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13歳の娘から教えてもらった事が支援の原点に立ち返るきっかけになった


発達のクラスメイトと娘のことに付いて
私が想う事を書きたいと思います。
もしかしたらズレてるのかも知れませんが
そのまま書きます。


娘のクラスには
入学当時から娘が
『ちょっと変わってるんだよね』と言うSちゃんが
いました。
小学校は違うのですが
直ぐに娘と仲良くなったようで
娘曰く『すぐ抱き着いてくるんだよねー』と。

娘は
以前も書いたかなと思うのですが
いわゆる余り女子女子するのが好きではありません。
決まったグループに居るのも苦手だったり
表面的には仲良くても
その子が居なくなったら悪口陰口が嫌いで
そんな事なら1人で本を読んでいたり
絵を描いている方が楽しいと言う性格です。
それでも仲の良い子も居るのですけど( ´ ▽ ` )

Sちゃんはいつも遅刻してくるんだとかで
昼間の授業中も寝てるんだそうです。
それで授業に追いつけていないみたいで
娘が休み時間に数学を見たり・・・。

娘は色んな話をしてくれていました。
そして夏過ぎにSちゃんが娘に
『発達障害で、朝は支援所に行ってるんだ』と
話してくれたそうです。

私は娘が色々学校生活を話してくれる時に
もしかしたらSちゃんは発達かなと思っていました。
でもそれは娘には言いませんでした。
私の憶測でしかないし
娘とSちゃんとの間に第三者的な要素は不要だと
思っていたからです。
娘はSちゃんから聞いて
『そうかぁ』と思い納得がいったと言いました。

私の仕事上、いろんな本が我が家にはあって
それには発達障害の本もあります。
全て読んだ訳ではありませんが
彼女もかいつまんで読んではいますので
そうかそうかと思ったと言うのです。

それでだから何か変わったかと言うと
何も変わりません。
娘もSちゃんとは前と変わらず付き合っています。
いきなり抱き付いて来る事にも
何回も何回も『やめて』と言うけど
分かってくれないので
娘なりに色々考え
本当に嫌で辞めてほしい時は、
声のトーンを低くして真顔で『やめて』と言うそうです。
少しでも笑っていたり『やめてよぅ』と言うと
ふざけて本当に嫌である事が伝わらないという
娘が考え出した事でした。

この前、娘が話した事で
私が凄いなぁと思ったのは
Sちゃんが娘の筆箱に興味を持って
『やめてね』と何回も言ったけれど
勝手に持って行って見ちゃう事を辞めてくれなかった時、
娘はSちゃんが納得するまで自分の筆箱を見せた
と言うのです。
Sちゃんは
自分が興味を持った事には凄く執着するので
それを止めようと思っても難しいから
だったらSちゃんが納得するまで見たらいい
そう思ったそうです。
結果的に数回、Sちゃんは娘の筆箱を見て
それからパタリと興味を示さなくなったそうです。

その話を聞いた時
私はとても大切な事を思い出した様な
この仕事に就いてからの事を思い出しました。

『障害のある方の言動を
こちら側の都合に合わせてしまう事は危険だ』

車椅子の人に
頑張って
這ってでも、ここまで来なさい!と言う事は
誰も言わないと思います。
けれど目に見えない障害は
頑張って
普通にちゃんとやって!を求められる事が
多いのです。

私の障害福祉の1年目は重度の心身障害者の方が
対象でした。
わずかに動く指の数本で
電動車椅子を操作し、
折り紙を折り
帽子を編んでくれる。
そこから今の就労移行支援に異動になりました。

一般就労を目指す方はトイレも食事も
自分でさっさとされます。
遂行機能障害がある方も
手順が書いてあるマニュアルがあれば
掃除も問題無く出来ます。
出来る事が多い事は
障害を見えにくくする場合も時にあるのだなと
改めて思いました.

それに続いて娘の話です。
いつもの様に帰り際に抱き付かれたので
真顔で『辞めて』と言い
Sちゃんに分かってもらってお互い笑顔で
バイバイと別れて、さぁ帰ろうかと思った時
ある女子グループに呼び止められたそうです。

『ねぇ、Sちゃん嫌じゃない?』と。

娘は一瞬、頭がハテナになったそうですが
『いや、嫌いじゃないよ。
ただきっぱり言わないとSちゃんは分かってくれないから、あんな強く言うけど、嫌いじゃないよ』
そう答えたそうです。

すると
『え?Sちゃんってウザくない?』と。
今まで一緒にいたのに
その人が居なくなった途端の陰口に
娘は着いていけなかったらしく
とても苦しかったと話してくれました。

Sちゃんは娘と数人にしか
自分が発達だと話していないそうです。
娘は発達障害が
その人の気質とか性格とかでなく
生まれつき、脳の働き方の違いであると理解しています。
だからと言って娘は特別扱いもしないのです。

娘は幼稚園の時から障害のあるクラスメイトに
好かれて来ました。
多動症だった子は娘と決まった先生としか
手を繋いでくれませんでしたし
小学校から今も交流のある場面緘黙の子も
娘の問いには頷いたり首を振ったりと
意思表示をしてくれるのです。

ずっと何故だろうかと思っていましたが
自分が福祉の世界に入って
娘が『あれ、これ、それ』と言った言葉や
抽象的な言葉を余り使わないからだと
イベントの時に娘を見た施設の責任者に言われて
納得しました。

実際に娘がSちゃんに数学の数式を教えている時の
声掛けを聞くと
実に具体的でした。
分かりやすいから一緒にいるんだなぁと。

娘はSちゃんがウザいと言われた事に
しばらくプンプンと怒っていました。
『確かにしつこくて何回言っても分かってくれない時はあるけれど、それは言い方を変えたりすると分かってくれるし、それだけで嫌いって言うのは酷い』と。

それからちゃぷんとお風呂に入ってしまいました。

私は娘の言動に少し引っ掛かるものがあって
一緒にお風呂に入ることにしました。

『こうやって仲間外れにされたりするんだね』
そう娘は言いました。
発達障害だとSちゃんが全員に話したところで
皆が理解する保証はありません。
全員に話さないSちゃんの気持ちも理由があるのでしょう。

『なんか悔しいね』と娘は言いました。

『クラスの中で1人でもあなたの様な存在が居れば
母はSちゃんは大丈夫だと思うよ』

障害福祉に携わる私が想うのは
障害の程度や有無に関わらず
小さな時からいろんな人達と関わって欲しいと
言う事です。
障害があるから大変だとか
危ないとか怖いとか
そもそもどう接していいのか分からないのは
関わりが無いからです。

幼稚園が
どんな子も受け入れるという方針だった事や
小学校も特別学級と別れていても
関わり合いが多少でもあった事を感謝しています。
それは障害の有無に関わらず
自分と価値観や思考の違う人と
どう付き合っていくのか
自分の気持ちをどう保つのかに繋がっているからです。

『相手を変えようとかじゃなくて、どう自分が工夫するかなんだけどなぁ』
そう呟いた娘の言葉が
とても愛おしくこれからの人生に大切だよなぁと
感じました。

世界を見てほしい
いろんな人と出会って欲しい。
その母の気持ちを知ってか知らずか
成長してくれる娘と息子がとても大好きです。



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