそうです……。今回は10月分の読書記録です。
1冊目:朝井リョウ『正欲』
あらすじ(文庫版裏表紙より引用)
稲垣吾郎さんと新垣結衣さんで映画化しましたね。そちらの原作小説です。
夏月と佳道、同じ秘密を共有する二人の関係性が好きでした。世間体をうまく誤魔化すための関係のようでいて、徐々に信頼関係を築いていく様子が良かったです。
夏月にしても佳道にしても「いなくならないから」と伝えたい相手になっていて、この先二人の未来が真っ暗ではないんだなと思わせてくれました。
2冊目:齊藤彩『母という呪縛 娘という牢獄』
あらすじ(単行本帯より引用)
「しんどいなあ」と思いながら読了しました。
娘は実の母親を手にかけ、最終的には加害者になってしまったけれど、彼女の人生の大半は母親が加害者で彼女が被害者のように思えました。
犯罪に手を染めることは許されません。しかし、司法で裁くことのできない被害を訴えるにはどうしたらいいのでしょう。
加害者が絶対的に悪いとは言い切れない事件だと思いました。
3冊目:山本幸久『カイシャデイズ』
あらすじ(文庫版裏表紙より引用)
大好きな山本幸久さんの小説です。
こちらはお仕事小説のようでいて、人情小説っぽさもあります。
「あの人から買いたい」「あの人と一緒に仕事がしたい」など、仕事は人柄で繋がることもありますよね。それを存分に感じることができる小説だなあ、と思います。
同じ会社の社員たちを描く短編連作集なのですが、私はその中でも特に統括室長の大屋さんのお話が好きでした。会社の古株。口うるささで距離を置かれることもあるお局的な存在。でも、絶対に居なければならない人。頼りになるその姿がカッコいいなあと思いました。
4冊目:町田そのこ『コンビニ兄弟〈3〉』
あらすじ(文庫版裏表紙より引用)
大好きなコンビニ兄弟シリーズの最新刊です。今回もめちゃくちゃ面白かったし、涙腺は刺激されるし、感情が忙しかったです。
2巻で不穏な雰囲気を纏った女性の正体がついに判明します。……が、悪人じゃなくて本当に良かった。ツギが愛する人を裏切るようなダメ男じゃなくて良かった。
佳織と宝の話は、共感と羨ましさが凄かった。私も知らない土地に引っ越して5か月だけど相変わらず話し相手は夫くらい。宝と出会えた佳織が羨ましくなってしまった。
次の巻も楽しみだなあ。いつか門司港に聖地巡礼しに行きたい。
おわりに
10月は4冊の読了でした。4冊とも積読でした。
積読は残り16冊+αです。+αには昔ハマったラノベ全巻等が含まれます。性懲りもなく本を買ってしまうのは悪い癖です。
ラノベといえば先日埼玉県所沢市にある角川武蔵野ミュージアムに行きました。
マンガラノベ図書館が最高でした。「あんまりラノベって読んでこなかったなあ」とか思っていたのですが、棚を見て歩いていたらちらほらと「これ読んだことがあるな……?」というタイトルと再会することができました。内容はほとんど覚えていませんが、私の青春の1ページがそこにありました。
また行きたい施設です。
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