2020年3月の記事一覧
紡がれる物語【桜告石】
桜の季節になると木の根元に誰かからの贈り物のようにそっと現れるようになる石。
咲き具合により桜色~黄緑色に変化し、初夏を告げる風とともに消えてしまう。
桜とこの石は東の島国の春の風物詩として他大陸の人々にも知られており、春になると花見と石を求めて多くの人が訪れる。
昔から、桜の下には鬼が住むなんて言われていてね。
桜告石を採りに来た人が、誘われるままに常夜に行ってしまうことも、ごく稀にあったもの
紡がれる物語【名無しの物語】
この宝石は持ち主をうつしている
葡萄園の少女が恋をした
彼女の宝石は葡萄のようにみずみずしい紫であったが、ある日からロゼワインの用に可愛いらしく…
年月がたった今、少女から母へ
彼女の胸元に揺れる宝石は深い赤色をしていた
恋から愛へ
彼女はいつも笑顔で溢れている
〈ゆいP〉
紡がれる物語【異界/夕暮れ】
異世界の景色や現象を閉じ込めた結晶。
形や中に閉じ込められるものは様々で、その数の種類の豊富さはコレクターが存在するほど。
旅立ちの日に故郷の景色を閉じ込めたものを冒険者や騎士がお守りとして持つことも多い。
彼女の出身を知っているかい?
アレースとアフロディーテの落とし子だと聞くぜ。
二つの星の夕空が、ほら!
彼女を称えて付き従っているじゃないか!
〈青羽根〉
私はあの夕暮れを忘れない。
初め
紡がれる物語【アグテウス火山の紅蓮石】
火の神に祝福されたアグテウス火山の奥地からのみ採取できる炎を閉じ込めたような石。
火の神に愛された者のみが身につけることを許されるため、それ以外の者が着けるとたちまち内包された炎により身を焼かれてしまう。
この石を使った巫女選びの伝説を知っているかい?
舞台は火山の入口の村。高齢となった巫女の次代選び。
当時の巫女は神の名代。権力や利権を求めて多くの者が我が娘を送りだした。自ら手を挙げたのは村の
紡がれる物語【アッレテーラの荒野石】
ダッピローナに隣接するアッレテーラ荒野から採取できる石。
外見は岩の塊だが、割ると荒野のような茶が現われる。
探すのにコツが必要なのは草原石と同じだが、草原石と違い子どもには過酷な環境のため流通量が少ない。
この石の探索依頼は結構多いの。
流通が少ないから、「お代」も結構頂くのよ?払える覚悟があるなら、依頼、してみる?
〈泡沫美月〉
紡がれる物語【火精霊の紅玉】
火精霊の力が込められた紅玉。
込められた力が強いほど純粋な赤に近づき価値が高い。
身につけると火魔法との親和性が高くなるため、魔法を扱う者に非常に人気。
『火精霊の紅玉』?もちろん、持っているわよ。この赤、すごく綺麗だと思わない?
・・・偽物じゃないかって?・・・そんなことを言うなんて。精霊に嫌われても知らないわよ?
〈泡沫美月〉
紡がれる物語【ジュエルビーの蜜石】
蜜が宝石化する性質のあるジュエルビーの巣から取れた石。
巣が作られる場所により取れる宝石が違う。
宝石は巣と一体となっているため、採取された宝石には特有の模様が入る。
巣は地中深くに作られるため発見が非常に難しく、それを専門に扱う冒険者がいるほど。
『ジュエルビーの蜜石』の採取?もちろん、出来ますよ?万屋ですから、何でもできるんです。さて、と。
・・・ついて行ってみます?「お代」は、頂きませんか
紡がれる物語【境界の混ざり石】
バイオームの境界付近でのみ採取できる素材。
色の混ざり具合によってどちらのバイオームの影響が強いかわかる。
バイオームの境界を判別する基準の一つになるため宝飾的価値よりも学術的価値のほうが高い素材。
この石に基づいて、今の地図が出来たみたいね。大昔の地図も、この石が使われたのではないか、とも言われているの。今も昔も変わらないのね。
〈泡沫美月〉
「諍いの多くは境界が原因ですよね。他国との戦争と
紡がれる物語【ダッピローナの草原石】
ダッピローナ地方の特定の草原から採取できる石。
外見は木の塊だが、割ると草原のような緑が現われる。
魔物のいない草原が多く採取しやすいが、探すのにはコツが必要。
そのため、地元の人に採取を依頼するのが一般的で、依頼は地元の子ども達のお小遣い稼ぎとして人気。
この前、『依頼』として、地元の人と一緒に採取したの。教わってもらって、採取できるようになったのよ。
・・・教えてほしい?他言無用、よ。
〈泡
紡がれる物語【異界/青ノ洞窟】
異世界の景色や現象を閉じ込めた結晶。
形や中に閉じ込められるものは様々で、その数の種類の豊富さはコレクターが存在するほど。
旅立ちの日に故郷の景色を閉じ込めたものを冒険者や騎士がお守りとして持つことも多い。
コレクションしがいがある。人の数だけ、コレクションも存在する。
もちろん、私もコレクションしているわよ?そろそろ、新しいケースを買わないといけないかしら・・・
〈泡沫美月〉
「すみません」
紡がれる物語【エデンリフの葉脈石】
自然を司る神々に愛され祝福された植物たちの楽園「エデンリフ」。
その中央に位置する大樹から稀に採取できる木と合わさり結晶化した葉。
結晶化する際に近くにいる精霊の影響を強く受けるため、その時々により結晶の色が変わる。
「おや、珍しい。赤の葉脈石をお持ちかね。炎の子達は自分の炎で木を燃やしてしまうのを厭うから、あまり大樹には近寄らないのさ。だから赤色の葉脈石ができるのは稀なんだよ。きっとそれでもな
紡がれる物語【精霊の残渣】
精霊が通った後に残る物質を水晶に閉じ込めたもの。
全ての人に見えるわけではなく、精霊に好かれている人のみ視認できる。
一説ではこの残渣を辿ると「エデンリフ」へ行くための手がかりが見つかると言われているが真偽は不明。
ここにいたのね、精霊さんは。
・・・ん?あっちにも落ちている。少し、追いかけてみるかな。
〈泡沫美月〉
しっかりと残渣が封入された、いい魔法石なのに属性が視えない。
魔石工士でも鑑
紡がれる物語【星包】
星喰が摂取したものが結晶化したもの。
摂取したものにより結晶内に内包されるものが変わる。
星喰は天災級の魔物のため討伐は非常に難しく1体討伐するまでに2つの国が滅ぶと言われている。
滅んだって構わない。私を武器として扱おうとした、私を実験台にした、あんな国なんて。
〈泡沫美月〉
「星喰さん、おねがいです。もう星をたべないでください。病気のおかあさんは、まどから星をみたときだけ、わらうんです。だ
紡がれる物語【風精霊の翠玉】
気まぐれで有名な風の精霊の力が込められた翠玉。
込められた力が強ければ強いほど美しい緑になり価値が高い。
身につけると風魔法との親和性が高くなるため、魔法を扱う者に非常に人気。
Hi,精霊さん。久しぶり、かしらね。
・・・少し、素直になったら?本当は、誰かに頼られたいんでしょ?
〈泡沫美月〉